週明けです。【2019/11/11】
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こんにちは。未明に降った雨はあがりましたが薄曇り週明けを迎えました。少々寒いですね〜。お昼前からやっと陽が出てきました。

昨日久しぶりに“花桃の丘”に登りました。(ラグビー朝練はお休み) 家族を近隣の病院に送り届けた後、お迎え迄の間合いに立ち寄った次第です。昨日の午前中は快晴のお天気で、ローカル局とのEBを期待していましたが誰もいません・・・。トランクに入れっぱなしのATAS-120Aを基台に載せて各バンドを覗いてみる、14MHzで北米からの電波が強力に入感しているではありませんかっ! どうやらJIDX狙いでJA向けに飛ばしているみたいです。オレゴンのKA6BIM局の強力な電波に誘われ、スマホのログアプリを立ち上げることも忘れてコール! FT-857DM(50w)+ATAS-120AというスマートなHFモービルシステムなのに一発ピックアップして頂きました。59/59 QSLであります。(時折59+で入感)「15m にQSYできる?」と誘われたので“OK”と返事してしまいましたが、ATAS-120Aのチューニングに時間が掛かることを失念、呼べども、呼べども、応答がありません。14MHzに戻ってみると既に他局とQSOされていました。汗汗 「DXあるある話」ですね。とりあえず14MHzのコンディションは良かったです。その後、まったり430MHzの移動局同士のQSOを楽しんだところで病院から呼出メールが・・・。11mの方は空振りでした。“花桃各局”に指示されているATAS-120Aでありますが、やはりモービルお手軽運用には“テッパン”のアンテナです。
余談ですが、どうもBMW F10 535iのDME(制御コンピュータ)はHFとの相性が悪いらしく、18MHzでATAS-120Aのチューニングを試みると必ずエンジンが止まります。(汗)どうやらDMEに回り込んでいるみたい・・・。 怖くて絶対に走行中には試せません。14MHzで送信中にもアイドリングが不安定になりました。恐らくミスファイヤーしてます。ちょっと対策してみます。(後日レポ)
LA-4090 ご出場
土日でなんとか作業を終えました。エキサイタからのオーバードライブにより増幅素子が逝かれてしまっています。前回書いたとおりドライバとファイナルに3個の2SC2905を使用しています。当初ドライバ段の故障のみを疑い交換しましたが規程の出力が得られないためファイナル側の二個も交換しました。どうやらオーバードライブさせた際にファイナル側にもストレスが掛かった様です。交換後、5W入力で80Wの出力を確認しました。因みに本機は1W入力でも50W近い出力が出てきます。「リニアリティがおあしくないか?って」いいんです・・・w。回路図がないので前号を書いた際には気付かなかったのですが、本機はドライバ側のVCC電圧をトランジスタで制御するALCが積まれていました。VCCに6Vしか掛かっていないのはその為だったのです。パワーが出ないからと言って、ジャンジャン押しまくれば入力オーバーで石は壊れますけど・・。即ちALCの閾値設定で一定の出力以上となると、SWトランジスタ(2SD717)のベースバイアスが絞られる仕組みみたいですね〜。リニアリティが悪いのでは無く、リニアアンプ側でキッチリ出力制御しているのです。逆に故障を疑った2SD717は交換不要でした。V/Uのリグ側からALCを出すタイプは見たことありませんから、とても良く出来たリニアアンプだと思いますね〜。某社のV/Uリニアは200W越でもアッテネータで制御するタイプです。何となくアッテネーター切替式のほうが回路が単純になりそうな感じがしますが、リレーが増えたり、リレーを制御するための回路も必要になったり・・。一方でドライバ段のVCCを制御する方が部品点数が少なくなる反面、過大入力時にトランジスタが昇天します。トランジスタは値がはりますけど、故障箇所特定も楽ですし修理の工数が抑えられるので、メーカー側のメリットは大きいかもしれません。何れにせよ既にメーカーでは修理を受け付けていませんけどね・・。汗
受信プリアンプの修理についてです。前述の通り、回路図が無いのでプリアンプのFETの型番が不明です。トランジスタや樹脂パッケージのFETと異なり表面実装部品の場合はパッケージに型番の刻印がありません。使えそうなガリヒ素FETをチョイスしました。某社V/Uリニアの修理に使用している2SK571です。パッケージの大きさやピン配列は同じですので、周辺部品の定数を変えれば使えそうですね。本機の回路ではソース=GNDのバイパス用に470pF(実測値)のチップコンが二個使用されていました。2SK571には低すぎる気がします。2SK571の定格値からVDCは5V程度が妥当ですが、本機の回路では3.5Vでした。取りあえず交換してみることにします。案の定・・です。やはり“まんま”では使えません。FETの前後にダイオードリミッタが構成されています。恐らく1S2076だと思います・・・。これら(4本)も交換してみましたがダメです。同調部のカップリングコンが何故か半田面に移設されていました。容量が1pF〜3pFと低い値ですから、シャーシや基板のパターと干渉して僅かに容量が変わっただけでも特性に大きな影響を与えますね〜。これらも交換して表面側に戻しました。ネットワークアナライザで探ったところVSWRが高い様です・・・。パスコンの容量を470pF×2から1000pF×2に上げたところゲインを確認。15dBほど利得が出ることを確認しました。
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【ご依頼内容】
- 送信増幅しない
- 受信プリアンプ動作しない
以上について修理を承りました。
【工数】
上記作業に工数4.5人日を要しました。(故障箇所特定、回路解析、調達、交換、調整、検証、報告書作成、その他作業を含む)
【交換部品・使用ケミカル剤など】
- 励振段 2SC2905×1
- 終段 2SC2905×2
- 受信アンプ 型式不明 2SK571 ×1にて代替交換
- リミッタ用ダイオード 型式不明 1S2076A× 4にて代替交換
- FET部バイパスコンデンサ 470pF(チップ)×2 1000pF 定数変更 通常部品(積層セラミック)×2交換
- 受信アンプ部VDC 減流抵抗 1KΩ×1 470Ω 定数変更×1交換
- 受信アンプ部カップリングコンデンサ 1.5pF ×1 1pF定数変更 ×1交換
今後の修理予定について
セパレート機については送信機・受信機・外部VFOなど、個別に検査が必要なため別ラインを組んで長期対応とさせて頂きます。(TS-900ライン、JRC 505ライン)その他、以下の順番で作業に入ります。
- TS-900 ライン(長期対応)
- JRC-505 ライン(長期対応)
- FT-920
- ICF-2001D
- FT-847
- TS-940
- その他の無線機など
今週も宜しくお願いします。m(_ _)m
- Aperture: ƒ/1.8
- Camera: iPhone 8 Plus
- Focal length: 3.99mm
- ISO: 20
- Shutter speed: 1/122s