週明けです。【2020/07/28】
by
おはようございます。まだ梅雨明けしませんね〜〜〜。いったいどうなっているのやら。間もなく8月です。いよいよお天気にも感染したのか??
4連休が終わりました。この間コロナは二回目の大きな局面を迎えたようです。再び“リモート発令”です。そもそもサンプル数が前回とは桁違いなので感染者数が急増するのは当たり前のような気がしますが、東京型とか埼玉型とか、もう何が何だか解りません。しっかり対策してくれよ〜〜〜!! 4連休中は群馬県草津町にある別荘型ホテル(会社が保養所契約している)で過ごしました。(GoToではありません)あいにくの雨で一度も外にでることはなく、施設内の温泉でリハビリです。テラスにロッドアンテナ式のツェップを括り付けてKX3でワッチ開始、7MHz、18MHzのCWで8、6の各局と繫がりました。KX3はWINDCAMPバッテリーパックで武装していて10W出ます。溶岩の上に広がる高原で、鉄分が多いのかそこそこのGND効果があります。11mは沖縄が聞こえていました。
行きしな、かの有名な八ッ場ダムに立ち寄りました。連日の大雨で吾妻川上流は大増水、ダム湖の水位はかなり低めで、常用洪水吐(コンジットゲート)から盛大に放流中でありました。天気が良ければ水陸バスで湖面散策も楽しめるのですが残念です。コロナ禍が過ぎ去ったら、お天気の良い日に再度立ち寄りたいと思います。ダムの天端から下流側を眺めると、水没移設されたJR吾妻線の廃線跡が見えました。7月18日にプレオープンした自転車トロッコ「アガッタン」の軌道としてそのまま利用されているそうです。建設中の八ッ場発電所のすぐ側まで線路が延びていて自転車トロッコの折り返して点なのだそう。
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
IC-R7000 起動不良修理
正常起動しない個体です。10キー操作で直接周波数を呼び出せばPLLロックします。古いアイコム機にありがちな症状ですね〜。電池残量を確認したところ0Vでした。プロセッサのパラメータが消えているのと、上書き保存できな状態でしょう。電池交換してパラメータを上書き保存できることを確認しました。電池は1Vを下回ったら即交換です。起動出来るようになりましたが、FM放送すらまともに受信できません。フロントエンドのBPF→IFに至る経路が全バンドマイナスゲインです。精密調整したところFM放送帯など一部で実用感度に戻りましたが、VHF航空無線などでは感度不足が顕著です。BPFのFETを制御しているのはAGCから出てくるVDDですが、ここが上がってきません。ここから先は工数的に相当オーバーしてしまうので、オーナー様に現状についてお知らせしたところ、本日作業中止のご連絡を頂戴しました。内部の劣化状況からも、これ以上の投資は合理的とは思えません。FMラジオとしてご活用頂きたく存じます。キレイにしてお戻しします。
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
【ご依頼内容】
- 電源ON時周波数アンロック
- 電池交換
- 感度不良
以上について修理・作業を承りました。
【工数】
上記の内、1及び2を実施、3については調整のみ実施、工数2.0を要しました。(故障箇所特定、調達、交換、調整、清掃、検証、着出荷作業、その他)
【交換部品、使用ケミカル剤など】
- 羽根付き電池CR2032 ×1
- エタノール 少量
- シリコンスプレー 少量
- CAIG デオキシット D-5 少量
※ 作業未達につき、動画撮影は割愛させて頂きました。
ICF-SW7600 ×2 ご出場
同じ個体を二台お預かりしています。
(その1)
電源は入りましたが、AM/FMもダメです。聞こえてくるのはホワイトノイズだけですが、IFからAFは何となく動いてそうな気配。しかしホワイトノイズにしても音量が低めなのが気になりました。ケースを開けると鼻をつく強烈な異臭が漂いました。内部を確認したところ、SMDケミコン数カ所から電解溶液がしみ出ているのが目視、しかもICやシールドされているコイルの足下に広がっていて、プリントパターンの一部が剥離していました。また、ケミコンの足下のハンダが錆びている箇所が多く、これらも液漏れによる腐食が原因と思われます。全体の7割にあたる10個を着脱しました。ハンダは錆付いていますとフラックス処理しても通常温度では融解しません。温度を上げ過ぎると基板や周囲の部品も壊しかねません。何とかケミコンは着脱しましたが、殆どのパターンが壊れており、SMDでの置換は不可能と判断しました。やむなく通常ケミコンのラジアルリードでバラックを組みながら修復を試みました。写真の通りです。この状態でFMが聞こえる様になりました。AMはホワイトノイズに変化があるものの復調しません。FMの音量もやや低いので、DC/DCコンバーターの出力電圧を測定したところ、14Vのところが3Vしか出ていません。これではAFアンプは動きませんね。汗 復調LSIも電圧不足に陥っています。DC/DCコンバーターはシールドケース内のインバータ回路です。シールドを写真のと様に撤去しました。中に22µFのSMDがありました。指で押さえ付けると、足下の隙間からジワ〜ッっと電解溶液が漏れ出てきました。ここも基板が腐食してボロボロです。迂回路を構築して通常部品に置換を実施したところ、AM・短波が復活、FMの音量もバッチリです。14V出てきました。一通り調整し最大感度点にトラッキング完了です。USB/LSBに切り替えると変なノイズが入ります。時間をおくと安定するのですが、電源投入直後はキュルキュルします。クリスタル・フィルタの水晶に指を添えると状態が変化します。これICF-2001Dでも同様の事象を確認していますが、ここは調達が困難です。因みにシールドケース内は温度補償105℃の通常ケミコンに置き換えました。タンタルは後々厄介なのでなるべく使いません。
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
(その2)
こちらも電源は入りました。“その1”同様にAM/FMともアウトです。ただホワイトノイズの聞こえ方が違う気がしました。ケミコン類は(その1)と同じ箇所(DET-IC近くの100µF、220µF、47µFなど)から液漏れしています。目視で液漏れが確認できないところは、指で押さえると電解溶液が足下に滲み出るので、これらを交換しました。こちらは少なめの5個です。(普通に考えれば十分多いです) DC/DCは正常に動いているようです。上記ケミコンを交換後AM/FMとも聞こえる様になりました。短波もバッチリ聞こえます。全体をトラッキングしましたが、まずまずの性能が出ていると思われます。FMの感度が(その1)対比でやや低い様に感じます。どうやらセラミック・フィルタの劣化が原因みたいです。こちらも同時期のICF-SW77で同様の事象を確認しています。ソニーのラジオは部品に難有りですねぇ。しかし、ここまでSMDがダメになるのは、90年代家電の特徴でしょうか。SMD過渡期のケミコンは本当に柔です。“その1”同様、液漏れで基板の一部が腐食していたため、2本については通常ケミコンに交換しました。
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
【ご依頼内容】
- 受信不能修理(その1)
- 受信不能修理(その2)
以上について修理・作業を承りました。
【工数】
上記作業に以下の工数を要しました。
- ICF-SW7600 その1 工数3.0 (故障箇所特定、調達、交換、調整、修復、検証、着出荷作業、起票、その他作業)
- ICF-SW7600 その1 工数2.0 (故障箇所特定、調達、交換、調整、修復、検証、着出荷作業、起票、その他作業)
【交換部品・使用ケミカル剤など】
- SMDケミコン×15個 (内、12個を通常ケミコンに置換)
- エタノール 少量
- シリコンスプレー 少量
- CAIG デオキシット D-5 少量
- レジスタコート剤 少量 (基板修復)
今後の修理予定について
長期対応中の作業の内、APB-1200Aのドライバ用TRが入荷しました。こちらは差し込みで対応します。Elecraft K3Sなど、珍しい固体も入場中です。ICF-SW100については“ライン落ち”となるところを、AMEの執念で頑張っています。ソニー機にありがちな電源ライン不具合を追いかけておりますが、こちらはオール・タンタル機のため、確認に時間を要しています。先週は実質3日しか作業できておらず、リストが殆どアップデートされません。(ICF-SW7600×2の作業実施のため)
- Mark V 長期対応中
- APB-1200A 7月6日 長期対応中
- ICF-SW100 7月6日 長期対応中
- FT-920 7月13日 ご入場
- トリオ310ライン 7月13日 ご入場
- IC-375 7月20日 ご入場
- KX3s 7月20日 ご入場
- 7月20日 ご入場のその他の無線機など
- Aperture: ƒ/1.8
- Camera: iPhone 8 Plus
- Focal length: 3.99mm
- ISO: 100
- Shutter speed: 1/14s