DR-635DM修理困難 / FT-209×2台 ご入場【2018/08/29】

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 おはようございます。曇り空、気温は低めですが湿度が高くジメジメしてます。5時起きして軽く自転車でトレーニングしてきました。関節の調子は悪くないです。

 BVX流ミニマイズQRVセットについてアップデートが途絶えてますが、やはりバッテリで躓いています。2400mAhクラスのNiMH二次電池(eneloop)を使用した場合、FT-817/FT-818系ではLoパワーでも一時間が限度でしょう。リアANT端子を使ってしまうと、リレーに常時電流が流れてしまうため受信時も意外に電気を喰います。連続運用の場合はNiMH3セットでも間に合いません。マッタリ運用する場合はローテーションさせて充電するというのも有りなんですけど・・。効率の悪さは否めません。最近、ジャンプスターター・バッテリを無線運用に使う人が増えていると聞きます。ハムフェア2018会場でも30Ahクラスのジャンプスターターを販売しているブースがありました。(このバッテリは高価で手が出ない) ジャンプスターター(Jump Starter)とは“押し掛け”の意味で、バッテリーがあがってしまったクルマのエンジンをスタートさせる機能を有したバッテリーのコトを指します。  Amazonでも入手でき、近年はキャンプグッズとしてもポピュラーになりました。8,000mAh〜20,000mAhのモノが主流で、中には70,000mAhクラスの大型バッテリーもあります。放電持続能力だけでなくピーク電流(500A以上)もウリでして、満充電でエンジンのスターターを10回以上起動できる能力を有します。あまり大きな物だと持ち運びも大変、モバイルバッテリー×2個分程度の重さの製品が良いでしょう。勿論USB端子も備わっているのでスマホ充電も可能です。気になるノイズですが、12V系の出力についてはセル直結となるため基本的にはインバーターを介しません。ところが、AC100V出力を内蔵するタイプやUSB出力を併用してしまうとインバーターが動くためノイズが回る可能性があり、無線機に繋ぐ場合には注意が必要です。

の20000mAhクラスを購入

 比較的に評価の高いSuaoki製のジャンプスターター・バッテリ SUAOKI  U10(7,980円)をポチってみました。20000mAhの放電容量と800Aのピーク出力を誇ります。12V系の出力端子はジャンプスターターの標準規格でEC5コネクタです。このままでは不都合なので、EC5をシガーライターソケットに変換するケーブルも一緒に購入しました。(629円)大容量のモバイルバッテリーと変わらない値段です。次の休みの日に使ってみようと思います。無線機に繋ぐバッテリーとしては、かなり期待できそうですが、結果は如何に・・・。

Amazonで注文したら翌日届いた
箱を開けるとご覧のようなバックが出現
本体と付属の充電器・ケーブル類が詰まっている
ACアダプタ、シガープラグ充電ケーブル、ジャンプスタート用ケーブル、スマホ充電ケーブル・・・
3個の強力なLEDライトを内蔵
何故かコンパスも・・
EC5端子(12V)
5V USB端子×2(隣は充電用のソケット 15V入力)
到着時80%残量だったので充電開始
50分弱で100%(満充電)に到達
FT-817でテスト中 12.4Vを表示 フルパワー5Wで数分送信してみた。消費量は5%程度。
433MHz FM 5W送信時の電圧降下は1V程度(NiMHの場合0.1w時に2V降下する)電池側の電位は変化しない。144MHz以下では電圧降下ナシ。

 結局我慢できずFT-817に繋いでみました。ナント430MHz FMで最大出力5Wが楽々使えます。数分送信しても諸費は5%程度でした。QRP運用ならこのバッテリ一つで賄えますね。発熱もありません。瞬間最大800Aをうたっていますからね〜〜。二次電池の性能は数回充放電後に最大となるので、ちょっと慣らしてから持ち出そうと思います。携帯用のソーラーパネルがあると屋外でも充電できるので便利かもしれません。因みにSUAOKIはパワーサプライ周りで注目されている中国の新興企業です。ソーラー関連のソリューションも充実しており、サポート体制もしっかりしているみたいです。

追記:(2018/08/30 1:18)

 その後、KX3で10W連続送信を試しました。残量85% で受信時 12.3V、送信時 11.7Vでした。受信時にノイズに悩まされることもなく、かつ送信変調にノイズが混入することもありません。7K1BIBさんより、「同じSUAOKI製のS601(12V/5A出力)でOver Current 時にアラートが鳴って使えない」とのレポートを頂きました。FT-857で50W運用に使用するために購入したとのことです。仕様をよく見ると、3.7V/60000mAh、11.1V/20000mAh、222Whとなっています。このクラスで12V/5Aの定格出力が得られるのであれば十分使えるとは思いますが、移動運用には少々大きすぎる気がします。価格はAmazonで21,880円、U10の倍以上です。何より小生が気になったのは、S601はACアウトレット付きであることです。即ちインバーターを内蔵しているはずですから、ノイズ源になる可能性が極めて高いのです。ちょっとネガティブ要素が多いですね。因みに、誤解されている方が多い様なので書きますが、ジャンプスターター機能が備わっていても、コンティニュアスに大電流が流れるわけではありません。個々のセルの特性に依存する部分が大きく、必ずしも放電能力に比例するモノでもありません。ジャンプスターターバッテリはLi-poセルを使用している場合が多く、例えば3個シリースなら。セル一個の定格3.7V(最大4.2V)に対して、11.1V(12.6V)となる訳です。重量と体積に比例して放電能力・定格出力が変化します。即ち、それなりに重くて大きいセルなら、そこそこの能力がえられます。コンティニュアスに12V/5A以上の性能を持つ製品を探していたら、SUAOKIのU29という製品を見付けました。16000mAhですがピーク2000Aなので、内部の構造はそれなり考慮されていると思われますが、何より12V/10A出力を公言しているところがポイントです。しかもAmazonでの売価は13,500円ですョ。エアコンプレッサーなどは不要だなぁ。検証しているわけではないので、購入に際しては自己責任でお願いします。

 ということで、EC5コネクタを纏め買いしました。DCケーブルに加工して色んな無線機をU10で動かしてみようと思います。まずはクルマに積んでいるFT-857DMで50W運用を試してみましょう。(儂はモルモットか?)


DR-635DM 電解溶液が広範囲に飛散

破裂ケミコン(中央)黄色い物体は固着した溶液

 “発煙とともに電源が入らなくなった”とのことです。電源ラインの10µFが破裂して原型を留めていません。ケミコンケース自体が見当たらないので、何方かが中を開けられたのでしょう。すぐ横のRFCコイルは電解溶液に浸ってしまったため完全に腐食しています。真横の2200µFはパンパンに膨れあがって破裂寸前です。電源の入り口付近に集中しているため、規程電圧を上回る電位が掛かったものと思われます。破裂したケミコンの下流にある78L05も完全に故障しており5V側が出ていません。本機の電源制御は、常時加圧されている5Vラインの先にあるロジック回路の指示を受けて12V系統をトランジスタSWで制御する間接制御方式です。即ち5Vがロジック回路に供給されないと電源をON/OFFできませんが、5VラインもGNDにショートしています。極小の表面実装チップとICで構成される本機の場合、電源ライン上の短絡箇所を見つけ出すことは困難です。(Assy交換以外に修理の術はありません)

 残念ですが、この先へは進めません。m(_ _)m

2200µF(実測値500µF)も破裂寸前
78L05も故障・・5Vラインは短絡

FT-209 (その1)

 2台のFT-209をお預かりしています。何れも電源投入不可能とのことでした。まずは“その1”についてお伝えします。

 個体の外装コンディションは新品に近い良好なものです。いわゆる「モスボール(繭)」保管の状態です。この様な個体でもケミコンや内蔵電池はドンドン劣化します。ですから、何年も電源を入れていない電器製品を使用すると、ケミコンが悪さして異常電流が流れダイオードなどを壊してしまうケースが多々あります。本機もそんな状態かと存じます。新品の単三電池6本を使用しましたがLCDは真っ暗です。電源入力部にあるシリコンダイオード一個が壊れていました。交換後電源を投入したところ、照明ライトが点灯してRXのLEDも点きましたが、LCDの表示は8888となってしまします。(異常表示)リセット操作で正常に周波数を表示するようになったのですが、乾電池ボックスを外すと再び8888を表示してしまいます。内蔵バッテリーが悪さしているのでしょう。専用メモリバッテリーの入手が困難ですが、汎用のCR2032(羽根付き)を一部改造すれば使えそうです。どうにか装着できました。乾電池ケースを着脱した状態で10分放置してから再装着、再び電源を投入して正常に起動できることを確認しました。ただ、長期間プロセッサに電位が掛かっていなかった場合、パラメータ保存領域がどの様な状態になっているかは不明です。パソコンも長期放置するとBIOSがグチャグチャになっていることがありますが、それと一緒です。以下にフルリセットの方法を書いておきます。因みに、無線機の中にはメモリバッテリが枯渇しただけでプロセッサがオジャンになる機種もあります。(1980年代後期のアイコム機)

 フルリセット時は電源ONで行いますが、リセットボタンを押すとパラメータの入力を求められます。運用周波数範囲と送信許可範囲だと思いますが、サービスマニュアルにも記載がありません。(手探りで探し出しました ・・汗) 間違えると正常起動しません。

  1. 1440→D
  2. 1460→D
  3. 1440→D
  4. 1460→D

 最後まで設定して”4.000″が表示されればOKです。 放置しておかしくなった場合はお試し下さい。

D13が故障
D13はここ
メモリバッテリを交換
中身は汎用のCR2032と一緒(羽根位置が異なる)

【ご依頼内容】

  1. 電源投入不可能

について修理ご依頼を賜りました。

【工数】

上記作業に2.5人日を要しました。(資料収集・故障箇所診断・部品交換・検証)

【交換部品】

  • シリコンダイオード ×1(1S2076Aで代替)
  • メモリバッテリ 専用羽根付き CR2032 ×1(汎用 羽根付きCR2032で代替)


FT-209 (その2)

 こちらも同じ様な症状です。恐らく内蔵バッテリがスッカラカンかと・・。ただ、ダイオードは大丈夫でした。オールリセットで電源は入るようになったのですが、受信がダメです。復調ICが逝かれてしまい全く聞こえません。残念ながら、こちらは部品入手が困難です。不本意ではございますが、修理不可とさせて頂きます。

 

  • Aperture: ƒ/1.8
  • Camera: iPhone 8 Plus
  • Focal length: 3.99mm
  • ISO: 40
  • Shutter speed: 1/25s

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