ローバンド一喜一憂

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 ノイズに関して幾つか判ったことがあります。一つはノイズの種類が複数あること。そして、それらの到来方向が特定しにくいことです。中でも厄介なのは空電に似たパリパリブツブツです。
 これはホワイトノイズのようにフロアーに一定のレベルで入ってくるものと違い不規則に大小様々なレベルで入感するため、AGCの動作が不安定になり目的信号を捕らえることが困難になります。整理すると次のようになります。 

拙宅の受信ノイズを検証
種類 レベル 対処方法 ノイズ源 距離 周波数帯 RMKS
ホワイト
ノイズ
最大 S7 ATT 不明 遠方 HF〜50MHz 常時
パルス
ノイズ
最大 S7 ノイズ源 OFF 屋内LED照明他  屋内・近傍 3.5MHz-14MHz  コイズミ製LED照明
INAX製洗浄機付便座
不規則
ノイズ
最大 S9++ ???? 太陽光パネル 近傍  3.5MHz-14MHz  半径50m以内に5カ所
数十KHz間隔でビート発生
不規則
ガサガサ
最大 S9++ ATT / NCE 不明  近傍 3.5MHz-7MHz 

常時

ATT:Attenuator の略 NCE : Noise Canceling Signal Enhancer の略

 現時点で把握しているノイズを纏めたものです。

 ホワイト ノイズに関しては、到来方向・ノイズ源ともに不明ですが、拙宅から最短150mの所に架空送電線275kv-2系統、66kv-2系統の複合送電線が通過しており、約1km先にこれらが接続している変電所もあります。更に500m先に東急田園都市線が通過していて、それと平行して東名高速、国道246号線が在ります。しかし、これらの直下・直近で受信してもノイズレベルは変わりません。従って更に遠方より到来するノイズではないかと考えられます。因みに、拙宅から400m離れた標高30mの谷間ではノイズレベルがS5程度に下がります。(拙宅は標高65m) このノイズについては、ATT 投入、NB、RFゲイン調整で対処しますが、ノイズレベルより低い受信信号に関しては解読不可能です。MFJ Deluxe Noise Canceling Signal Enhancer(ノイズ除去装置)でも除去不可能です。

 パルス ノイズは、宅内のブレーカーを遮断して検証したところ、宅内全てのLED照明からノイズが発生していることが分かりました。調査時はFT-817に7MHz帯のモノバンド・ホイップで屋内測定を行いましたが、FTDX3000 +外部ANTでは宅内からのノイズ影響は微少であり、近傍の家庭内から発生する同様のノイズ源による影響があるようです。「QRV時はなるべく宅内のLED照明をオフにする」「照明の要らない時間帯を選ぶ」等で対処する以外、術はなさそうです。 

 太陽光パネルのパワーコンディショナーがノイズ源とみられるノイズですが、こちらはお手上げに近い状況です。拙宅の半径50m以内の5軒で太陽光パネルの設置を確認しています。特に晴天の昼間は盛大にノイズが入ります。つまり効率よく発電=インバーターによる交流変換がされているということでしょう。ノイズ源が不特定多数となるので、MFJのノイズ除去装置も全く歯が立たず、暗くなるのを待しかありません。また、20~40KHz間隔のビートをともないますが、これらはオート・ノッチで対処可能です。

 不規則なガサガサノイズが3530KHz付近で盛大に発生、こちらも昼夜を問わずです。AGCを誤動作させるので厄介でが、MFJのノイズ除去装置で追い込めばある程度は抑えられます。また、AGCをOFFにしてRFゲインを絞り込めば、目的信号の抑圧は低減されます。

 MFJ Deluxe Noise Canceling Signal Enhancer の実力について

 Youtubeに動画をアップしました。
万能ではありませんが、ノイズ除去には有効な手段だと思います。

 

 

 

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