週明けです。【2016/06/06】
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おはようございます。今朝は少々曇り空です。先週は体調不良で1週間ダウン、諸々の作業や打ち合わせに支障が出ています。そう言えば、予定外のサーバーダウンというのもありました。今週は「回復運転」で飛ばして行きますよー。
先週は1日のページビュー(PV)が7,000を超える日がありました。ユニークアクセス数が700程度で普段の倍のトラフィックです。ヤエスさんのメールマガジンに掲載されたことがキッカケで、アクセスが増えたのでしょう。契約トラフィック流量を大幅に超え、403エラーが多発したようですが、以前のサーバーなら確実にダウンしていたでしょう。引っ越しておいて良かったです。汗
さてさて今宵は久しぶりに宴席です。本調子ではないので、早々に切り上げます。
TS-830S ご出場
大変長らくお待たせを致しました。週末作業で全箇所の修理を終了! 詳細は以下の通りです。
(1)Sメーターが振り切れっぱなしになる

こちらはオーナー様からご依頼頂いていた案件です。原因はAGCラインの基準電圧異常によるもので、根っこは9Vラインの異常電圧によるものでした。前回書いた通り、規定値が9V±0.05Vのところ11.7Vほど掛かっていました。AFユニット内に定電圧回路があり、レギュレータとして2SA473が使われていますが、ここが壊れていました。トランジスタ自体は高負荷に晒され発熱量も多い為、経年による自然劣化が原因でしょう。出力側のセンサー・トリガーに使用される3個の小トランジスタ(2SC945→2SC1815Y)も予防交換しました。尚、この回路はIFだけでなく、PLLにも使用されています。(後述)結果、Sメーター、AGCとも正常動作する様になりました。

(2)受信感度不足解消
全体的に感度が落ちていました。AGCラインの修理と同時に、IFアンプ(2SK192)、AGCアンプ(3SK73GR、2SC1815Y)、RFアンプ(3SK73GR)及び、周辺のケミコンを交換しました。SNは確実に向上し、施工前は-125dBm程度だった下限が、SSGの測定限界-140dBmまで復調する様になりました。
(3)周波数トビ
突然2〜30kHz飛んでしまう現象が発生していました。こちらはPLLのアンロックが原因でした。(1)の修理実施前にPLL周りは調整済みでしたが、VCOのロック電圧は規定値内にあるにも拘らず、アンロックが発生していました。PLLユニットは所々でスルーホール抜けも発生しており、再ハンダ処理も徹底しましたが、症状が止みませんでした。(1)を実施後、PLLアンロックは再現しません。回路図を確認したところ、9VラインはVCO周辺に供給されていました。
(4)送受切替不良
AFユニットに付いているリレー(フラット)の接点にカーボン付着に粘りが発生していました。ケースを開けて速乾性のクイックドライクリーナーを大量に流し込み、洗浄しました。以後、症状の再発はみられません。
(5)送信しない問題
お預かりした時点では、全バンド全く出力しない状況でした。複合的な故障が発生していた様です。まず(4)同様、6146B真下にある送受切替リレーの接触不良を疑い、分解して洗浄しました。ミキサー段出力波形が異常でドライバ段のゲッター変色も著しく、未開封の東芝製12BY7Aに交換したところ、ミキサーの波形が綺麗になったことから、ココが悪さ(恐らく発振)をしていたものと断定、ファイナルが正常動作して1.9MHz〜24.5MHzまでは概ね100w以上の出力を確認、28MHzでも75W出ていますので、まずまずでしょう。6146Bを交換すれば更に出ると思います。
(6)vfo-230について

お預かりした時には確かに動きませんでした。その後、自己所有のTS-830Sに繋いだところ正常に動作することを確認しています。PLLの動作が不安定だったこともありますが、外部VFOコネクタの内部SWが機能していなかった事が原因であると考えます。SWにドライ・洗浄剤を大量に吹き付けてカーボンを除去したところ接点が回復したようで、動画の通り機能回復を確認しています。
一晩走らせてますが、周波数ズレもなく安定しています。変調音も非常にクリアです。CWも問題なし。キャリアバランス、BFOも規定に調整しました。問題なければC/Oとします。
今後の修理予定
以下の順番で作業します。HL-1000は症状のみ確認していますので、これから詳細を拝見して行きます。
- HL-1000 送信不良
- FT-847 拡張改造
- IC-706 発振??
- MD-100A8X マイクアンプ故障?
- TX-050L リレー不具合?
- その他の無線機