FT-1000MP BL修理 / IC-756Pro PLL故障・ドライバ交換【2017/09/22】
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週末となりました。今朝も清々しい朝です。これから徐々に天気は下り坂、昼頃からは雨マークが点灯している横浜地方であります。一昨日は長女の22回目の誕生日、離れて暮らしており私生活??ですが、某県庁に勤めている様であります。親の前では多くは語らないため、何をしているのかよく分かりませんが、まぁ人生を謳歌して欲しいと思うところであります。
本日も“てんこ盛り”につき、本題に入ります。名機二台が作業台に上がってきました。まずは、小生の担当から・・・。
ft-1000mp LCDバックライト消灯
表示部が「真っ黒々助」になってしまった1000MPです。まずは動作チェックから・・症状を確認しました。LCDはブラックアウトしていますが、他の機能は正常?に動作している模様。1000MP、Mark V共通のアノ症状でしょうか・・。フロントをバラして、インバータを本体から取り外しました。トランジスタの谷間にシリコンゴム系接着剤で固定されている箇所があります。ここに挟まっているサーマルヒューズが溶断しているの場合の症状ですね〜〜。毎度見ているMark Vとは少々レイアウトが異なりますが、やはりココが壊れていました。135℃で切れるヒューズです。トランジスタが相当発熱するのだと思いますが、トランジスタが壊れていた経験はなく、必ずサーマルヒューズが落ちています。因みに、トランジスタよりもサーマルヒューズの方が効果なんですけど・・・。汗 このサーマルヒューズは既にディスコンで入手不可です。一応、後継品をストックしていましたが、残すところ二台分となりました。今後のオーダーが増えそうですので、調達フラッグを上げておきましょう。さて、部品交換したインバーターですが、先日修理したMark Vの事を思い出しました。こちらはサーマルヒューズの他、トランジスタの出力側(トランス一次)のコンデンサがショートしていました。今回はこちらのコンデンサも予防交換しておきました。写真の通りです。
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IC-756 Pro 送受不良+送信出力異常低下

往年の名機をお預かりしております。こちらは送受信NGでお預かりしました。送受不良については、VCO-A離調によるアンロックが原因でした。VCO1の〜14.99999MHz側のC278の電圧が下がりきって調整不可能でしたが、3rd Loを調整したところ全バンドで周波数ロックを確認しています。リファレンス周波数、SUB VFO側PLL(VCO-B側)も同様に精密調整を実施しました。オーナー様からは送信時の出力低下もご指摘頂いておりました。こちらも症状を確認しています。ドライバ段(プッシュプル)が焼損しアウトでした。2SC1972はラボに在庫があります。交換後、正常に出力することを確認しています。
SSB、AMの音が歪む・・・
各バンド100Wの出力を確認しました。念の為、変調音をモニターしたところモゴモゴと、こもった音が出てきます。FMは問題ありません。オシロで波形をモニターしてみると、プリ・ドライバの出力はキレイなのに、ドライバのベース側波形を見ると正弦波の頭をギュッと押さえ込んだような形になっています。コレクタ側はもうメチャクチャです。動作点の狂ったオーディオ・アンプの様な波形です。バイアス電流の調整が必要なのか・・・。2SC1972の送信時ベース電圧を測定したところ0Vです。即ち、バイアスが掛かっていない状態。ナントC級動作していました。酷い変調の原因はココでした。プリ・ドライバの2SC1971には正常にバイアスが掛かっていることから、低圧DCライン(7.8V)は正常に届いているはず・・。回路追って行くと、バイアス調整VRのトランジスタ側電位が0Vになっています。完全にGNDに落ちていますね〜〜〜。短絡箇所は温度補償用のD1(バリスタMA29B)でした。バリスタ自体、絶滅危惧種ですなぁ。今時のFETやシリコン・トランジスタでは温度変化によるVbの補正は不要ですから・・・。D1は2SC1972の片側に熱結合される形で設置されています。トランジスタ焼損時に一緒に壊れたのでしょう。残念ながらこちらは代替品も含め在庫がありません。国内流通在庫もゼロです。海外から引っ張ることにします。
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取りあえず、今週はココまで。また来週〜〜〜〜〜!!