Mark V ご出場 / FT-900 作業再開 / IC-775DXⅡ 検査開始【2019/05/22】

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 おはようございます。今朝は雨が上がりました。昨日は雨風共に強く、アンテナも前後左右に大きく撓っていました。釣り竿デルタループは意外に頑丈ですョ。

 昨日は荒天でしたが“Esは大ブレイク”だったみたいです。最近ラボワーク中、ラジオ代わりに聞いている合法CB 8chの27.144MHzでありますが、FTDX3000 + マルチバンド・デルタループ で受信中、3エリア・4エリアの合法CB局が多数入感しました。一昨日の夜は深夜1時過ぎまで7MHzの国内がオープン、ノイズまみれの拙宅でも十分聞こえました。無線が楽しい季節ですねェ。小生も時間があれば“花桃詣”したいのですが、今月中は無理っぽい・・・。 仕事しま〜す。


重篤のMark V 修理完了!

今回交換した部品

 “LCDブラックアウト”でお預かりした個体です。お伝えしている通りLCDバックライトについてはインバータ部の故障でした。こちらは既に作業を終えています。週末に着荷したBLF147×2の交換作業を行いました。既に故障部品は撤去済でしたので新品部品の装着となりました。基板ランド側に附着した古い半田とカーボンを除去し、無洗浄タイプのフラックスをスプレーします。素子を収める穴に放熱用シリコンを塗布して新品の素子を装着します。これを怠るとファイナルの寿命は確実に短くなります。最後に発振止めのコンデンサを半田付けして装着完了です。本機はA級動作への切替が可能ですが、素子の動作点が異なると言うことはアイドリング調整も個別に行う必要があります。VDCラインを開放して電流計を挿入、まずは”ClassA”モードから・・・。プッシュプルを個別に調整します。1個あたり5.0A±0.1Aとなるようにポテンショメータを微調、両側で合計10Aとなります。“アイドリング10A”って、考えてみたら凄い値ですよね。アイドリング調整だけで相当熱くなります。汗 次は“Norimal”モードに切替て調整します。こちらは1.0A±0.1Aが規程値です。ところが、装着した石の増幅率が高い為か、ポテンショメーターを絞りきっても(左右ともに)1.5A流れてしまいます。石のマージン的には全く問題ありません。出力過大の場合は送信ゲインで校正することにします。最終的には定格出力+5%内に収めました。ファンも正常に回るので問題ないでしょう。前回故障時の負荷でドライバ側にもダメージがある場合があるので、そちらの方が心配です。FT8などでのフルデューティーはおひかえください。施工後、基本機能については異常がないことを確認しています。時間を要しましたが、これにてC/Oです。

ファイナル装着開始
まずは右側から調整
続いて左側
ノーマルモード左側(流れすぎ 両側 1.5Aに調整)
 
7MHz = 200w+α
 
29MHz = 200W+α

【ご依頼内容】

  1. LCD バックライト故障
  2. 出力異常(弊社確認)

以上について修理を承りました。

【工数】

 上記作業に工数4.5人日を要しました。(故障箇所診断・調達・修理・調整・検証・報告書作成などを含む)

【交換部品・使用ケミカル剤など】

  • チップラインヒューズ×1
  • サーマルヒューズ×1
  • 0.068μF 50V ポリエステルフィルムコン×1
  • 2SD667A ×2
  • BLF147MP×2


の作業を再開

お馴染み 2SC2879(東芝)の選別品

 送信出力異常でご入場中の個体です。ファイナルは お馴染みの2SC2879 ×2(P/P)により構成されています。一世を風靡したとてもポピュラーな石で、10数年前には秋葉原でも買うことができました。それ故、自作リニアアンプの製作にも使用されるなど、買い占める方がおられたりと、非常に人気のある半導体です。某アンプメーカーが店仕舞したときに、ロット単位で市場に出回ったんですけど、すぐに消えました。昨今入手が困難になり国内ではオークションなどで見掛ける程度です。プライベートならオークション調達でもよいのですが、我々がそこに手を出してしまうと素子不良時に全額被ることになります。やはり信頼できるサプライヤー以外からは調達できません。今回は国内で唯一ロット単位でストックされている同業者から分けて頂きました。実は社内にも非MPの単体は複数個ストックがあるのですが、本機はP/P個別のアイドリング調整ができません。今回はhfeが揃った石を選別してもらっています。米国の有名サプライヤーにも東芝製のオリジナルが少数残っていますが、OEMの価格とは比較にならん値付けです。MPなら尚更のことです。何れ東芝製のオリジナルはこの世から消えますので、値段と無線機のライフサイクルバランスを考慮すれば、OEMで“特性のそろったモノをチョイス”もアリかもしれませんね。既に東芝は事業自体をB/Oしていますからライセンスそのものを移譲しています。もしかすると製造ラインは従前と一緒かもしれません。そうだとしてもコストの見直しなどでTQC・QAの質は下がっている可能性はあります。“その分安い”と思えば割り切れるかな?? 今回は“東芝製”です。そういう訳で本日作業再開します。


IC-775DXⅡご入場!

 大型機ライン指定のモデルです。MarkV の作業が終わりましたので、こちらを倉庫から引き出してきました。順番が前後してしまい、申し訳ございません。さて、こちらは「MAIN/SUB切替時に感度低下、時間が経つと元に戻る・・」という特異な症状が出ているそうです。IC-775DXⅡは何台も修理させて頂いておりますが、この様な症状は初めてです。ライン検査の前に回路解析中です。少々お待ちください。

 本日のレポートはここまで。

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