RJX-601メンテナンスパック/ HL-726D 総合調整【2017/09/20】
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おはようございます。彼岸の入りだそうです。朝晩は気温が下がってきましたが、日中はまだまだ夏であります。運動後の疲労筋肉痛は未だでません。ww 連休で変則投稿になりましたが、今日は水曜日であります。定期投稿にお付き合い下さい。m(_ _)m 今日も作業てんこ盛りのため早速本題に入ります。
RJX-601 メンテナンスパック

自家薬籠中のRJX-601メンテナンスパックであります。今回のご依頼をもって51.000MHz用CAL水晶の在庫がゼロになりました。昨年末30個仕入れたので、メンテナンスパックだけで30台作業したことになります。汗 “終段コレクタ変調の野太いサウンドはたまりまへん!!” 本機はAF系のケミコン、トランジスタが劣化し変調にノイズが目立つ傾向にありますが、本個体はAM/FMとも大変キレイな変調が出てきました。小容量のケミコンが殆ど交換されています。15年前に中古で購入されたとのことですが、前オーナー時代に既に手を入れられたようですね。この辺は手を入れる必要はなさそうです。VFOダイヤルは実周波数から200Hz弱ずれていましたので、50.000MHzと54.000MHzの両端でアライメントしています。送信は問題無かったのですが、何故か受信はIFが大幅に離調、特に455KHzのフィルターの離調が顕著で、調整後は10dB以上感度改善しています。その他は、メンテナンスパックのメニューである、“FMナロー対策”、“CALの51.000MHz化”を実施しました。送信系は、キャリアで4W弱出ており、AMピークで5W程度あるため、特に手を入れる必要はなさそうです。
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純正“棺桶”マイクのコードがベタ付いていました。樹脂が溶け出しています。石油系脱脂剤と無水エタノール漬け込みで対応しました。効果はあったと思いますが、そもそも表層のコーティングが溶け出してしまっているため定期的な処置が必要です。半年に一度は無水アルコールで拭いてあげてください。c/o です。
HL-726D 総合調整で入場中
V/Uのミドルアンプです。一石で144MHzと430MHzの両バンドを50Wまで押し上げるアンプです。しかも動作域が0.5W〜20Wまでと、非常に広範囲です。また、RXアンプもローノイズで受信アンプとしての価値も高いでしょう。こちらは総合調整のご依頼です。一通り拝見しましたが、V/Uとも送信アライメントが若干ズレていました。受信も同様です。10W入力時144MHz=42W→48W/430MHz=40W→47Wに、僅かではありますが調整しています。 受信については今晩投稿予定の動画でご確認ください。
総合調整のご依頼ですので、近傍スプリアス・高調波の測定も実施中です、とりあず430MHzまで終わりました。本機は入力12W付近(430MHzの場合)で入力ATTがON/OFFします。この付近の入力で動作させると、リレーがばたつく傾向にあります。SSB/CWは10W以下でドライブする必要がありそうですね。まぁ、エキサイタ側で設定すれば良い話です。故障ではない(仕様)ため如何ともし難いですね。
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※エキサイタ= FT-897D
本日144MHzの測定を実施します。動画と共に追記でお知らせします。
追記:2017/09/20 21:02

144MHz帯のスプリアスをチェックしたところ、恐ろしいことになっていました。不要輻射の嵐が吹き荒れているではありませんか!! もう、メチャクチャです。修理痕と思われた箇所は“改造跡”でした。入力端子側に、回路図に存在しないコンデンサが装着されています。恐らく発振止めでしょう。本機は144MHzは入力8W程度までは正常に出力しますが、10W前後で突然大量のヒゲ(スプリアス)が出ます。それも基本波に対して-10dB程度の強力な不要輻射が±10MHzの間に何本もみられました。流石にこれは見逃せません。144MHz帯の再調整を行いました。写真の通りです。SPANを20MHz→50MHzまで拡大してもご覧の通りです。オーバードライブによる発振ですね。アライメントを取り直し、144.000MHz〜146.000MHzで事象が発生しないことを確認しました。144MHz帯の近傍スプリアスは60dB程度確保できました。最大出力は変わらずデス。
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以上の通り、調整を実施しました。計測結果を付けてお戻しします。
- Aperture: ƒ/1.8
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