おはようございます。薄曇りの横浜は平年並みの気温まで下がりました。師走に突入であります。拙宅では床暖のスイッチを入れました。いよいよ本格的な冬の到来でしょうか。

 週末は休日返上で無線機修理に勤しみました。プライベートなネタは全くありません。(汗) 既にお知らせしているとおり、来週は定例の「測定器校正週間」に突入のためラボワークはお休みします。発着荷管理はヤマトさんにアウトソースしていまので通常通りです。

無線機修理について

 無線機修理をご依頼頂き、誠にありがとうございます。小生がプライベートで承っていた時代を含めますと7年目に突入であります。その間に修理納品させて頂いた数は10月末時点で1032台となりました。Googleの検索ランキングでも常に上位に表示されるようになり、本当にありがたく思います。会社にとっても主業務となりつつあり、持続可能なサービスとしての業務効率改善に取り組んでいるところです。今期はスペアナ4台、オシロ2台、基準信号発生器1台を新調しました。以前は非公式にスプリアス測定をお受けしておりましたが、来年はメニューに追加予定です。また、消費税増税に合わせ、PayPal手数料のゼロ化も実施したいと考えています。2ライン以外は在宅ワークになるため取扱可能な無線機に限りがありました。以前は2ヶ月お待ち頂くこともございましたが、発着荷管理をアウトソースできるようになり、1ヶ月待ち以内に短縮できました。喫緊の課題はやはりエンジニア不足です。現在、小生を含め4名のエンジニア(2名は在宅ワーク)が無線機修理に従事しておりますが、まだまだ人出が足らん状況です。腕に自信のあるOMさん、一緒に無線機修理やりませんか??(笑)

 今更ですが、無線機修理はこちらhttps://tbhd.jp/rigdoc/でお受けしています。無線機をお送り頂く際には、宅急便伝票の品名欄に必ず無線機の型式名をご記入ください。また、ご依頼者とお申し込み頂いた方が異なると照合ができません。(同じ型式の無線機が複数台着荷する場合など)型式名が記載されていない場合、順番が後回しにされてしまう可能性がございますのでご注意ください。また、コメント欄に無線機修理についてのお問い合わせを書かれる方がおられます。コメントに返信しますと内容が全て公開されてしまいます。メールアドレスや電話番号などを書かれますと返信できませんので、必ず上記リンク先からお願いします。

 以上、度々お願いしていることですが、どうかご理解頂きたくお願い申し上げます。


ブラックアウト + 出力不足の修理

 当ラボでは“何故か”RJX-601に次ぐ最多入場数を誇るMark Vであります。中でも圧倒的に多いのが「ブラックアウト」です。バックライトはACで動作しますが、これはインバーターで生成されます。本機のインバーターはトランジスタ2石とコンデンサによる発振回路で構成され、多くはフィルムコンの故障に起因する異常発振によってトランジスタが暴走し、発熱または入力のDCに大電流が流れることで、回路保護用のサーマル・ヒューズもしくはチップヒューズが溶断します。今回は熱暴走によるサーマルヒューズの溶断でした。このサーマルヒューズは入手困難で、部品自体は既に製産を中止しています。デバイス・メーカー推奨の代替部品もディスコンになっておりヒューズを直結するOMがおられますが、最悪トランジスタの故障だけでは済まず、負荷側のトランスやバックライトを焼き切ってしまう恐れがあり修理不能となります。偶にチップヒューズ・サーマルヒューズ共に直結されている悪質な修理痕のある個体が入場してきますが、これは言語道断!!! 果たして、これを修理と言うのか??? チップヒューズについては自然劣化で溶断する場合もありますので、こちらも予防交換した方が良いかもしれません。

 もう一つのご依頼はパワー不足の解消です。14.175MHzで測定したところ190W前後出ていました。恐らくBLF147またはBLF145(ファイナル・ドライバ)の特性変化によるものでしょう。どうもこれらの石はあまり頑丈ではないみたいです。RTTYや28MHzのFMで最大出力運用されることは避けた方が良いですね。処置としては送信IFのゲインを少々深めに設定し、14.175MHzで定格+10%の範囲に調整しました。このままだとローバンドでは300W近く出てしまいます。DSPのアライメントメニュー(ソフトウェア調整)で各バンドのALC閾値を調整可能ですがステップ式のため大ざっぱな調整しかできまん。他のバンドよりも絞り気味に設定しました。正直なところ190Wから210Wに上がっても相手方のリーダビリティが変化するとは思えません。ゲインはアンテナで稼ぐか、リニアを繋いでエキサイタ側の負荷を下げるような運用をされることをお奨めします。BLF147、BLF145とも正規品は品薄で価格が高騰しています。

サーマルヒューズ(上)フィルムコン(下)

サーマルヒューズをTRと熱結合

次はパワー調整

少し低め? @14.175MHz キーダウン

28MHz = 200W+

21MHz = 200W+

18MHz = 200W+

14MHz = 200W+

7MHz = 200W

3.5MHz = 200W+

【ご依頼内容】

  1. LCDブラックアウト修理
  2. 送信出力不足解消

以上について作業を承りました。

【工数】

 上記作業に、工数2.5人日を要しました。(故障箇所診断・調達・施工・調整・検収・報告書作成を含む)

【交換部品・使用ケミカル剤など】

  • フィルム・コンデンサ 0.068μF×1
  • 熱溶断ヒューズ×1
  • 基板コート剤 少量
  • 小結束バンド×1


今後の修理予定について

 冒頭でも書きましたとおり、来週はラボワークをお休みします。着荷中の修理品に関しては、なんとか今週中に仕上げたいと思います。12月10日着荷指定のご予約については通常通り弊社にお送りください。校正が済み次第、順次作業に取り掛かります。今週の着手予定は以下の通りです。

  1. TS-120V 第1ライン
  2. FT-847 第2ライン
  3. Mark V 第1ライン
  4. FT-736M 第2ライン
  5. IC-736 第1ライン
  6. RJX-601 第1ライン
  7. その他の無線など

 今週も宜しくお願いします。m(_ _)m

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