MR-900E / FT-847(その1)/FT-847(その2)ご出場【2018/11/28】
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おはようございます。横浜は快晴のお天気。11月も残すところあと3日だというのに暖かいですね〜。間もなく小生にとっては地獄の12月に突入。測定器の校正と決算処理に加え、ほぼ2日おきに忘年会です。あ〜〜〜憂鬱・・・。
最近はクルマのネタばかり。先日「偶には“鉄道模型”ネタを書けよ!」とお叱りを頂戴していました。レイアウトの移設(2F作業場→1F応接)を検討中で車両の調達を一時的に控えているのと、仕事と家事で趣味の時間が取れないことも影響しています。(アマチュア無線も同様)土日は家族サービスに奪われてしまい自分の時間はゼロに近い・・。クルマのネタは日々の生活に組み込まれているので自然と出てきます。笑 ボチボチ行きますんで・・・m(_ _)m。
“水晶発振周波数カウンタテスターDIYキット”が到着!
怪しさ満点のアイテムが届きました。手軽に水晶発振子の周波数が測定出来るらしい・・“水晶発振周波数カウンタテスター”のキットであります。ナント479円でした。「えっ、桁を間違えていないかって・・??」いえいえ、479円です。しかもAmazonで購入しました。商品は中国から届きましたが中身はこれだけです。しかもヨレヨレのビニール袋には部品と基板しか入っていません。“回路図なし??” 昼休みに組んでみますけど、これって秋月とかアインテンドウで売っているモノと一緒か? だとすると、かなりお得なんですけど。
“トリオ製の古い発振子”のチェックに使おうと思っています。取説すらありません。Made in Chinaも二極化してきたな〜〜〜。まぁ、ダマされてやりましょう!!
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MR-900E 点検・調整
東野製“144MHzリニアアンプ”です。小振りな筐体ですが、10W入力で80W以上の出力が得られます。古い製品で資料も皆無なため手探りでの作業となりました。とは言え、シンプルな構成ですから基板を上から眺めれば回路図は頭で描けるレベルでした。入力10W時70Wの出力を確認しました。この際VSWRが2.0前後に上昇するため、リニアアンプの入出力同調回路の離調を疑いトラッキング調整を実施した結果、以下の通り改善を確認しました。
①定格入力に対する出力特性について
入力10W時、85Wの出力を確認。VSWR値:1.2以下。(正常)
@145.000MHz(定格Input:10W=Output:80W)
②送受切替時のリレー動作について
FM/SSB切替遅延、送受切替ともに正常。(正常)
③最大負荷の持続特性について
連続最大出力運転(2分間欠送信試験実施)時、 最大出力 −3.5W 程度の出力低下を確認。
(増幅素子劣化の疑いがありますが、交換を要するレベルではありません)
④SSB送信時のIMD特性について
IMD=25dB @145.000MHz USB Input:15W (正常) ※エキサイタ FT-991使用
※ 当該個体は、入力5W〜11W程度時にリニアリティが最大となりますため、入力10W程度での運用をお奨めします。
⑤キャリコン動作について
入力0.1W前後でキャリコンが動作することを確認しました。(正常)
(受信の部)
受信部の異常は確認できませんでした。
①受信アンプスルー時の特性について
-2dB (正常)
②受信アンプON時について
+28dB(正常)
頑張れば100W以上出てきますが、80W辺りから急激にリニアリティが低下します。入力は10W程度に抑えた方がよさそうです。入力側にパッドが構成されていませんので、出来ればエキサイタ毎に調整をとった方が宜しいかと思います。IMD値は定格最大時に測定した結果ですので、リニアリティが確保されている80W以下では30dB程度までは改善します。これもパッド有無で違ってきますね。新スプリアス環境下では少々厳しい性能かと思いますが、エキサイタはFT-991でテストした結果ですので、あくまで参考値にしてください。受信についてはプリアンプが元気に効きます。ON状態ではノイズレベルも上がってしまいますが、受信信号自体は浮かび上がるので無線機側のスケルチを効かせて使用すれば何ら問題ありません。スルー時に-2dB程度の減衰しかないのは優秀ですね。コンパクトなので引き回し距離が短い為でしょう。リレーも送受2個ですしね・・。「正常」ということで宜しいかと存じます。
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【ご依頼内容】
- 動作点検/調整
以上について作業を承りました。
【工数】
上記作業に、工数2.0人日を要しました。
【交換部品など】
ナシ
軽微な調整作業のため動画撮影は割愛させて頂きました。
FT-847 (その1)出力不安定

430MHzのみ出力が安定しません。MAX設定で10Wしか出ないと思いきや、時間が経つと50W出たり・・。異常動作の再現性も低いため、不具合箇所の特定に苦慮しました。ALC制御部を小突くと出力が大きく増減します。また、アーシングが不完全な箇所があるようで、基板を押すと出力が変化します。FT-847は430MHzのドライバ段に使用されているパワーモジュール(日立製)が内部腐食して同様の事象が起こる場合がありますが、本個体は問題なさそうです。PAとRFユニットを着脱してアースポイントをケイグで処理、ALC調整部周辺の再半田処理を行いました。調整VRの隣にある0Ωのチップ抵抗をピンセットで小突いたら僅かに動きました。ここが導通しないと出力が抑制されてしまいます。(20W機はここに抵抗が入る)回り込み・発振も疑いましたがスペアナにはそれらしい兆候は観られませんでした。一通り処置したのちに再度トライしてみると、出力変動は再現しなくなりました。ALC部の接触不良が原因だだったのか・・・? 2日間テストしましたが、事象の再現には至りません。
ご依頼にはございませんが、1.9MHzの内部出力メーター現示が異常です。1xxW出ているのに30Wを示しています。こちらは校正しておきました。
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【ご依頼内容】
- 430MHz 送信出力不安定
以上について作業を承りました。
【工数】
上記作業に、工数2.0人日を要しました。(故障箇所診断・施工・調整・測定・検収・報告書作成ほかを含む)
【交換部品など】
ナシ
FT-847(その2)50W化減力改造
定番メニューですので、施工結果の確認のみ記載させて頂きます。メーカー指定の施工方法通りに進めました。送信ゲイン(ALC)調整部の0Ω抵抗を2.2KΩに交換、指定調整周波数の最大出力を50Wに調整後、RFパワーゲインの出力カーブも調整して最後にアライメントメニュー(DSP)のメーター現示(10W、20W、50W)をそれぞれ実出力値に合わせます。保証機関へ提出用の書類を添付してお戻しします。
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【ご依頼内容】
- FT-847 50W化減力改造
以上について作業を承りました。
【工数】
セットメニュー適用
【交換部品など】
- マイクロ・チップ抵抗 ×3個
【成果物】
- FT-847減力改造添付資料 PDF (USBメモリにて納品)
※定番メニュー作業のため、動画撮影は割愛させて頂きます。
本日はここまで・・。もう水曜日です。頑張ります!!!!
- Aperture: ƒ/1.8
- Camera: iPhone 7
- Focal length: 3.99mm
- ISO: 40
- Shutter speed: 1/24s