IC-775 修復作業 / TS-790 故障箇所特定【2020/09/04】

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 おはようございます。台風9号に続き10号が発生しております。影響する地域にお住まいの方は呉々もご注意下さい。

 気象庁は今回の台風10号について「未曾有の被害をもたらす可能性があると」警戒を強めています。台風の進路は9号と同じ様な経路が予想されていますが、大量の降雨が予想されるのは遥か東の東海地方とのことです。周辺の皆さんは特にお気を付け下さい。

 今朝も8時に拙宅内のラボに入りました。”Catching A Wave”(STEAVE & TERESA)を聴きながら、本日のワークを開始しました。残念ながらコーヒーは“コナ”にあらず・・・。ハワイ暫く行ってないなぁ。昨日のニュース見た感じだと暫くは無理そうです。出口が見えるどころか”with コロナ”ときたもんです。冗談じゃね〜〜〜〜ぞ!!

B級オーディオ増殖中

今週のニューカマー TRIO L-07T Ⅱ(下段)

 シャックの無線機の段斜里が進む中、B級オーディオが増殖中です。汗  今週は1979年製のトリオ L-07T Ⅱをゲットしました。以後のKENWOODラインではなく、トリオの高級コンポラインの”L”シリーズとしてリリースされた最後のFM専用チューナーであります。当時は単体価格が13万円しました。大卒初任給が109,500円だった時代、FMチューナー単体でこの価格ですからねぇ、コンポーネントを揃えたら幾らになったんでしょうね〜〜。

 本機はKT-9900の流れを組むパルスカウント方式を採用しています。それ以前はサブキャリアを方形波で生成していましたが、高調波が発生するため19KHz、38KHz、76KHzにそれぞれフィルタを置くなど、回路が肥大化する傾向にありました。サブキャリアをパルス生成にしたことで、これらの課題から解放され、調整箇所も大幅に少なくなったことが特徴です。もっともこの技術はDSP全盛期に突入すると、スプリアスレスの正弦波に置き換えられ消滅しまし。電源もアンプに使用するクラスの大型トランスが搭載され、ダブルスーパーヘテロダイン構成で表面波フィルタ(SAF)をシリースに搭載し、抜群の位相特性を実現しています。TRIO/KENWOODのFM専用チューナーと言えば7連バリコンですね。NARROW時の選択度は言うまでもありません。昨今、FM放送帯はNHK/民放に加え自治体ごとにあるコミュニティーFM局によって帯域全体に隙間無く放送波が出ており、選択度性能も重要な要素です。ハイレゾ時代に???と思われるかもしれませんが、FM放送は妙に耳に馴染むんです。

 最近地元のコミュニティー局の深夜番組が気に入いり連夜聴いています。拙宅から2km先に送信所があるのですが、見通し距離と言っても所詮は出力20Wのコミュニティー局です。ステレオ受信するとどうしてもMPXノイズが耳障り・・・。この放送はCATVに重畳して再配信されており、こっちを聴いた方が高音質であることが判りました。IPサイマルは圧縮率の高い非可逆圧縮のため、とても聴けたもんじゃありません。(私には・・・) 在来のチューナー(KT-1100D)をCATVから分波した同軸ケーブルに繋ぐことにして、リアル受信用にもう一台欲しくなった訳です。 強電界となるNHKや民放を聴く際はリアル受信の方が高音質です。CATVでもこれらを聴取可能ですが、コンポジット信号を受信して中継しているため音質劣化は否めませんが、コミュニティー局はCATVの系列のためPCM転送でとても高音質です。それならチューナーも2台持ちってことで。シャックの段斜里中に何やってんだか・・・・。

 そんな訳でY!オク観測を始めたところ、早々に本機を見付けたました。”L”シリーズと言えば、L-02TやL-03Tのイメージが強く、これらの整備済中古品は10万を下りません。本機は少々マイナーだったのかな? ナント20K円を下る価格で出品されていました。結局、オークション終了まで入札は掛からず小生の単独入札によって落札と相成った次第です。これらの製品は全て80年前後にリリースされており、コンディションは皆どっこいどっこいです。お手頃な本機に的を絞って正解でした。

 ちょっと横道にそれますが、80年代以前のFMチューナーは何れもDX受信を強く意識しています。NHKの他は“東名阪福”に民放局があるのみです。ローテーター上に8エレのFMアンテナで遠方局を狙うのがFMオーディオマニアの夢でした。物量を総投入した怒濤の高級機はそんなニーズを満たしていたんです。FM雑誌が楽しかった時代ですね。特にTRIO / KENWOODは無線機屋のプライドなのか、圧倒的な性能を誇っていました。本機も蓋を開けると中身はまるで無線機そのものです。同じFM専用機でも中身スカスカのONKYO Integra T-7 とは比較になりません。あちらは観て楽しむオーディオでした。笑

 届いた個体は想像以上にコンディションが良く、外装はほぼ無傷です。RF〜IFは流石にアライメント必須で、到着後は直接ラボに搬入しトラッキング調整を実施しました。感度もチャンネルセパレーションも大幅に改善された個体は水を得た魚です。FM放送とは思えないクリアな音質と立体感のあるサウンドを奏でています。諸々の特性に優れるハズのKT-1100Dと比較しても、格の違いは明らかです。もう二度とFMチューナーを買うことは無いと思っていたのですが・・爆  あくまでB級コレクションで〜〜す。

まるで無線機
奥の大きなシールド内に7連バリコンが収まっている
闇夜の存在感は抜群
上段のKT-1100DはCATVに、下段の本機はローテーター上の5エレへ

 は〜〜い、真面目に仕事に戻ります。m(_ _)m


IC-775DXⅡ 基板修復作業進行中

 長期対応中案件の進捗についてです。PA基板の壊れ方が尋常ではありません。ファイナルVDD部にぶら下がるケミコンがショートして火炎発生、周辺2cm四方が完全に焼け落ちています。写真の様に炭化部を切除しました。炭化部にテスターリードを充てると完全に導通していました。以前修理した箇所と同じです。ここは要注意ですねぇ。カッターで炭化箇所を掻き出す作業ですが、ご覧の通り大量の炭が出てきました。火炎の激しさを物語っています。パターン再建と焼損部品(ケミコン3本)を交換を実施し、穴はエポキシ系接着剤で埋めました。これから丸二日掛けて硬化乾燥させた後に、レジストを塗ってコーティングします。MRF140はドレイン〜ソース間の絶縁が不安定です。絶縁体が焼損している様で小突くとショートします。こちらはMP指定ですので、2個交換となります。部品入荷は来週中旬頃を予定しています。以上、進捗報告でした。

激しく焼損した基板
カッターで炭化部を切り出す
RFCの根本までぽっかり穴が空いた
上から見ると・・
こいつが犯人
銅箔でパターン再建、エポキシで穴埋め
エポキシで埋めてレジスト塗布
MRF140は交換 来週中頃に着荷予定

TS-790G 1.2GHz PLL修理に着手

 1200MHzユニットが動作しません。完全にPLLが逝ってます。本機のPLL故障は幾つかのパターンがあります。何れもTP9付近のVCOアンロックなのですが、シールド内のFET若しくはバリキャップ故障、ループバック部のトランジスタ不良、そしてCMOS PLLシンセサイズ故障です。シールド撤去はかなり工数を要するので、手っ取り早くCMOS の動作確認を行いました。確認と言っても、ループが動作していない場合、規定電圧が出ているかいないかの確認くらいしかできません。各端子に電位を確認しましたが、規定電圧から外れているところがあります。この状態では故障とは断定しきれません。VCOに戻る手前の3連ダーリントンのトランジスタは正常ですが、CMOSからベーストリガが出てこないので動作していない?? シールド内のバリキャップも定番故障箇所なのでチェックすることにしました。写真のようにシールドケース毎VCOユニットを基板から取り外して、裏面のチップ部品をチェックして行きます。1SV164の極性導通についてはテスタ上では正常です。2SK508の極性導通を確認したところ、少々抵抗値が多きように感じます。こちらは国内調達が可能ななので早速入手して交換しました。ごく希に起きるTcの劣化も無いようです。(容量変化を確認)各端子の電圧は正常です。 ここまでで症状に変化はなく、ロック電圧は23V付近で止まったままです。こうなると、やはりCMOSの故障を疑います。つい最近まで、国内某社で取り扱っていたのですが、デットストックになりました。海外流通から引っ張ります。本機は拙宅シャックでもV/Uメイン機として現役です。操作性も質感も他に代えがたいリグですね。なんとかしましょう!!

お馴染みの1.2GHz PLL
いつも悪さするのはココ(左下)
VCOを基板から着脱
FETとバリキャップを確認
万力にセットして作業開始(顕微鏡作業)
交換してみる・・
新品(左)脱着部品(右)
やはりコレだな

今週はここまでです。皆さま良い週末をお過ごし下さい。m(_ _)m

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