FT-102 重篤フラッグUP 【2017/03/09】
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おはようございます。今朝も寒いです。昨夜のWBC2戦目は仕事が立て込んで見られず終いです。(残念) 勝ち星を上げたようですね。結果だけプライムタイムのニュースでチェックしました。本日は顧問先の打合せの為、ラボワークはお休みです。
故障箇所特定に丸一日
来ました〜〜〜。久し振りの「重篤フラッグ」です。ft-102は時々見ている機種でありますが、今回の個体は送受ともアウトです。取りあえず以下の通りです。
【ご依頼内容】
1)送信不可能
2)受信性能低下
3)メーター照明球切れ
【症状・処置】
上記1)について、症状を確認しました。
全バンド・全モードで出力しません。原因はヒーター回路の短絡です。コンデンサ2個の交換を要します。また、ヒータースイッチの導通不良を認めますが、こちらは代替不可能なため、分解整備となります。CAIGでガシガシ洗ってみますが、多分分解しないとダメでしょう。リビルトパーツは入手困難です。コンデンサを仮交換、SWを短絡させて100W(14MHz)を確認しました。
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上記2)について、症状を確認しました。
受信感度がかなり低いです。トラッキングだけでは追いつきません。RFアンプ、ミキサ、IFアンプに使用されるFET(2SK125Y)は何れもゲイン低下しており交換を要します。またIF基板の劣化が著しいため再半田処理とケミコン総交換を要します。電解コンデンサを幾つかサンプリングしましたが「微妙」な状態です。また、RX AMPバイパス回路のリレーが偶にチャタリングします。これも交換でしょうね〜〜。
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上記3)について、症状を確認しました。
RFメーターの麦球一個が溶断しています。こちらはLEDによる代替修理となりますが、S・ALCメーターとの色味を揃えるため、両側とも交換することをお勧めします。
OH相当の作業になる見込み
6146B×3も相当草臥れています。12BY7Aは大丈夫そうです。この先はオーバーホール相当の作業となるため一旦ペンディングです。外見はキレイなのですが中身はかなり厳しいです。オーナー様のご意向を確認したいと思います。
(追記:8:49 2017/03/10)
FT-102は工数オーバーで作業を打ち切りました。こちらは4〜5人日程度の作業が見込まれます。検査だけでも沢山のリソースが掛かりますことご理解ください。