おはようございます。曇り空の横浜、最高気温は18度前後でしょうか。週末は愚息の運動会なのですが、日曜日は晴れそうです。月内の土日はイベント目白押しです。

 国慶節連休の影響に関する続報です。

 着荷不良だったMRF150(HL-1KFX修理用)の差し替え発注分ですが、昨日トラッキングナンバーを確認しました。こちらはサプライヤー在庫ではなく工場に個別生産依頼をかけた製品で、輸出地の税関を通過したことを確認しました。来週には着荷予定です。蕎麦屋の出前みたいですみません。

 (その2)のファイナルについてはトラッキング・ステータスが5日間動いていません。輸出国の空港で止まったままです。こちらも7日以降にならないと動かないと思われます。

 FT-1021用のファイナルは(UPS)で届く予定です。こちらについてはサプライヤーから出荷され既にハブ空港に着いています。UPSなのでここから先はスピーディーだと思いますが、成田についても通関があるので着荷にはまだ数日掛かる見込みです。

 オーナー様にはお待たせしてしまい本当に申し訳ありません。ラインに作業保留の大型機が4台も並ぶ(未報告の物件を含む)としんどいです。また、台風の影響はまだ続いています。物流スタックしていた物件が一気に届いたためトランクに収まりきらなくなりました。順次ラボに移しているのですが、結構広めの玄関を完全に塞いでいます。部品があれば徹夜でもして作業を進めるのですが・・・。負の連鎖に陥っております。


(その1)キーパッドが反応しない!!

 今回も同機種が続きます。何故、同型機が同じタイミングで入ってくるのか不思議です。故障のサイクルでもあるんでしょうかね〜〜。さて、1台目でありますが、以下の様なご相談でした。

  • ファンクションキーが全部動作しない。受信は大丈夫。

 とのことです。ラボで確認したところ、FUNCキーのみならず全てのキーが反応しません。故障箇所を切り分けるため、フロントパネルのSW群から延びているコネクタ・リードをチェックします。10キーそれぞれのSWはGNDに落とす事で機能する回路ですから、ユニットのパターン図面でSWとコネクタ・リードの紐付きを確認します。それぞれのリードのGND絶縁を確認したうえで、100Ω抵抗を介してGNDに短絡させる試験を行いました。全てのキーが正常に機能することが確認できたので、故障箇所はフロントパネル側ということになります。本機のキーパッドはタクトSWではなく、導電性ゴムをパターンに押しつけてSWの機能とするタイプです。まず、フロントを分解する前にパネルの爪割れを発見しました。以前に何方かが何らかの修理を試みられたのでしょうか? 機能には問題はないと思いますが、念の為・・・。フロントパネルを着脱してキーパッドの裏面にある基板も外します。パターン面を綿棒で擦ると真っ黒になりました。導電性ゴムの樹脂が溶け出して広範囲に附着しています。恐らくコレが動作不良の原因ですね。導電性ゴムは溶かしたゴム樹脂に金属粉を混ぜて製造するのですが、紫外線の影響などで溶け出すと金属とゴムが分離してしまいます。残ったゴムは表面で薄い膜を形成するため、絶縁体になってしまう訳です。パッド側も同様で、溶け出したゴムが小さな円筒状の導電性ゴムの表面を覆っていました。因みに、伝導性ゴムに接点復活剤や石油溶剤を付けて補修するという記事を見掛けますが、絶対にやってはイケません。無水アルコールで拭き取るのが最も安全です。あまりゴシゴシやると導電性ゴムが根元から折れてしまうので、軽く回転させながら時間をかけて処理します。本来なたキーパッドごと交換すべきところですが、こちらも調達不可です。導電性ゴムはシート売りされているので、切り出してパッドに接着剤で付けるという方法もありますが、高さが0.1mmでも狂うとパッドに微妙な凹凸ができるため宜しくありません。現状この方法がベストを思われます。

 組み戻して動作チェック。若干反応の悪いキー(特に0)もありますが、ほぼ正常に反応するようになりました。余談ですが、時計電池・メモリ電池とも0Vです。早めの交換をお勧めします。樹脂劣化ばかりは止めることができませんが、機器本体はなるべく紫外線の当たらない部屋の奥に設置するなどの工夫が必要です。

FPの固定爪が割れていた

導電性ゴムを綿棒で擦ると真っ黒に・・

基板のSWパターンも真っ黒

FUNCもちゃんと反応してる

【ご依頼内容】

  1. キーパッド反応なし

以上について、修理を承りました。

【工数】

上記の作業に工数2.5人日を要しました。(診断・修復作業・検収・報告書作成・映像制作を含む)

【使用交換部品・ケミカルなど】

  • 無水エタノール少量 (導電性ゴムの洗浄に適用)
  • CAIG D5 (基板パターン側の洗浄に適用)


IC-R100(その2)アンロックの疑い?

 2台目は外装の非常に美しい個体です。以下のご相談でした。

  • 受信しない。音声も出なくてSメーターも表示しない。
  • 何度かスイッチを入れ直すと動作する時が有る。
  • 気温が低く成っている時には動く時も有る

“その2”はピッカピカの個体

 症状的にはPLLのアンロックを疑います。診断開始から48時間の間に、時々電源ON/OFFや本体の操作を行いましたが症状が再現しません。全ての周波数ブロックで確認していますが正常に動いています。動作環境によっても起きたり、起きなかったりすることがあり、特に初期のVCOズレだと見極めが難しいところです。一応動画も撮影していますが、修理未達状態ですのでYouTubeにはアップできません。後ほどギガファイル便か何かでオーナー様にはお送りしようと思います。恐らくアンロックで間違いないと思うのですが、本機のVCOはブラックボックスのEP2(TUNERユニット)内にあり中を弄ることが困難です。サービスマニュアルや全体回路図にも記載がありません。(サービスマニュアルにはVCOのブロック図しか記載がない) 通常、PLLの調整手順にVCOの規定電圧に関する記述があるのですが、本機についてはEP2ユニットをAssy交換で対応するポリシーになっているのかと思われます。海外ディーラーにも確認しましたがEP2の在庫は確認できませんでした。しかもブラックボックスの場合はリビルトのAssyはリスクが大きすぎますね。現状保留状態です。


FT-1000MP Mark V(その3)

 その1が出場したので、順位的にはその2になります。こちらは制御系のトラブルでした。

  • CWモードのみが操作不能。
  • 表・裏のキージャックを入れ替えても動作せず。

 パドル電鍵を挿して確認したところ、DOT(短点)が出力されません。DASHは正常にでます。ということは、配線周りか内蔵キーヤー周辺ということになります。単純に配線と云っても、本機の場合はKEYジャックからキーヤーのあるユニットに至るまで基板4枚を通過するため、回路図を追いかけるだけでかなりの時間を要しました。辿り着いたのはキーヤーICです。キーヤー入力部の抵抗が落ちていて導通しません。IC側をGND短絡させたところ正常にDOTを出力しました。メーカーサービスで修理する際は間違いなくAssy交換対応となる箇所ですね。0.8mm角の極小チップがパーツの谷間に入っています。工数カットのために通常抵抗でのリプレースを具申中です。機能・耐久性に差異はありません。

コントロールユニットの・・

上の抵抗が少し変色している・・導通無し

 今週はここまでです。皆様良い週末をお過ごし下さい! m(_ _)m

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