IC-375D ご出場【2020/08/07】

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 おはようございます。コロナよりも熱中症が怖い横浜です。長期予報では「残暑はそう長くは続かないと・・」とか何とか言ってますけど・・・。

 訃報です。所属クラブ(JA1YSW 武蔵野クラブ)の創設メンバーで、長きに渡りアマチュア無線界を牽引してこられたJA1KK 武井OM(武蔵野クラブ元会長)がご逝去されました。4〜5年前まで6m オンエアミーティングのキー局をされていて、世田谷在住の頃には大変お世話になりました。少し前から体調を崩されて御入院されていたとのこと。尚、葬儀はご家族だけでなされるそうです。時節柄、弔問等はお控え頂きたいとのことでした。謹んでお悔やみ申し上げます。


ご出場

 今日も作業が立て込んでおります。お仕事のご報告に入らせて頂きます。頗るキレイなIC-375Dをお預かりしました。50W機ですがパワーが出ないとのことです。本機はファイナルよりもドライバのパワーモジュール故障が多いので、そちらを疑いましたが、ファイナル(プッシュプル)の片側が故障していました。15W〜18W程度しか出てきませんね〜〜。お馴染みの2SC3102であります。今年は年始早々からコロナ禍の最中に、この2SC3102に纏わるトラブルで悪戦苦闘しましたねぇ。深圳のサプライヤーが完全にアウトだったので、シンガポールやヨーロッパの調達ルート開拓の切っ掛けになったデバイスです。プッシュプルの場合、片側のみの故障でも確実に残存側にもストレスが掛かっており同時交換が原則。メーカーサービスでも同様です。hfe揃ったマッチドペア品を使用するのが大原則ですが、MP品の調達が困難になっています。製造ロットナンバーが揃っていれば、近似する特性を示す傾向にあるため、今回仕入れた2SC3102の中から同一のロットのhfeを測定選別して使用することにしました。結果的には、同一ロット全てでほぼMPと言える特性を示しました。個々の増幅素子のアイドリング調整ができる回路なら多少のズレは問題ありませんが、本機は2SD880による単一バイアス回路です。個別のバイアス回路を持っているのはHF高級機くらいですね。交換後、軽ーく70Wくらい出てきました。APCと送信ゲイン調整を行って、55W程度に絞りました。海外仕様のIC-475では同じ構成で75Wが定格出力になっていますので、ファイナル自体には余裕があります。SSBもす〜とパワーが出る様になりました。

 周波数が100Hzほどズレていました。こちらはリファレンスが僅かに離調していたようです。誤差範囲内に調整しました。受信IFをリファインしましたが、元々感度の良いリグですね。内外装とも抜群にキレイなのですが、メインダイヤルのラバーの表面が劣化していたので、洗浄後にシリコンでコーティングしました。暫くはテカテカしているかもしれませんが、その内落ち着いてきます。同様に樹脂部にはシリコンで薄膜を形成しておきました。新品よりも“美しい”リグに仕上がっています。

御入場時(25Wレンジで測定)
20W出ていない・・汗
片肺か??
MP品確保できず、同一ロットでチャレンジ!!
さ〜てどんなもんかな?
今度は250Wレンジ。バッチリ出ています!!
外装も更にリファイン(VFOのラバーにご注目)
新品よりも美しい??ww

【ご依頼内容】

  1. 送信出力低下
  2. その他 不具合修理

以上について作業・修理を承りました。

【工数】

上記作業に工数2.5を要しました。(故障箇所特定、調達、交換、調整、検証、着出荷、起票、その他)

【交換部品・使用ケミカル剤】

  • 2SC3102×2(hfe特性確認選別)
  • 放熱用シリコングリス 少量
  • CAIG デオキシット D-5
  • エタノール 少量(劣化シリコン除去)
  • シリコンスプレー 少量


 これからTS-950SDの作業に掛かります。常連様からお預かりしているトリオ310ラインは別ラインでジックリやります。真コロナには呉々もお気を付け頂き、良い週末をお過ごし下さい。m(_ _)m

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