おはようございます。今日も快晴、富士山は真っ白で手前の丹沢・大山が薄ら雪化粧でした。放射冷却により今朝も零下を観測している横浜北部地方であります。本日はご報告案件てんこ盛りですので与太話は割愛させて頂き、早速本題に入ります。まず、長らく入場中だった2台がC/Oであります。

ご依頼箇所は問題ナシ・・・が、しかし・・

 第4ラインにて対応した個体でありますが、先週小生のラインに出場検査で上がった際、AFのノイズが気になったのでオーナー様にご連絡した上で追加作業の為、担当ラインに戻していました。昨日“Comleted”ということで、再検査に合格し晴れてご出場となりました。まず、“クラリファイア(RIT)の中心付近で感度が落ちる件”については、事象が確認できませんでした。こちら、IF周波数やBFOが大きく離調しているなどの原因が考えられますが、これらはキッチリアライメントをとっていますので、問題ありません。どちらかというと、基準周波数とPLLのステップ離調が気になりました。こちらも規定値に合わせています。“VR/SQLのツマミが干渉する件”ですが、確かにご指摘の症状は確認しています。しかしながら、本モデルの癖と言いますか、別個体でも同じ様な症状が頻発します。実際に小生が所有していた兄弟機のFT-690MKⅡでも同様の症状(もっと顕著だった)が出ていました。原因は二軸二連VRの軸が製造過程で僅かに歪んでしまっている為と思われます。ここを気にして無理に軸を修正しようとすると、金属疲労を起こす可能性が否めません。策としてはVR自体を交換するしか術はないものと考えますが、部品自体が入手困難です。次に“PTT時のクリック音”について・・。こちらについては事象が確認できませんでした。昨今の無線機はリレーを使わずにSWダイオードで送受を切り替えるモノも多く、またリレー自体のレスポンスも良いため、PTT時のクリックが殆ど聞こえなくなりましたね。本機の場合、リレー式の為。時折PTTボタンが擦れる音が混入するかもしれませんが、こちらはマイクの仕様ですのでご理解ください。【映像でご確認ください】

 以上についてはオーナー様のご依頼箇所でした。ここからがむしろ本題です。上記の通り一回目の出場検査の際にAFのノイズを確認しています。具体的には強電界(S9+以上)の無変調波を受信中に激しい雑音の発生を確認しました。この状況は“モードに関係なく発生”“スケルチON時にも発生”“AF VRに比例して増減する”などから、SQL〜AF AMP間のケミコン劣化、増幅素子劣化等が発生していると考え、追加対応として修理に着手しました。合計9個のケミコンを交換したところ、ノイズが消えました。年の為、クワッド・オペアンプの予防交換も考慮しましたが、部品自体がディスコンにつき入手困難です。結果的に体感出来るレベルで改善しましたので由としました。

【ご依頼内容】

  1. 受信時にクラリファイアを中心にしていると感度が悪い傾向にある。
  2. 送信時PTTを押すと「ポッ」という音が大きいためヘッドホンやイヤホンをすると耳が痛い。
  3. ボリュームつまみを回すとスケルチも回ってしまう。
  4. 受信音にノイズ混入(弊社確認)

 以上について修理・作業を承りました。

【工数】

 上記作業に3.0人日を要しました。

【交換部品】

 小容量アルミ電解コンデンサー×9


TS-900S、PS-900S修理完了

 こちらは重篤状態からの復活です。送信NG、受信は2バンド使用不可の状態でした。

 まず受信から・・・。3.5MHzと14MHzが全く聞こえません。他バンドは聞こえるのでIF段は生きているということです。局発MIXを確認すると、3.5MHz、14MHzに切り替えると混合波形が現れません。HETユニットに何らかの支障があると判断しました。RFユニット、MIXユニット、DRIVE(送信)ユニットが、RFベースユニットのソケットに刺さっています。しかし、単純に抜き差しできるわけではなく、各ユニットに装着されたロータリーSWを貫通するバンド切替SWのシャフトを抜く必要があります。シャーシの一部も取り外して、フロントパネル側にあるユニットを引き抜きます。オレンジ色の水晶が沢山並んでいますが、3.5MHz〜29MHz、それにWWVを含む全バンドの局発信号を生成しています。最初ロータリーSWの接触不良を疑ったのですが、14MHzは水晶自体が逝かれています。3.5MHzについては、ロータリーSWに触れると信号が出たり消えたりします。表側がコイルの切替、裏側が水晶の切替をやっているのですが、どうやら裏側がダメみたいです。基板からロータリースイッチを外して修復するしかありません。約20個の足を基板から抜き出す作業ですが、基板自体が劣化しているためパターンやスルーホールを損傷するリスクをともないます。慎重に作業しました。汗 指で触れてもカーボンが附着するくらい汚れています。CAIG D-5で徹底的に洗浄し、電極毎にCAIG D100Lを直接塗って行きます。見事に導通を回復しました。3.5MHzの局発信号がバッチリ出てます。14MHzの水晶は交換しました。バラした部品やユニットを元に戻して、受信・・・。全バンドでSSGの信号を確認しましたが、感度にバラツキがあります。MIXとRFのコイルを調整し各バンドの中心周波数で最大感度となるようにセットしました。この際、各ユニット上のケミコンで、液漏れ・腫れなどの症状が顕著なモノについては交換しました。

 送信です・・・。 先の投稿にも記した通り、6GK6のヒーター足の片方が欠損しています。こちらはオーナー様より差し入れ(持ち込み)て頂き、交換しました。相変わらず、HVが600Vを切っています。PS-900S側の倍電圧整流回路の100µ/500vが怪しいためバラしたところ、3本あるウチの1本から液漏れを確認しました。取りだしたところ、50µF程度まで容量も抜けています。これはアウトです。交換したところ、 無負荷で1300V、送信負荷時に1000Vまで回復しました。この際、RECT回路ないの低圧整流回路のダイオードと分圧抵抗を交換し、周波数ドリフト気味だったのが一気に直りました。送信出力は14MHz基準で最大140W程度を確認しています。4×150もお送り頂いたのですが、ファイナルはまだイケそうな感じです。むしろ交換したドライバの6GK6の方が少々ボケ気味かもしれません。

 一見して、すんなり作業出来たように思われるかも知れませんが、まだまだトラップが隠されていました。実は、上記の送信確認の際にヒーターSWが閉じない為、回路を短絡させてテストしたのです。2回路3接点のウチ、片側の回路が完全に死んでおり、PS-900SのHVリレーが動作しないのです。本来、ヒーターをONにするとT-MUTEが数秒点滅して約30秒後(コールド時)にPS-900S側のリレーが閉じる仕組です。これは素晴らしいアイデアだと思うのですが、故障時にどこが壊れているのか判り難いのも確かです。気付くのに半日掛かってしまった。(当然工数には添加しません 汗) このSWですが、分解洗浄は不可能なので、全端子を開放、本体から着脱して、CAIG D5を入れた瓶にSWを入れて2分ほどシェイクしたところ、見事に機能が回復しました。やっぱりCAIGは凄い!! しかし、油断は禁物です。恐らく接点のメッキが剥がれていると思われますので、放置してしまうと、そこが腐食してしまう可能性があります。日頃から使い込んであげることしか無いでしょう。

 最後はメーターの照明です。照明はメーター内部にあるため、分解して切れた球を取り出します。規定の部品は入手困難なうえ、ココはAC12Vです。低圧DC回路から引き回してLED化する手もありますが、 DC15V球で代替できたので由としました。

 レストア級の作業となりましたが、往年の名機が復活です。

左から6番目の水晶を交換

ローターリーSWバラし中

CAIG D5で洗浄中

CAIG D100Lの登場!

一箇所ずつ処理中

SW類洗浄・メーター照明交換へ

電源SW、ヒーターSWを洗浄し装着(戻し)

メーター照明復活・パワーチェック中!!

【ご依頼内容】

  1. 送信不能
  2. 7MHz、3.5MHzが受信出来ない
  3. HV電圧異常降下
  4. メーター照明交換

以上について、修理のご依頼を賜りました。

【工数】

6.5人日


TS-830V 着手・・

第4ラインに入場中のTS-830V

 こちらは、“周波数ドリフト”  “SW・VR類の接点不良” “ Sメーター異常動作” についての修理ご依頼でした。周波数ドリフトについては、本機は元々周波数が安定しないことが知られており、コールドからホット状態に推移する間に、数百Hzズレる個体もあります。ご指摘の症状は、「突然ジャンプ」とありますので、何処かの接触不良(低圧DC回路など)を疑いましたが、数日検査しましても症状の確認に至っておりません。次に接点不良に関する件ですが、こちらは症状を確認しました。写真の様にフロントを分解してCAIG剤を注入して洗浄を実施し、かなり改善したものと思われます。最後のメーターが厄介・・・。

 調査の結果、AFユニットのリレーがヘタってきています。(電極接点の洗浄では修復不可能)こちらがディスコン品でして、国内外のサプライヤーから調達できません。小型リレー二個を組み合わせたモジュールを造るしか術がありませんが、かなり工数がオーバーします。現在、対応策を検討中です。

TS-830系はこの押しボタンSWがガリしやすい

CAIG D5を注入中

反対側のSWは着脱しないと洗浄できない・・

このリレーがダメみたい


診断中・・

確認中のFT-102

 久し振りの登場です。まず、受信がNGです。外部のSSG信号、内部のマーカー信号とも微かに聞こえますが、異常に感度が低いです。送受リレーかIFステージの何処かか・・・。送信についてh、取りあえず出力しますが、6146B×3で余裕のパワーが出るはずのところが、ギリギリ100Wといったところです。球ボケかな??? 本日中に診断を終えてフィードバックしたいと思います。

 

 本日はここまで・・。

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