おはようございます。今日は少々曇っていますョ。日本海を北上中の台風の影響でしょうか。横浜もこれから雨マークです。ロスト・ワールドカップで何となくポカーンとしています。イイ試合でしたね。8強進出ならずに終わりましたが、前回の試合を払拭する最高のゲームでした。本田選手や長谷部選手の去就が気になります。

ようやくゴール!!

 FT-1000MPの話です。SSB/CWで5W程度しか出なかった個体であります。FMはある程度出力しておりPAユニットの異常でないことは明らか。RFユニットより上流の信号路で何かが起きていました。FMはAFステージで分岐され、8MHzのIFで合流します。SSB/CW/AMが通過してくる455KHzのIFステージに狙いを定め「消去方」で進めました。455KHzといっても2ユニットに跨がり、しかも9割以上が半田面の表面実装部品となるため、基板装着状態での検査は不可能です。対象となるユニットはAF、IFの二枚ですが、それぞれが隣接するコントロール・ユニットとの間に複数のフラットケーブルで接続されており、プロセッサからの指令でゲイン調整などが行われるためユニット単独での動作試験は困難でした。タップポイントも表面に出ていないため、勘に頼るしかありません。メーカーサービスで対応する場合は100%Assy交換となる修理です。汗 兎に角、中途半端に信号が流れている状況はもっとも厄介なのです。

 まず最初に手を入れたバラモジについては、思った効果が得られるずでありました。海外から取り寄せた貴重な部品だったのですが・・。455KHz IFの出力電圧はP-Pで100mV程度と非常に小さいためオシロで拾いにくく、かつRFミリバルでは他のノイズ成分が加わり正確な計測ができません。455KHz IFの代わりにFGから455KHzをインジェクションしてゲインを上げると、それなりに出力することがわかりました。波形の乱れもありません。455KHzのステージはAFユニットから始まりますが、455KHz バラモジ後ろの2SC2812の波形が乱れており、ココを疑いました。交換しても状況は変わらず・・・。前段のバラモジの波形は綺麗なサイン波です。後で気付いたのですが、波形が汚いのはオーバードライブ状態だったからでした。バラモジのキャリアバランス調整VRが出力最大に設定されており、2C1248の定格を超えていた様です。ということで、ココもまた除外・・・。同時にIF ユニット側のIFフィルタアンプ(2SK160)も交換しました。何となく出力電圧が増えた感じがします。一旦、基板を戻してPAを繋いでみると、5Wから20Wに増えました! (おっ・・光が見えたか!) “IFゲイン調整に支障有り”とにらみ、ALC回路を徹底的に解析することにしました。(AFユニット)アナログ回路については程なく理解できたのですが、プロセッサ側は完全ブラックボックスです。DR信号、DRV信号はデジタル出力なので弄りようがありません。最後はこれらを信号路側で処理する、PINダイオードと8MHzのALCアンプ(IFユニット側)に集中です。これらを交換しましたが、1SV196は手持ちがなく、似かよった特性の1SV271でリプレースしました。更にALC介入でマイナス動作するデュアルゲートFET(3SK131)を交換したところ、一気に100W越!! 1.8MHzはいきなり160Wくらい出てしまい、他のバンドも140W前後出てます。裏メニューでTX IFゲインを調整し、定格範囲の120W以下に抑えました。(1.8MHzだけは少々オーバー気味) 交換実施した箇所と、施工結果は以下の通りです。お疲れ様でした。(^_^)v 

8MHz MIxのバラモジ

455KHzフィルター手前のIF BUFFA

455KHz IF バラモジ後ろのIF AMP

IFユニット最後段のIF AMP(パラ)とIFゲインAMP(デュアルゲート FET)

ゲイン調整のPINダイオード

RFユニット側にも調整箇所があった

1.8MHz キーダウン

3.7MHz キーダウン

14MHz キーダウン

21MHzキーダウン

29MHzキーダウン

コレが決めてだったかも??

【ご依頼内容】

  1. 出力異常(SSB/CW出力が5W程度)

以上について、修理・作業を承りました。

【工数】

上記作業に3.0人日を要しました。

【交換部品】

  • 10μF 10V ケミコン
  • μPC1037H
  • 2SK302GR×2個
  • 23SK131
  • 2SK160
  • 1SV271(1SV196代替)
  • 2SC2812


HL-150B ご入場 & ご出場!

 100Wクラスの使い勝手の良いアンプですよね〜〜。小生も数ヶ月前まで所有していました。当ブログの読者の方にお譲りしています。この個体はキャリコンも強制スタンバイも効きません。珍しいケースです。基板表面にはパッと見で異常は見当たりません。基板装着状態で確認可能なキャリコン回路周辺のダイオードを調べて行きます。やはり電位がありまへん!! バラすことにします。基板をひっくり返すと驚愕の光景を目の当たりにしました。基板のヘリを走るパターンが焼け焦げているではありませんかぁ!! 13.8VのDCラインが広範に焼けて寸断していました。どこかで短絡しているのでしょう。以前にも同じ様な事象を見たことがありますが、多くのメーカーはGND短絡した際に上流のDCラインを保護するために、VCCの入り口に保護抵抗(100Ω程度)を必ず挟んでいます。東ハイの回路は素晴らしいのですが、極力部品点数を減らす(コストカット)方向で設計されており、特にこのクラスのアンプはその傾向が顕著です。パターンは15cmの長さで焼け落ちていました。焼けたパターンの下はPCBが炭化し、ヘタすると導通して新たなトラブルになりかねません。これらを全て削り落とし、基板修復材で表面をコーティングしました。DCラインはリード線で迂回路を構築します。焼失箇所は修復できたはずですが、DCラインの上流側と導通していません。他にも切れている箇所がありそうです。パターンを追って行くと、スルーホールで表側に回っている箇所がありました。上から眺めたときには見付けられなかったフロントパネルに最も近いパターン数センチが焼けているではありませんか!! ここも同様に表面を削ってコーティング処理を施します。表側での迂回路構築は困難なので、半田面側でバイパスすることにします。一応、DCラインの再構築は完了しました。

 さてさて、GND短絡は何処で起きているのか・・・。電源OFF状態だとDCラインはGNDから完全に浮いています。焼けている箇所の先にはACC端子があります。「もしやACC端子に何か間違った繋ぎ方で短絡させた」・・???? 恐ろしいので、DCラインに電流計を挿入し、電圧低め(リレーが閉じる最低電圧)で起動することにしました。本機の電源をONにして安定化電源の可変電圧VRを絞った状態から徐々に電圧を掛けて行きます。DC13.8Vまで上げても何も起こりませんでした。再び電圧を下げます。スタンバイ回路を短絡状態にして電圧を上げると、11V付近でリレーが閉じる音が鳴り、電流計の針が一瞬で振り切れました。急いで電源を切ったため回路に損害はありません。う〜〜む、、キャリコン回路は間違いなく動作していますし、?????です。回路図と睨めっこして数時間・・・。変な回路を見付けました。(以下に添付) DCがRFラインに重畳して送受切替(RF)リレーRL15を超えて、その先からRFCを通って別のリレーRL2のソレノイドに繫がっているではありませんか!! ナント究極のコストカットです。(汗)普通ならRFリレーと電源リレーを独立させるか、或いは二回路のリレーで同時にON/OFFするか回路を組むところですが、一回路二接点の小信号リレーをRFと電源で共有する苦肉の策ですね。最初、DCラインがRFC越しにRFラインに繫がっている理由が解りませんでした。笑 いやいや流石っ! 東ハイさん。RL2のソレノイドに並列されるサージキラー・ダイオードにヒビが入ってます。ここが短絡しているとみて間違いなさそう。1S2076Aでリプレイスしました。勿論短絡は解消です。因みにRL2は入力側の送受切替RFリレーです。出口のリレーが完全に切り替わった状態でないと、入り口側が切り替わらない(スルー維持になる)仕組みになっている様です。

基板を本体から分離

あらら・・・焼け落ちている

表側も焼損(ケーシング状態では確認できない場所)

炭化部分を削ってからコーティング

迂回路完成

RL2のサージ・キラーD29が短絡

キャリコンも強制スタンバイもOK

正常動作を確認

【ご依頼内容】

  1. キャリコンもスタンバイも効かない

以上について、修理・作業を承りました。

【工数】

上記作業に2.0人日を要しました。

【交換部品・薬剤等】

  • 1S2076A ×1
  • 基板修復材(ケミカル)30ml


 今朝のリポートは以上です。小生はFT-102の診断に入ります。

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