FT-101ZS 修理完了 / BCL-1 作業進捗【2019/10/24】
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お疲れさまです。横浜の昼下がりは曇り空です。平日はお仕事のレポート中心となります。FT-101ZSの電源故障の謎が解けました。
FT-101ZS ご出場
早速本題です。「電源が入らない」とのことでしたが、正確にはヒーターオンするとヒューズが瞬断してしまいます。中々原因が特定出来ませんでした。ヒーターオフにしていればすぐに気付いたはずです。(反省)主回路の方ばかり診ていたせいです。故障箇所は6146Bのヒーター手前にあるコンデンサ短絡でした。GNDショートしており電源トランスの二次側に大電流が流れていました。トランスもリレーも無事です。コンデンサを交換して無事に電源が入ることを確認しました。リレーが粘着していた可能性もあるので、分解洗浄しました。
接点類の状態が悪い
前回掲出した写真の通り、埃堆積が多かったためスイッチ類にも相当な埃が混入しているとみて間違いありません。深刻なのは5連スイッチ群です。ATTに関しては全く機能していませんでした。これらは石油系溶剤(CAIG D-5)を大量に流し込んで内部に溜まった炭化物を除去しました。接点自体が劣化しているため放置する導通不良を起こしますが、現状全機能が使用可能な状態に回復しました。
ロータリースイッチの洗浄
バンド切替スイッチは多連ロータリースイッチですが。接点部が剥き出しになっているため、どうしても埃やカーボンが附着します。上記同様、石油系溶剤でジャブジャブ洗った後にハケ塗り式の接点復活材(CAIG D-100)で処理しました。全バンド、スムースに切替出来る様になりました。
総合調整
PRESELECTORの送受位置ズレのほか、IFのトラッキングズレなどがありました。これらも全て調整しています。
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【ご依頼内容】
- 電源投入できない
- バンドスイッチ接触不良
- その他
以上について修理を承りました。
【工数】
上記作業に工数2.5人日を要しました。(故障箇所特定、調達、交換、調整、検証、報告書作成、その他を含む)
【交換部品・使用ケミカル剤など】
- 0.047µF ×1
- CAIG D-5
- CAIG- D-100
BCL-1 作業進捗

鋭意作業中です。RF基板と精密VFOユニットの分解、半田除去・再半田処理を実施中です。バリコン軸にプーリーと糸ベルトが付いているので、テープで仮留めして軸をジョイントから抜きました。シールドをベース基板のRFユニットから着脱します。ジャンパ類の半田状態が悪く、全て処理しなおしました。またリードが酸化して錆が出ている箇所が大量にあります。フラックス除去剤を塗布した後、半田を打ち直す作業を進めています。これらの作業と平行して回路を解析を行っています。表面側のコイル・トランスやトリマが何に使われているか解析を終えました。来週明けには調整作業に入れるよう頑張ります。
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