FT-625D 作業進捗 / IC-706MkⅡ 診断結果 / HL-130USX/ WS-110TR 作業進捗【2020/06/25】

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 こんにちは。今朝は雨音で目覚めました。かなりの土砂降り・・。午後は27度まで上がるそうです。

 想定外の重整備案件の連続で少々苦戦中です。与太話の後に詳しくレポートします。

 ここ数日、Twitterの無線系アカを賑わしているネタについてです。JARL選挙の前に“現執行部” VS“ 改革派”のことについて少し触れました。そもそも、趣味の世界なので「政治的」な云々の話をネットに書くこと自体タブーだと思っていました。しかし、少々事情が変わってきました。

 友人でクラブ同僚OMでもある山内さん(7K1BIB)を個人的に応援させて頂いていますが、前回選挙に於いてJARL社員にご当選されたことは実に喜ばしいことです。小生が “JARL Reborn プラン”の策定に参画していた頃より、ことある毎にその窮状についてご相談していました。法曹界アマチュア無線俱楽部でもご活躍され、JARL武蔵野クラブ、TIARAのメンバーでもあり、米国コールサインもお持ちの国際的なアマチュア無線家であられます。そして何よりも強いのは、企業法務を得意とする弁護士であることです。改革派の皆さんが掲げられている理想と現実のギャップに少々落胆していたところ、彼は極めて論理的なメスを振りかざしました。「待ってましたぁ!!」

 小生の知る限りに於いて、JARLの不透明会計については今に始まったことではなく、“ある理事”の都合で良い様にされてきたものと思っています。その事実に対して、過去多くの人が戦いを挑みましたが、皆斬り返されてしまいました。何故なら強力な政治力があるからです。執行部は“ある理事”の意向に沿って運営され、事務局は完全掌握されているというのは有名な話。誰の為のJARLなんでしょうね〜〜。

 先の見えない会員政策や不透明な事務局運営を続けている限り、破綻は時間の問題でしょう。極めて論理的に攻めるなら、帳簿の開示を司法から求めることに他なりません。今まで多くの改革派と呼ばれる方々に足りなかったのは、この様な“知恵”です。仮に誰かが動こうとしても、後ろに色んなヤカラが控えているので踏み込めなかったのも事実ですけど。つまり司法のフィールドで戦える改革派がいなかったんですね〜〜。下記リンクに事の詳細が記されていますのでご覧下さい。今、山内OMの呼びかけに多くの方が賛同しています。

 繰り返しになりますが、小生は現執行部派でも改革派でもありません。単にアマチュア無線の未来を憂れいているだけです。しかし、不健全な方法はコンプライアンス重視の世の中的には完全にアウト!!

 昨年放映されたTVドラマの「ノーサイドゲーム(原作:池井戸潤)」に描かれていた競技団体も上納金を参加チームに強いる腐った組織を、収益を生み出す組織体に転換することに尽力した主人公が奔走するストーリーでした。ご覧になられた方も多いかと存じます。JARLの場合、会員はプレーヤーでありステークホルダーでもあるのです。我々も会員としての責任を自覚しなきゃいけませんね。

 以下、外部リンクです。

裁判所の会計帳簿開示命令についてJARL理事・監事に質問しました

JARLの異議は認められず、改めて会計帳簿の開示が命じられます

【速報】JARLはようやく会計帳簿を開示します

 

 この件については#JARL正常化(ハッシュタグ付き)で今後Tweetされます。皆さんフォローをお願いします。また、弁護団は皆さん手弁当でやられています。小生もカンパさせて頂きます。

「JARL正常化弁護団」カンパのご案内


作業進捗

 お待たせ致しました。レポートだけお読みになられたい方は直行リンクを冒頭に貼っていますの、そこをクリックして下さい。m(_ _)m さて、こちらですが非常に厄介な状況です。周波数カウンターの点滅は何とか解消しました。VFOから信号が出ておらず、8Vラインのリードが切れていことが原因で、少し配線が弄られておりココを探し出すのに苦労しました。(ここまでは既出です) 

 FIX ch ユニット内のLocalバッファも発振気味ですので、トランジスタとケミコンを交換しています。やっと受信出来る様になり外部ANTを繋いで東京ビーコンを受信してみると、かなり周波数がズレています。「VFOの周波数はあっているのに???」 IFが大ズレしている様です。DMに付け替えて送信を試みましたがパワーが出ません。色々調べていると電源電圧がとんでもないことになっていることに気付きました。13.8V定格のHvラインに20V掛かっているではありませんか!!! フィアナルは完全に逝ってます。そりゃ壊れますよ。REGの13.8V端子からは明らかに20V出てきています。定電圧用のパワートランジスタのECBをオープンにして端子間の極性抵抗を計ったところ、E-C-B全てが両極導通しました。完全に壊れています。ブリッジの出力がほぼそのまま13.8V端子に出てきているのです。VFOは8Vラインですので規程周波数を出しています。20Vは3端子レギュレーターで高圧されているので8Vは正常に出ています。ココも高負荷に晒されています。電源部についてはパワートランジスタの壊れ具合から察するに、部品は総交換となります。またファイナルのプッシュプルについては国内に在庫がありません。こちらは入手に相当な時間を要します。電源については工数削減策として、DC13.8V駆動に改造するご提案をし、その方法で作業を進めることになりました。かなりの長丁場になりそうです。

周波数は出るようになったが・・
BFOが大ズレ、いくら水晶劣化があるとは言え??
パワーが出ないのは ファイナルか???
むむ、何かへん・・・
げげ〜〜〜20V!!
正規オーダー確認中 それまでのあいだは内部清掃でもしていますw

IC-706MkⅡ 診断結果

 AMEが担当していましたが、トラップに填まったようなので小生が巻き取りました。“50MHzのみの不具合”と書いてありましたが、全バンドとも出力しません。この様子からIFステージの故障であることは明らかです。本機はAFから9MHzのIFにステップアップして、フィルタ群を通過した後にローカルミックスされて目的周波数を出します。即ち9MHzのIFは全バンドとも共通です。全バンド・全モードで出力しませんので、消去方的に故障箇所は絞り込みます。メインユニットにあつチェックランドのCP5が、9MHzがミックスされるDBMの直後であることは回路図からすぐに読み取れました。ココにプローブをあててオシロで確認したところ、SSBの変調に応じて9MHzの振幅が確認できました。FM OSC側も確認したいのですが、こちらはチェックランドがありません。両面基板で細かい部品の多くは裏側に実装されているため、基板を着脱してパターンを確認する必要があります。サービスマニュアルに記載されているパターン図は不鮮明で全く使い物になりません。汗 幾つかのジャンパは装着状態でないと機能しませんので、動作確認は正位置で行う必要があります。FM OSCのバッファ後ろにあるRF路がスルーホールを通じて表に出ている場所を見付けました。ここにプローブを当てるとOSCで発振され増幅された波形が見えました。この後ろのスイッチングダイオードは正常ですので、全モードともフィルタ群の手前までは届いているはずです。ところがフィルタ群の後ろにあるL55の一次側に波形が現れません。モード毎に通過するフィルタが異なるので、フィルタ前後にあるスイッチングダイオード全てが壊れる確率は極めて低く、故障原因から除外してよさそうです。信号が出てこない理由は、バイアスに絡んでいると睨みました。ご存知のようにアイコムのオプション・フィルタは差し込み式ですから簡単に着脱できます。OPT1に装着されていたSSB NARROWフィルタを外して、入力側端子にプローブを差し込んでも信号は見えません。この際電圧を測定したところ、受信時にはバイアスが掛かりますが、送信時は何故か1V以下に下がってしまいます。これではダイオードはONしません。ここを制御しているのはトランジスタアレイ(IC)で、制御ユニットから出てくるトリガーに対してVCCレベルの電圧を相対する端子から掃き出します。VCCは8Vが供給されていて、送信時8V(T8)、受信時8V(R8)もここから出力されます。VCCは正常電圧でしたが、T8、V8とも電圧が低く測定時に6V前後まで低下していました。電流消費量に応じて電圧降下も顕著でした。これを交換しないとダメです。メーカー修理の場合は確実にAssy交換となる箇所ですねぇ。Wide SOPの18ピンICなので何とか手作業で交換は可能ですが、調達に数ヶ月を要する可能性があるのと、修理代が中古流通価格を確実に上回ってしまい、積極的にお引き受けすべきかどうか迷います。オーナー様に状況をフィードバックさせて頂き、ご判断を仰ぐ事にしました。

早速MAINユニットを個別検査
順繰りにやってゆくしかない
CP5にオシロ充ててみたところ波形が出た
OPT フィルタの隣にCP5がある
パターン図は不鮮明なので目視で配線を追う
これか〜〜〜

HL-130USX 作業進捗

 電源を入れると極端に受信感度が下がります。調べてみると、強制STBYになっていました。キャリコンの異常です。本機のキャリコンはICで制御です。部品自体は東京ハイパワーの内製のため入手は絶望的です。唯一の対象方はキャリコンを作ることです。オープンコレクタ方式と+DCに対応し、送信キャリアで自動的にON/OFF可能な回路を設計することです。PNPとNPNの組み合わせでディスクリート回路を作るしかありません。こんなところが壊れているリニアを始めてみました。幸いにも基板の端にIC があり、横にはPCBを増設可能なフィールドが確保できそうです。こちらもオーナー様のご指示待ちです。


WS-110TR 作業進捗

 こちらは現在検査中です。ドライバまで信号が届いていない様ですね〜〜。リレーなのかな?? 鋭意診断中です。少々お待ち下さい。

オシロでチェックしゆく・・
ドライバに信号が見えない
ドライバの極性導通は正常
リレー挙動が気になる・・

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