TL-933 ご出場 / FRG-7ご出場 / HL-250Ufx ご出場 / FR-101DDご入場 【2020/01/31】

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 おはようございます。今日は平年並みまで気温が下がりました。昨日は日中20度近くまで上昇したのに。体調崩す人が続出しそうな南関東であります。

今後の修理品発送スケジュールについて

 発送作業を毎週月曜日・木曜日(休みの場合は翌営業日)の週二回とさせて頂きます。(修理代金のお振り込みが当日午前11時までに確認できたものに限る) 今まで“発送”は都度作業としていましたが、経理から発送支持が来るたびに修理作業の中断を強いられ、現場の作業効率低下の原因となっていました。重量級の個体ですと二人・三人掛かりで梱包・箱だし作業となるため、全ラインが中断してしまうことも御座います。 即ち独りでは作業出来ない様な個体もあるということです。(以下ご出場のTL-933など)その為、決まった曜日時間帯に荷造り作業を行うことにして、作業をルーチン化しようという訳です。着荷については従来通り“日付指定”にて行います。スーパー零細企業故え、ご理解頂きたくお願い申し上げます。m(_ _)m


ご出場

 大変長らくお待たせしました。TL-933の修理が終わりました。雑電源(補助電源)の故障で制御回路が動作せず主電源をON/OFFできなかった個体です。当該箇所は回路図記載がなく、Assy交換指定箇所でメーカーの日本無線にも在庫がないため、ケンウッドサービスさんでは対応できな故障箇所になります。AC100V〜220Vを入力すると±12Vを出力するスイッチング電源です。複数箇所で部品が焼損していて抵抗などは定数読み取りも不可能、ほぼ回路自体を一から設計しなおす処置をとりました。汎用のスイッチング電源に置き換える方法も検討しましたが、入力電圧範囲が広く、正負電源出力となると特注以外に選択肢がなく、取付部のケース加工を余儀なくされるため、100万円以上のコストが見込まれることから除外しました。

 当該箇所はフライバック式のスイッチング電源となります。焼損した抵抗二箇所は3Wもしくは5Wの酸化金属皮膜抵抗が使用されており、基板から1cm程度底上げして装着されていることから、元々発熱が予想された箇所であると思料します。周辺にスイッチング部のフィルムコン、ケミコンが点在し、これらの許容温度範囲を遥かに超えた高熱に晒された可能性があり、コンデンサ故障→スイッチングレギュレータの異常発振→出力側負荷大→リップル増大→平滑コン故障→フィードバック増大→フォトカプラ故障→スイッチングレギュレータ故障という故障ループが発生した可能性が高いため、実測値に関係なくこれらの部品全てを交換しました。電源部修理後、DC出力側に24Ωのセメント抵抗(20W)(疑似負荷)を繋いで0.5Aの電流を流して12時間連続テストしたところ、交換部の異常発熱は確認できず、レギュレーターやトライアックも想定された発熱量でした。TL-933内部中層の取り出しにくい場所に埋め込むため十分確認する必要があります。“問題は無い”と判断し、スイッチング電源を筐体内部に戻して、LPF・ATU・制御部の順にユニットを戻して修理を終えた次第です。以下の順番でテストしました。

  1. 単体電源投入試験
  2. 連携電源投入試験
  3. 負荷動作確認試験

 1について、弊社環境の100V商用電源に接続して起動可否を確認しました。結果は良好です。

 2について、TS-870と専用接続ケーブルを介して本機と接続し、TS-870側からの電源制御可否を確認しました。結果は良好です。

 3について、TS-870をエキサイタとして本機に3kwダミーロードを繋いだ状態で送信試験を実施し、チューナー動作、増幅動作が正常に行えるか否かについて確認しました。結果は良好です。但し、弊社環境の都合上(電源電圧の都合)500W迄の検査しか行っておりません。

 当該故障箇所は補助電源装置であり、増幅動作は主電源を使用します為直接関係はありません。但し、DC-DCコンバータについても、補助電源から電源供給されており、増幅動作が間接的に影響する可能性は否定できません。オーナー様におかれましては周辺環境の点検をお願いしたく存じます。

電源修理終盤へ
出力電圧は安定している(負荷テスト中)
電源ケースに組み込み中
レギュレーター電源の修理が完了
組み込み完了
電源が戻った!!!
エキサイタの繋いでテスト開始
100V運転で500W確認(14MHz)

【ご依頼内容】

  1.  電源入らず

 以上について修理を承りました。

【工数】

 上記作業に工数7.0を要しました。(故障箇所特定、回路解析、基板修復、調達、交換、調整、検証、報告書作成、その他の作業を含む)

【交換部品・使用ケミカル剤】

  • フライバック・レギュレーターIC
  • トライアック ×2
  • 酸化金属皮膜抵抗 5W
  • 酸化金属皮膜抵抗 3W
  • アルミ電解コンデンサ ×10
  • ポリエステルフィルムコンデンサ ×2
  • フォトカプラー 


FRG-7ご出場 

 外装は比較的に良好な状態の個体です。しかしながら内部は埃堆積も多い状態でした。ウンともスンとも云わない状態です。経過年数的にもケミコン全数交換が妥当な状況と思いました。また、基板半田面のクラックも多々見られます。これらの作業を中心実施して、中容量・大容量のケミコンについては予防交換を含め全数交換しました。小容量ケミコンは着脱してサンプリングを行い問題がないことを確認しました。半田面は全面的に再処理を施工しています。以上施工後、受信・復調が可能な状態となったため、全調整項目について精密調整を実施しました。感度も良好で、VFOのドリフトもなく完全復活に至っております。中波受信の際は外部ANT必須です。Amazonで購入したTECSUNのアンテナを繋いだところ、在京中波局が20dB+で強力に入感していますョ。

中・大容量のケミコンは全数交換した
全体的に機能が回復
中波はアンテナ必須です
TECSUNループアンテナで快適に受信してます

【ご依頼内容】

  1. 受信復調音聞こえず

上記について修理を承りました。

【工数】

上記作業に工数3.0を要しました。(故障箇所特定、調達、交換、調整、検証、報告書作成、その他の作業を含む)

【交換部品・使用ケミカル剤など】

  • 接点洗浄 CAIG D-5 適量
  • アルミット半田(有鉛錫入り)100mg
  • 1000µF/25V ニチコン ×3
  • 100µF/16V → 100µF/25V にて代替 ニチコン ×2
  • 33µ/25V ニチコン ×2


HL-250Ufx ご出場

十分過ぎる出力を確認(エキサイタはFT-817 2200Wレンジ)

 結局プリアンプの電源を外したところ送信時の異常発振はおさまりました。オーナー様より「安全マージン優先」で修理して欲しいとご指示頂きました。3dBパットが強制的に入っていた件については、元通りフロントSWで切り替えられるように再施工しました。こちらはサービス実施とさせて頂きました。SSB選択で電源投入時に異常発振する件は、依然として原因不明です。オーナー様よりFM固定にして欲しいとのご指示がありましたので、その様に施工しました。異常発振を繰り返していましのたで、念の為、増幅素子周辺の高圧チップコンのうち、ドレイン側は全数交換しました。一応動作する状況です。

 

【ご依頼内容】

  1. 送信異常(出力低下・異常発振の疑い)

以上について修理を承りました。

【工数】

上記作業に工数3.0を要しました。(故障箇所特定、調達、交換、基板修復、調整、検証、その他の作業を含む)

【交換部品・使用ケミカル剤など】

  • 増幅素子 ×3
  • 高圧チップコンデンサ ×9
  • シリコング放熱剤 少量
  • 熱収縮チューブ 10mm(Po切替部修繕用)
  • AW線 10cm (Po切替部修繕用)

※ 工数大幅削減の為、動画撮影は割愛しました。(オーナー様ご承諾済)


ご入場 

 オーバーホールでご入場です。内容を確認させて頂いていますが、21MHz選択時に”2″が表示されないなど、デジタルユニット内の修理を要するなど、個別の修理作業を想定中です。こちらは着脱して検査中ですが、半田不良やダイオードマトリックス部のダイオード交換を要します。その他基板のケミコン全数交換、再半田処理を要するレストアクラスの作業となるため、長期対応とさせて頂きます。

FR-101DD(デジタルカウンタ付き)ご入場
デジタルカウンタユニット故障
コネクタ類の接点不良がよくあるが・・導通は良好だった
クラックの入ったセラコン

 今週はココまでです。 週末は久しぶりに下田で過ごします。 FT-857、KX3、8chCB機を持って行きま〜す。

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