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 おはようございます。9月に入ってハッキリしないお天気が続いています。巷ではコロナよりも新内閣の組閣に気もそぞろ・・。

 ここまで圧勝してしまうと総裁選を支えた各派閥に対する“バランス人事”となりかねないですねぇ。派閥は相変わらず世襲議員を抱えているので、周りはそんな顔ぶれだらけになりそうです。省庁の縦割り打破を訴えており、暫くは官僚受難の時代が続きそうです。このまま解散に打って出れば自民圧勝で長期政権も視野に入ってくるでしょう。“外交が不安”だなぁ。

ちょっとだけ French Jazz に傾倒中 ww

 愚息がピアノを習い始めました。ラグビー、水泳、公文と放課後の予定が一週間全て埋まったことに・・。今時の小学生ってこんなもんなのでしょうか・・。ラグビー以外は母親任せなので口出しはしませんけど、本人が楽しんでいるなら由としましょう。ピアノの先生ですが、古い音楽仲間でジャズピアニストの外川智子さんにお願いました。Jz Bratなどにご出演されている他、コミュニティーFM局でDJをやられています。出会いは2000年前後だったと思いますので、かれこれ20年近くになりますね〜。当時、故世良譲(pf)事務所のマネージャーだった世良さんのご子息にご紹介したのが始まりでした。小生が音楽から離れてしまったので一方的にFacebookを通じてご活躍を拝見しておりましたが、快くレッスンを引き受けてくださいました。(感謝)  

 そんな彼女が先だって愚息の初レッスンに来てくれました。その際に最近リリースされたCDを持ってきてくれたのです。”change the color” The Notes of Museum というアルバム。これがバリバリにスイングする”Modern French Jazz”なんです。音高・音大と進み、完璧な技量に裏打ちされたピアノ演奏は当然ですが、彼女のアレンジのセンスが光っています。拙宅近くの隠れ家系カフェでBGMに掛かっている”NEW QUINTETTE DU HOT CLUB DE FRANCE”という、ステファン・グラッペリやジャンゴ・ラインハルトにインスパイヤーされた連中のCDにハマっていたところで、これまた絶妙なタイミングでした。彼女のユニットはギターとピアノを中心にしたユニットですが、ここにスイングするバイオリンが入ったら、間違いなく本邦最高の”French Jazz Band”になります。余談ですが、ベニーグッドマンも一時期”French Jazz”に傾倒していましたね。

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 週末にです。お隣の東京都は再び感染の渦に巻き込まれています。こちら神奈川県にも飛び火しはじめていますが、ラボは依然として“警戒を厳”としており、スタッフの体調異常は今のところございません。夜の街にも満員電車も無縁です。

 一昨日のこと、APB1200Aの修理作業中に突然オシロが壊れました。変な操作をした訳でもなく、プツンという音と共にCRTの同期が外れ砂嵐の様な画面になってしまったのです。そうそうブラウン管テレビが壊れるときのアレです。昭和なOM諸氏なら経験がおありでしょう。小生のラインで使用しているのはテクトロニクスのTDS540Cです500MHz/2Gsのデジタルオシロで、先代オシロの引退後老体に鞭打ち頑張ってくれました。我々サービスマンにとってオシロは聴診器です。テスターと同じかそれ以上の使用頻度になります。先日、全スペアナの入替を完了したところで「オシロもそろそろ・・」な〜んて話をエンジニア同士でしていた最中の出来事でした。この一台前からデジタルオシロを使っていますが、アナログのシンクロに慣れている世代なので“デジタルオシロは今一使いこなせない”と思っていたところ、このTDS540C(中古リース流れ)に切り替えてからは、かなり慣熟していたので、今回の故障は寂しい限りです。

 TDS500シリーズはテクトロのオシロの中でもかなり売れた製品で、未だに中古OA店の店先に並んでいます。既に四半世紀経過していますが、CRTの焼け付き等もないキレイな個体が結構ありますね。オークションにも動作保証品が80Kくらいから、個人出品の物で4万円くらいから出ています。流石に個人の出品の物は部品取り程度にしか使えません。かといって、こんな古いオシロに8万円はありえません。この少し後にカラーデジタルオシロが出始め、数年後にはフォスフォ・オシロが主流になりました。そしてCRTからLCDへ・・・。LCDになるとサイズも重量も半分以下になります。発熱部が極端に少なくなるため、ライフサイクルも延びました。CRTオシロの耐用年数はリース満了+αで、それ以上は何らかのトラブルが出始めます。それに比べLCDオシロについては故障率もぐ〜んと低くなっているみたいですね。兎に角仕事にならんので、適当なオシロ物色したところ、TDS3054Bを見付けました。15万円とまぁ手頃と言えば手頃です。LCDのカラーフォスフォで10年選手です。元値は380万円と非常に高価ですが、リース満了物件なので相場通りの価格でしょう。四の五の言っている余裕はないので即買いしました。今回ラッキーだったのは、この値段でナント1GHzのアクティブ・プローブがついてきたことです。このプローブだけで30万以上します。OA屋さんもシロウトではないので、これの価値は十分ご存知のはず・・。????です。きっと壊れているんだろうなぁ・・と思いきや、全く異常ナシ! TDS3054Bと共に半日かけて検品しましたが、特に異常はありませんでした。本当にラッキーです。

 さて、壊れたTDS540Cですが、VGAにパソコンLCDを繋いだら正常に写りました。即ち、マザーやI/Fは正常です。CRTドライバAssyの故障と思われ、早速分解いたところ、垂直同期の電源部が落ちていました。高速スイッチングトランジスタです。テクトロはUS規格の部品を使用していて、JISと互換性が在る部品は抵抗とケミコンくらいです。半導体類はモトローラ製が多いみたいですね〜。送信号系も2N*****が入っています。国内サプライヤは扱っていないのと、流石に25年前のオシロとあってディスコンパーツが殆ど。テクトロの代理店たる取引のあるリース会社に確認したところ、“修理は可能だが数ヶ月掛かる”と言われました。修理代も10万以上は掛かりそうです。こちらも修理業者なので、故障箇所が解っている以上社内リソースで解決したいところ。ネットを漁っていたら、米国のOAサプライヤーでリビルトAssyを扱っている会社を見付けました。ここにメールしたところ、なんとTDS500シリーズ用のモノクロCRTドライバを持っているとのことでした。リビルト品ですが動作保証付きで、不具合があれば条件付きで返品にも応じてくれるとのことです。米国は地域によってはロジが大混乱していてUPSでも数ヶ月掛かる場合があるのですが、この業者はFeDex指定なので大丈夫そうです。お盆にはAssyが届きそう。CRTドライバの修理ができない場合はフルLCD化も見当しました。昔IC-780で散々やってますんで、こんなの朝飯前です。TDS540Cの処遇は修理後に考えることにします。汗 しかし何故にここまでテクトロに拘るのか・・・。多分、一生テクトロで行く気がします。

VGAは正常に出力している。故障はCRTドライバで間違いナシ。
いっそ、フルLCD化してしまうかwww
上面の二層になっているボードを外す
フロントパネルのフレームを外してCRTを手前に引き出す
CRTドライバを着脱
このRFCとダイオードも怪しい
コイツが完全に壊れていた
TDS3054B到着 波形確認のみなら850MHzまで使えそう

ICF-SW100 進捗

 AMEが孤軍奮闘しました。何とか電源は入るようになったのですが、キーボードが反応しません。フラットの断線が著しく、髪の毛よりも細いリードワイヤで1本ずつジャンピングさせる作戦に挑んだようですが、ダメみたいです。基本工数(故障箇所診断)とっくに超過しまる1週間掛かりきりでした。本日、最後の手を試してみるとのことです。これでダメなら打ち止めです。m(_ _)m

強引に繋ぐと電源が入るぞ!
フラットを一本ずつ再建中
殆ど血管バイパス手術ですww
顕微鏡作業なんです・・

IC-756 ご入場

 送信不能の個体をお預かりしました。オシロが使えなかったのでRFプローブを挿したテスターで何とか故障箇所を特定した次第です。PAにギッシリ埃が詰まっていました。結露すれば確実に壊れる状態です。PAプリドライバ、ドライバ、ファイナル(プッシュプル)と並んでいて、このウチのプリドライバが逝かれています。2SC1971はかつて50MHz機を中心に多用された石です。既に国内に在庫がありません。中国のニセモノが流通していてパッケージに怪しいスリーダイヤ刻印のあるフェイク品が出回っていることでも有名です。深圳の老舗サプライヤーですらニセモノを送ってきます。カーブ・トレーサーで検査しない限り見分けがつきません。弊社でも何度か煮え湯を飲まされました。過去の実績からイタリアのサプライヤーが抱えている在庫が信頼できるので、シッピング可否を問い合わせたところOKの返事が来ました。某所で5個セットで売られている2SC1971がありますが、これはフェイク同様の抜き取り部品です。動作保証も何もありませんので絶対に手を出してはいけません。写真を観ればあきらか・・。因みに、微かに漏れ出ているRF信号を辿ると、ドライバ・フィアナルは大丈夫そうです。こちらはオーナー様からのフィードバック待ちです。

軽く掃除機で吸い取ったのだが・・
これも修理作業のうち・・・
着脱したところ、故障モードでヒットしました
フィードバック待ちです

APB-1200A 着手

 こちらは先にGoサインを頂いており、石の入荷待ちです。パターン焼損が酷く、キャリコンも反応しません。補修部品の到着前ですが、出来る作業から着手しています。まずはパターン修復です。焼け爛れた3本のパターンのウチ2本は再建困難と判断しました。これらについてはリードバイパスしました。残り1本は修復用銅箔を使ってパターン再建しました、炭化部を切除してレジストでコーティングしなおしています。残りの作業は石を待ちます。

まずはダイオード交換、壊れてる
1N60でいいかな・・
2本はリードバイパスしかなさそう
取りあえずバイパス手術完了

 オシロのトラブルで丸一日無駄にしました。この分は土日で帳じり合わせます。現在、12月10日(本年入場最終日)の受付調整を行っています。恐らく今日の申し込み分までで、一旦窓口を閉じさせて頂く事になるかと存じますが、流石にお待ち頂く時間が長すぎますね。多分、キャンセルも相当出てくると思いますので、お盆過ぎくらいに短期間ですが年内入場分の受付を極短期間のみ再開させます。来年以降の受付については11月以降に募集を開始します。コロナ禍と人手不足のダブルパンチですので、どうかご理解頂きたく、お願い申し上げます。m(_ _)m

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 週明けの火曜日になりました。コロナがぶり返してきましたね。相変わらず九州・中国・東海は梅雨前線に包囲されています。該当地域の皆さまには心からお見舞い申し上げます。

 週末はBMWディーラーで行われたケリヒャー(ドイツの高圧洗浄機メーカー)の展示即売会に行ってきました。実は以前より“家の外壁掃除と洗車用に欲しいなぁ”と考えていました。ホームセンターのコーナーではよく見掛けていたのですが、実際にどんなモデルがお奨めなのか、メーカーの営業さんに質問するのが一番かと思いまして、東名横浜IC近くのディーラー本店に伺った次第です。結局“K3”というモデルを買ってきました。無線機を彷彿させる型式だなぁ・・・。笑 試用は梅雨明けになりそうですョ。来週末晴れるといいなぁ。ラグビーのリアル朝練も復活です。GO TO キャンペーンも始まりますが、コロナがぶり返してきたみたいで心配です。因みに、弊社はテレワークを継続中であります。レビューは後日!!

 お仕事の進捗についてですが、ここに来て再び調達遅延が発生しています。深圳(香港)・シンガポールに続き、北米系のサプライが滞ってきました。マイアミ(ハブ)から来るパッケージは2ヶ月近く掛かっています。キャリアやオリジンにもよりますが、サプライヤー側指定の輸送手段によっては壊滅状態のものもあって、問い合わせても「出荷済」の返答しか来ません。コロナ禍が桁違いで日本とは桁違いの被害が出ているようです。度々お伝えしていますが、修理作業は一度スタートしてしまうと、途中で中断する訳に行かなくなりラインが完全にクローズしてしまいます。バックヤードに貯め込める量には限界があるため、5台以上を並列に作業することができず、作業中に新規調達が入ると完全に流れが止まります。ラインから外して作業待機状態の案件が山積みになると、バックヤードも溢れてしまいます。この状況下において“何故か未曾有のオーダー”を頂戴しており、嬉しい悲鳴ではあるのですが処理が全く追いつかなくなっています。先週末時点で150台を超えるご予約を頂戴しており、既に11月最終週まで予約が埋まりました。例年12月は決算作業や測定器の集中校正の関係で、第二週以降の予約をお受けしていません。 このペースだと今週中に年内のご予約を終了させて頂くことになりそうです。ご迷惑をお掛けしますが、諸事情ご理解頂きたくお願い申し上げます。お盆前後に作業スケジュールを組み直しますので、予約は前倒しできるかもしれません。


IC-703 ご入場

 IC-706の原型モデルの様に思われていますが、似ているは外装のみで中身は全く別物です。こちらは出力も10Wで、ライバルはFT-817/818といったところでしょう。省エネ半導体を多用(当時)しアンテナチューナー内蔵もウリでした。要するにIC-706のガワを流用したポータブル機ですね。後継機はIC-705になるのかな? ポータブルと言ってもBNC端子が出ているわけではありませんし、こちらはHF〜50MHzのみです。QRPのカテゴリからも逸脱するので中途半端な存在と評価する向きもありますが、操作性はIC-706譲りなのでFT-817系よりも優れているとの評価も・・・。因みに9.6V(NiMH×8本)運用に対応しており、この場合はQRP枠に収まる5W上限運用が可能です。この辺りは、IC-705、KX3辺りと一緒です。FT-817には無いDSPを搭載している点は大きなアドバンテージですね。IC-706と酷似しているためモービル機に分類されてしまったところが残念でした。小生的にはとても好きな無線機です。

 さて、本個体は送信がダメです。受信は大丈夫で全バンドで出力が出てきません。受信は動いているのでPLL故障ではありません。10W機ですから、RFは3段のみです。(ファイナルはSMD FETがP/P)RFプローブをRFステージに当てながら探って行きますが、ファイナルから僅かな波形が出ていることを確認しました。しかし、ドライバより手前では何も見えません。RFミリボルトメーターで診ると確かにRFが見えますが、出ていると言うより“漏れている”と言った方が正しいレベルです。スペアナのモニターで確認したところ、変調も載ってきていました。音質はキレイなので1st local mixまでは正常に出てきている気がします。メインユニットのRFバッファ(RF初段)ICの入力波形をオシロで確認できましたが、出力側に出てきません。6ピンSIPデバイスで部品調達自体は可能ですが、交換に際し周辺のデバイスも撤去する必要がありそうです。メーカー修理の場合、確実にAssy交換指定となる場所ですが、Assyはメーカーに現存しません。前述のように特色のあるモデルのため、それなりに個体価値はありそうですが、工数的に修理することが合理的か否かは微妙なレベルかと存じます。一旦、オーナー様にフィードバックさせて頂きます。

PA側(シールドを外した状態)
10WはこのSMD素子で得られるハズだが・・
メイン側でRFまでアップされるが・・
真ん中のICがRFバッファ

APB-1200A ご入場

 Ampère というメーカーのUHFリニアです。フランス語読みでアンペールと発音します。語源は“アンペールの法則”に起因するのかな? 昔はリニアを造る中小メーカーが沢山存在しました。いやいや現存するじゃないですか! https://www.ampere.co.jp もしかして、昔恵比寿にあったあの会社かな?? と思いきやピンポン!!でした。アマ機からとっくに撤退していますね。そうそう日吉の学生だった頃にお邪魔したことがありました。

 回路図はなく、全く手探りの診断作業になりましたが目視である程度みえてきました。まず、基板上層面の外周にある3本のパターンが焼け切れていました。かなりの電流が流れた模様です。更にキャリコン部のダイオードが両極導通しているのを確認しました。MRF684がドライバ・フィアナル×2の計3個使われていて、この内ファイナルの2個(或いは1個)はコレクタ→エミッタの絶縁が壊れている模様です。こちらは取り外さないと詳細は判りません。430MHzのリニアなのでマイクロストリップライン(多層)化されている可能性があり、ファイナルを完全に着脱しないと基板の炭化焼損などについては確認ができません。逆にそこまで進めてしまうと後戻りができないため、困惑中です。オーナー様からはGOサインが出ていますが、アプローチについて検討中です。

パターン3本が焼損
このダイオードが故障
ファイナルのコレクタ→エミッタが絶縁崩壊??
基板構成は昔のTHPと似ている

Mark V ご入場

 今週も重篤案件が続きます。こちらは過去に類似した案件を施工させて頂いたことがあります。Mark Vはアンテナ端子近くに受信切替の水銀リレーが入っていて、何故か常時送信側優先でRF回路が繫がっています。恐らくフルブレークインの応答を意識したものと考えますが、コイツがくせ者です。まず、故障のプロセスとしては制御部のデジトラが落ちて、”unable to control”(懐かしい表現w)に陥ります。中途半端な電圧が出ているとリレーが真ん中で固まってしまい、そこに本機の200Wのスペクトラムが加わると激しいスパークとともに内部の電極が焼けてリレー焼損、200Wのエネルギーがそのまま受信回路を直撃します。どうなるかは、ご想像の通りです。このパターンの場合、まずリレー周辺の修理を要しますが、この水銀リレーはとっくにディスコンです。しかもピン配列に合致するリレーは存在しません。この場合、弊社的に表現するならば「魔改造」以外の術がはありません。詳しくは過去記事をご覧下さい記事を読む

 お疲れ様です。南関東の雨は小康状態。九州・東海に重大な被害が出ています。被災された方には心よりお見舞い申し上げます。12日まで続くとのことです。

  1. FT-625D ご出場
  2. HL-130Usx ご出場
  3. RJX-601 ご出場

 YouTubeのコメント欄に“修理してくれ〜〜”メッセージを度々頂戴しています。会社のホームページからご相談頂ければ幸いです。因みに、只今150台待ちです。そろそろ年内の受付を終了しなければなりません。未だかつて経験したことのない忙しさです。今日も時間が無いので与太話抜き本題に入ります。

FT-625D ご出場

 大変長らくお待たせしました。大重篤状態からの復活であります。こちらは、周波数カウンターが点滅し送受とも全く機能しない状態でお預かりしました。PLL機ならアンロック??を疑うところですが、本機はVFOに直読の周波数カウンターを付加したFT-625D(当時周波数カウンター付きのモデルには“D”が付いた)であります。VFO+局発信号を50.0000MHz〜54.9999MHzにプリスケールされたカウンター部に読み込む事で周波数を表示させる仕組みですが、周波数範囲を逸脱すると50.0000MHzを表示点滅します。本機はこの点滅状態でした。ところが固定チャンネル(水晶実装)に切り替えると周波数が出ます。ローカルミックスの波形を確認したところVFOから信号が来ていません。本機は配線がカオス状態のため、どこで寸断しているか全く検討もつかないためVFO本体を分解してみました。すると電源が来ていないことが判明、DC8Vを追って行くと途中で断線している箇所を発見、繋ぎ直してVFO自体は発振するようになったのですが混合段の信号が依然弱いです。(殆ど出てこない)FIXユニット内のローカルバッファ(VFO信号はFIXチャンネルの信号とスイッチされるためココを通過する)が不動でした。トランジスタとケミコンを交換したところ、正常な波形が出る様になりました。

 この時点で受信動作に関しては概ね正常化されましたが、カウンターの表示周波数と実周波数がかなりズレています。特にUSB/CW側では7KHzもズレています。LSB/AM/FMは校正範囲でしたが、USB/CWは頑張っても5KHzまでしか詰まりませんでした。どうやらUSB/CWを受け持つ水晶が劣化離調しているようです。水晶は特注となるため、今回はコンデンサの定数変更に加え、水晶に直列にコンデンサを挿入することで発振周波数を校正可能範囲に移動させました。

 この状態で送信チェックです。出力が5Wしか出ません。しかも、どんどん小さくなって行きます。明らかにおかしな挙動ですね。電圧をチェックしたところ、DC13.7V(本機の定格電圧)が20V以上出ています。本機は電源内蔵のためAC100Vで動作しますが、定電圧回路の故障でしょうか・・・。調べて行くと、リアパネルに付いている定電圧用のパワートランジスタのコレクト=エミッタが両極でフル導通、ブリッジ出力がそのまま流れ出ていた様です。そうなると、DCラインの故障はかなり広範囲に及んでいる可能性が否めません。

 本機の2SC2099(プッシュプル)はVCE=40V、VCEO=18Vです。20V以上のVCCで増幅動作さえれば壊れますね。Pc自体は60Wと高めなんですけど、ケースが小さいので半導体の絶縁限界が低いのでしょう。2SC2099のMP品は入手できないため、正規品の同ロット4個を調達し、hfeを測定して特性の近い石を選別することにしました。(結果的に4個ともhfeは揃っていた)この際、PAに焼損炭化した部品を発見しました。タンタルコンデンサです。タンタルは温度特性に優れるため、熱源近くの回路に使われることが多いのですが、耐圧を超えるとすぐに壊れます。しかもケミコンと異なり、容量変化→液漏れ→破裂・DCリークという過程を踏まず、いきなりショートします。PAに搭載されているタンタル全数(焼損を除く)が短絡していた様です。これを通常型の105度耐圧のケミコンに交換しました。

 予定工数を遥かに超えましたが、何とか使用可能状態となりました。送受のIFトラッキングを実施、出力はAM/FMで10W。CWで18W、SSBではピーク40W出ています。本機は送信系を強要する海外版のFT-625RDと同一の高周波回路構成ですが、そもそも2SC2099に余裕があるため、海外版では25Wに設定されていました。全て規定通りに調整した結果、本機はUSBピークで40W出る様になりました。2SC2099のデータを見る限り25W時のIMDは-30dBと記載されています。この時点で新スプリアス的にアウトです。後ろにフィルタでも付ければ別ですが、このままピークパワーで運用してしうのは免許云々に関係無く違反行為です。Poゲインを下げてピーク20W程度でお使い頂く事をお奨めします。受信については絶好調です。測定限界の-140dBmでしっかり復調できました。

VFOから尊号が出てこない
VFOにDCが来ていない!
FIX chにはVFOの信号が届いている
周波数は出るようになったが・・
電源の定電圧トランジスタ焼損!
AC電源周りの部品を撤去
焼損ファイナル撤去
トランジスタ交換!!
上部に黒焦げの部品が・・タンタルだ!!
結局タンタル3本をケミコンに交換
周波数カウンター5KHzズレは水晶劣化(上)
水晶と直列にコンデンサを挿入
撤去部品・交換部品
CWだと・・18W
AMは最大12W 程度
FMは10W(送信IFが異なるのでAMと差異がある)

【ご依頼内容】

  1. 周波数カウンター不動
  2. 送受不能

以上について修理を承りました。

【工数】

上記作業に工数7.0を要しました。(故障箇所特定、調達、交換、改造、修復、調整、検証、起票、荷解き・梱包・発想、その他を含む)

【交換部品・使用ケミカル剤など】

  • ファイナルトランジスタ×2
  • 小電力トランジスタ×2
  • 抵抗×2
  • 中容量ケミコン×2
  • 小容量タンタルコン×3(ケミコン代替)
  • セラミックコン×1
  • 放熱用シリコン 少量
  • レジストコート 少量
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