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FT-847 総合調整 / TS-130 AGC修理ほか 【2017/11/17】

 おはようございます。今朝も快晴の横浜であります。飛行機雲がキレイです〜〜〜。さてさて11月も半ばを過ぎました。“平成29年度 自衛隊音楽祭り”が始まりました。明日は朝一で日本武道館です。お天気が心配・・・。そして日曜日は月一の福岡出張であります。“FUKUOKA STREET PARTY ”(RKB毎日放送)会場へ仕込み仕事に伺う予定です。そんなわけで、月曜日は福岡から““週明け””投稿をお届けします。

 校正を終えた測定器が戻ってきました。既に定位位置でスタンバイ状態です。この時期は放送機器4割、アマ機4割、その他2割で進行中です。この度、常設の3ラインに加えリモート1ライン(アマ機線用)を増設しました。重整備になることが予想されるTS-520は、こちらの新設ラインで対応することになりました。

FT-847M VHF出力不足、その他

 “144MHzが30W程度しか出ない” “FMセンターがズレてる” とのことです。前者についてVHF TXゲインの離調でした。それにしても随分ズレているな〜〜。TXゲインとAPCゲインの両方を調整して定格の50Wに戻しました。FMフルパワーで10分間間欠送信(自動処理)を8時間実施しましたが、ファイナルの異常発熱・パワーダレもなく正常に動作しています。後者については、確かにセンターズレを起こしているのですが単純なFM DISCズレではなく、リファレンスOSC自体が離調していました。約150Hz程度ですが、全バンド・全モードで狂っていることになります。こちらはPLLやVCOに絡む部分です。恐らくFMよりもSSBの方がズレを体感されたのではないかと思います。リファレンスOSCを精密調整後にFM DISCをセンターにセットしました。

144MHz帯の最大送信出力調整
リファレンスOSC 調整
規定周波数(調整)144.995000MHz
センターに調整

【ご依頼内容】

  1. 144MHzで出力が30Wしかでない。
  2. FMセンターメーターにズレがある。

 以上について修理・作業を承りました。

【工数】

 2.0人日

【交換部品】

 ナシ

 その他、プロセッサー・エラーが発生し、24MHz以下のバンドがセレクトできない状態でしたが、こちらはリセットで復旧済です。恐らくメモリ・バッテリーの電圧低下かと思いますが、3V近くありますね〜〜。回り込みなどでも発生する可能性があるので、取りあえず様子を観て頂ければと存じます。これにてC/Oです。


TS-130S 受信感度不足?? その他

 常連のお客様よりお預かりした個体です。こちら、““受信感度が低い”” ““Sメーターの振れがおかしい””などの症状です。上蓋を開けたところ、BFO周りに油が大量に付着、埃を吸着しエライことになってました。ケミコンが破裂した様です。恐る恐る下蓋も開けてみましたが、こちらは目視できる事象はありませんでした。まずは破裂したケミコンを交換、周囲に飛び散った電解溶液の拭き取り作業から開始です。埃の付き具合から、恐らくかなり以前に発生したものと思われます。広範に渡り飛散した様ですが、無水アルコールに浸した綿棒で部品の隙間に溜まったドス黒い埃を除去して行きます。この段階では未だ電源は投入していません。(何が起こるかわからないので・・・汗)ケミコンも交換し終え、表面の洗浄も完了しました。PAユニット内にもかなりの埃が詰まっていますが、こちらはモールとハンディー掃除機で簡単に埃を除去しました。スイッチ周りの埃も同様です。意を決して電源投入であります!!

大量の電解溶液で周囲は油まみれ →
トランス手前のケミコンを交換・洗浄後
TX/RXリレー 分解洗浄中
リレー洗浄後、送信確認(100W弱)
AGCも正常に(無信号)
AGCも正常に(40dBµV)

 アンテナ端子にには未だ何も繋いでいません。RFゲインは最大値に設定されているのにSメーターが+20dBを指しています・・。SSGを繋いで信号を入れたところ、30dBµV程度でようやく聞こえ始めました。AGC異常であることは間違いなさそうです。RFゲインを回すと多少メーターが動きました。AGC回路周辺を小突くと更にメーターが大きく左右に振れます。ダミーロードに付け替えて、PTTを数回押してから再びSSGの信号を確認すると、先程より少し感度が上がった様な気がします。TX/RXリレーを小突くと、受信できたり・できなかったり・・・・。更にバンド切替のロータリーSWをガチャガチャ回してみると、感度が変化します。この埃の附着具合からして、各部の接触不良もMAX状態であることは間違いなさそうです。AGC付近の半田を再処理し、リレーを分解して接点洗浄を実施しました。ローターリーSWやその他の接点周りも同様です。CAIG剤を使い切ってしまったので、サンハヤトの接点クリーナーで処理。(これもオススメです) 感度も回復し、メーターも正常に動作するようになりました。因みに、本機はCW/SSB/REVの切替しかなく、CW時にはAGC時定数がFast側にSSB/REV時にはSlowに設定されます。動画でご確認頂けると思いますが、CW時に俊敏に動作する様子がご覧頂けると思います。また、バックライトのLED化についてご依頼頂いたのですが、本機に使用可能な高輝度LEDの場合、拡散フィルムを装着した状態ですと著しく輝度が低下するため、機能が保全できません。拡散フィルムの要らないサイズの合うLEDがあれば良いのですが。残念ながら在庫部品では対応出来ませんため、今回は作業を見送らせて頂きました。C/Oです!。

【ご依頼内容】

  1. 受信感度低下
  2. AGC異常
  3. バックライトLED化

 以上について修理・作業を承りました

【工数】

 2.5人日

【交換部品】

 アルミ電解コンデンサ ×2個

 今週はココまであります。良い週末をお過ごしください!! m(_ _)m


Tags: FT-847, TS-130, 無線機修理

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