おはようございます。寒い朝を迎えた横浜であります。ソフトバンク・ショックから一夜が明けましたが、公私共に大パニックでした。“キャリアの一択はハイリスク”ということを身をもって体験した1日でした。

今日の修理レポート

悪夢は突然やってきた

 我が家は家族全員ソフトバンクユーザーです。しかも家電話、モバイルWiFiなど、電話に絡むアイテム全て、「ホワイトプラン」(お得意の“ソフト縛り”)の対象になっているのです。勿論インターネットも・・・。以前はドコモやauを併用していましたが、“割引き”に釣られ全てのモバイルツールをSB化してしまいました。こんなことになるとは・・・。おいおい会社も全部ソフトバンクじゃん!!!

 お昼過ぎのこと、テレビ会議の時間が過ぎても呼出が鳴らないため、facebookメッセンジャーで先方をプッシュしたところ、“電話が繫がらない”と・・。二台持ちしているiPhoneが何れも“圏外”表示です。「バンクはベストエフォートだし偶にあること。すぐに回復するだろう・・」と高をくくっていました。ところが二時間経っても“圏外”継続、その時点でSBのサイトには「只今電話が繫がりにくい・・云々」の悠長なメッセージが表示されていて、「そのうち直るから気長に待ってよ!」的な、ゆる〜い感じしか伝わってきません。「あれ、そう言えば今日は固定電話に何処からも掛ってこないな〜〜」・・・まさか。ナント、固定電話も繫がりません。おいおいおい・・・、営業損失なんですけど〜〜〜〜。FAX用に使用しているCATVの固定回線から、自宅・会社双方に電話してみたところ、SB携帯と同様の “電波の届かないところに居られるか電源が入っていないため掛かりません” というメッセージが流れます。固定電話は光ブロードバンドのオプションサービスなので有線です。「固定なのに“電波が届かない・・?”」「いったいどうなってんだ!!」

 そんな状況が20時過ぎまで続きました。電子決済が当たり前の世の中、現金決済派に戻るわけにも行きません。個人レベルの危機管理術として、複数台持ちは別キャリアで契約したほうが良いみたいです。

 そんなわけで、昨日会社・携帯にご連絡頂いた皆様にはご迷惑をお掛けしました。全部ソフトバンク、いや “エリクソン” が悪いんです。m(_ _)m


ローバンドが使えない・・

 数年前に一度メンテナンスさせて頂いた個体です。前回は確かハイバンド側の故障だったかと思いますが、今回は7MHz以下のバンドが聞こえなくなったとのこと。IC-736の持病、HPLアンロックが始まった様です。(YouTubeで間抜けなこと言ってます。スミマセン)ご相談には記載されていませんが、アンロックの場合は送信もアウトになるはず・・。こちらは案の定でした。7.9999MHz以下を受け持つHPL回路のロック電圧を測定したところフラフラと上下しています。フィルタ部のトリマーを小突くと揺れが止まりました。ロック剤が切れて調整部がグラグラになっていたみたいです。実はこれ、当時のアイコム機に共通する不具合なんですね。再半田して再調整後、ロック剤を再塗布しました。それと低電圧5Vラインの電位も安定しません。レギュレーターIC の7805前後に付いているケミコン2個を交換しました。一応、動作は安定して、1.9MHz、3.5MHz、7MHzで送受信可能な状態に戻っています。リファレンスもズレていたので修正しました。

 本機は外装コンディションは割と良い方ですが、樹脂劣化は進行中です。「大切に使われている感」が伝わってきます。こちらもパネル周り、接点類の洗浄・処理を行いました。

まずはHPL(左側のシールド内)へアクセス

再半田の要有り、ユニット取り出し

レギュレーター前後のケミコンを交換(Fine Goldを使用)

樹脂パーツの劣化が気になる

ラバーリングの脱脂+シリコン処理(完了後)

こちらも脱脂・シリコン処理(完了後)

リヤ端子類も

コネクタに附着した油脂汚れもキレイに

 

【ご依頼内容】

  1. ローバンド受信不可の修理

以上について作業を承りました。

【工数】

上記作業に、工数2.2人日を要しました。(故障箇所診断・部品交換・調整・負荷試験・報告書作成を含む)

【交換部品・使用ケミカル剤など】

  • 10μF /16V アルミ電解コンデンサ×2 (25V耐圧使用)
  • シリコングリース 中量(樹脂保護、VFO軸に使用)
  • CAIG D-5 中量 (ジャック・VR・スイッチ接点洗浄・修復)
  • CAIG D-100L 適量 (ジャック・VR・スイッチ接点洗浄・修復)
  • エタノール 少量
  • モール 他


バンド切替不良 

50MHzのみ出力してる(表示に関係なく430を受信)

 こちらはヤエスの736です。以前にも似たような事象がありました。430MHz帯以外にバンドに切り替えても、430MHzを受信してしまう。しかも周波数表示は移動先のバンドを表示し、430MHz側で最後に選択した周波数に固定されてしまう。・・・という奇異な現象です。因みに50MHzは送信のみ正常に行える状況。本機は430MHzをデフォルト設定されており、バンド切替も430MHzのRFユニット内で行います。デジタル6個のデジタルトランジスタの内、SW側(PNP)の1個と、直結するSWダイオードの故障を確認しました。トリガー側のNPNの不具合も考慮したほうが良さそうです。何れも国内で入手が困難な希少部品となります。英国のサプライヤーに注文しました。到着には数週間かかる見込みです。今暫くお待ちください。


超級重篤案件!!

 自家薬流中のMarkVであります。今回は未曾有の故障です。汗 ハイバンド側のみ正常受信、もしくはIPOを選択すれば全バンド受信可能です。なぜか21MHzより下の周波数でプリアンプが動作しません。正確にはプリアンプのチャンネル切替(ダイオードSW)がされない状況です。本機は、周波数帯毎にLow、Mid、Hiのプリアンプ回路を切り替える仕組みで、これらに並列してスルー回路(IPO)が組まれています。それぞれの切替は、コントロール・ユニットのプロセッサから出されるトリガーによって行われ、途中のTTLスイッチ(ストア/レジスタ)がそれぞれのダイオードにバイアスを出す仕組みです。電源のDC5Vは正常に印加されているのですが、プロセッサから出ているクロックとシリアル信号のパルスにノイズが乗っているため、TTLスイッチが正常に動作しないようです。TTLスイッチは8chで直並列接続が可能な構成、本機では2個のICを直列に繋いでいます。即ちシリアル信号(DATA)はマスターとなるTTLスイッチに入力される仕組みで、正常ならば、マスター側のシリアル出力とスレーブ側の入力はイコールのはずです。本個体の場合、マスター側の4ch(BPF切替)とスレーブ側の全チャンネルは正常にON/OFFされるのですが、マスター側の残り4ch(プリアンプ切替)の内、Hiバンドを受け持つ チャンネル が常時ON、IPOをONにしたときだけOFFになるという奇異な動作をします。この際の信号を観ると、マスター側の波形では、28MHzロック時と思われる山が見えます。ところがスレーブ側にこの山が出ません。マスター側は常に28MHzの山が立っている為、他のバンドに切り替えられない状態です。

 大元のプロセッサー出力に何らかのエラーがある様で、何度かリセットしていると偶にキレイなパルスが出力され、全バンド正常に受信出来るタイミングもありました。しかし、時間経過とともにノイズが増えてTTLスイッチがロックされなくなります。プロセッサはメーカー特注のブラックボックスです。当然、デバイス出荷時に行っているはずですから、Assy交換以外の修理は不可能な場所です。(ヤエスさんはAssyを既に廃棄済とのこと)小生も100台以上MarkVを修理してきましたが初めての経験です。プロセッサから出るノイズが、電源周りのトラブルである可能性もあり、電源ラインにオシロを充ててノイズを観ていますが、顕著な信号の乱れはありません。もう少し探ってみたいと思います。

これは弄れません(特注プロセッサ)

右奥の縦に並んだICがTTLスイッチ

マスター側のシリアルデータ

スレーブ側のシリアルデータ(手前の山が無いぞ?)


 今週中の予定作業は以上の通りです。お知らせしている通り、来週は測定器の集中校正に入るため、ラインを停止します。従いまして、ブログもお休みさせて頂きます。会社は平常通り営業していますので、12月10日着指定のオーナー様は、予定通りお送りください。それでは、皆様良い週末をお過ごしください。m(_ _)m

Tagged with →  

コメントを残す

Translate »