週明けです。TR-6はC/O!【2016/05/30】

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 おはようございます。ドタバタの週末でしたが、今週も平常営業です。昨日は横須賀鎮守府詣へ。サミット絡みか、対岸の米海軍岸壁にはイージス艦が4隻、アレっ第七艦隊にこんな船いたっけか?? ドッグ側ではないので、大統領警護で展開中の艦艇が入っていたようです 。

幸浦から長浦を望む 彼方にいかづちの艦影を確認
AEONから船越方を望む 彼方にいかづちの艦影を確認

 サミットよりも国民の関心は広島でのスピーチだったみたいですねー。各局のニュース番組の視聴率がガツンと上がってますが、ピークは平和記念公園の映像放映中です。他国の首脳達は自国専用機をセントレアに待機させ、空港〜賢島の移動はモグラさんのCH-47でした。オバマさんだけは海兵隊のマリーンワンで移動。このマリーンワンや大統領専用車両も米本土よりフェリーされたそうです。サミットの数日前から厚木への艦載機飛来が活発化しています。空母機動部隊が大統領の行く先々に展開するって、すげ〜国だなー。そんなわけで、ドブ板通りのTSUNAMIを目指すもエライ行列です。スカネビ・バーガーを食いにきましたが、こんなに混んでいるのは初めて。他でもハンバーガーは食べられるのですが、TSUNAMIのロナルドレーガン・バーガーに勝るものはありません。しかし、待ち時間70分以上と言われると、、、。止む無くShellへ。ここもまぁまぁですが。幸浦岸壁から長浦方眺めていると汎用護衛艦の「いかづち」(むらさめ型7番艦)が接岸中でした。心の中で「お疲れ様」と頭中を送り、帰路につきました。

修理完了

ドレークTR-6
ドレークTR-6

 さてさて本題へ。一台チェックアウトです。こちらは資料調達などに少々手古摺りましたが、予定工数よりも少なめです。

1)スイッチの接点やボリュームの接触不良

 この無線機はかなりの期間、動作させないでおいてあったようで、スイッチやボリュームの接触不良が激しく、かなりの量の接点復活材を使って接点のクリーニングを実施しました。徹底的なクリーニングのあと、動作試験を実施です。

2)出力の確認

 CWモードでキーダウン状態で100Wの終端型電力計を接続してドライブ、プレートとロードの調整を行い、120W(メーターのMAX)を超える出力が出る事を確認しています。30W程度しか出力が出ない事は無く、単なる調整不良か、あるいは出力が出ないのはAMもしくはSSB??

3)SSBの送信出力が出ない

 AMも同様です。信号をトレースする時に、C138 0.001uFを外して点検したところ異常なし、別の新品のコンデンサと交換しています。マイクアンプ等に異常は無く、一時的に出力が出たものの、その後は変調がかからず、信号をトレースしてみても原因がはっきりしません。そこでマニュアルを熟読すると、11ページに注意書きで、「キジャックにキーを挿入すると全モードの送信を禁止するとあり、さらにAMモードの受信もできない」と記載あり、、、汗 ジャックは回路図では、プラグを挿さない状態でキーが押されるとキーダウンの状態になるように設計されています。つまり、CWプラグを挿さないとキーダウンと同じ状態になるということです。 SSB/AMの送信にはこの状態でなければならない事がわりました。 CWプラグを挿さないでCWモードにすると、キーダウンの状態になって連続キャリアが送信されます。プラグを挿入すると、キーは押されない状態となり、打鍵するとVOX回路が働いて送信に切り替え同時に押している間キャリアを送信する。よもやこういう設計になっているとは思わず、キープラグを挿したまま、SSBやAMの送信試験をしたので、変調がかからなかったと思われます。一瞬変調がかかった時がありましたが、その時に限ってCWプラグが挿入されていませんでした。 何というロス、、、。

4)受信感度の確認と受信の調整

 調整のマニュアルに従って各部の感度調整を行いました。 どのトリマもコアもほぼ元の位置で問題なかったので、セット全体としては再調整の必要はないと判断し、送信系の調整は行っていません。 ただし送信のバイアスとSSBのキャリアバランスだけは調整しています。

5)SSB/AMの変調が浅い

 普通の600オームのマイクをマイクジャックに接続して変調をかけるが、かなりキスマイクでようやくパワー計の針が30Wくらい振れます。マイク増幅回路の入力を見ると6.8Mオームと高く、しかも直列に47Kオームが挿入されています。この回路に接続するマイクは30K から50K オームのハイインピーダンスのマイクが必要ですねー。600オームのマイクならマイクトランスで30-50Kオームに変換して電圧を昇圧して接続する必要があると思います。マイクジャックの接続ですが、6.3㎜のステレオジャックになっていて、チップがPTT,リングがMic入力なので注意してください。

6)AMの受信感度不足と発振

リードが接触
リードが接触

 VRを80%以上上げると発振が始まり、発振は間欠的で、AFのVR最大にすると発振の間隔が短くなります。この現象については再現性が無く、ある日は起きるが、全く起きない時もある。いずれの時もAM受信感度は低いままです。

  モーターボーディングの発振はV2とV17の回路で起きています。V2は検波回路後ろの増幅で、V17は出力で、V2とV17の間にAFゲインのボリュームがあります。このボリュームの位置で発振が起きたり、止まったりするので、V17の出力が何等か、V2にフィードバックしているものと思われます。V2 はCWのサイドトーン発振回路を兼用しているので、そもそも発振しやすい回路となっているのですが、、。。この回路の周辺を小突いていると、あるリード線に触れる急にAMの受信感度が高くなる事を発見し、詳細に観察すると、R275 がほかの回路のリード線と接触していました。一旦電源をOFFにしてこの部分がショートしないように物理的に距離を取った。その後、AMを受信するとAFゲイン最大では聞こえなかったセットノイズが聞こえるようになり、受信感度も上昇しました。モーターボーディングもあまり気にならない程度です。これで不良の原因が特定、修理を完了としました。

7)その他の不良

NB以外は真空管
NB以外は真空管

 CALにしても100KHzの較正信号が発振しません。水晶自身の不良と思われますが、部品調達が困難の為、着手不可能です。もし100KHzの水晶が入手できれば、ソケットに入っているので、交換はオーナー様でも可能かと思います。

 ハム音がする件、この音はスピーカーから聞こえるのでは無く、電源のトランスの鳴きなので、電気的な不良では無く、対応はしていません。

 以上、AMの受信でAFゲインを最大にすると間欠的な発振が聞こえる症状は残っていますが、音量最大で使うことはほとんど無いので、実用上はあまり支障は無いと思います。

部品到着

TS-830 PLL不安定
TS-830 PLL不安定

 AGCアンプ用の3SK73GRがとどきました。AGCアンプの交換でメーター上がり症状は解消します。電源投入から30分程度、周波数トビが発生しますが、こちらはPLL回路の不安定によるものです。ケミコン交換で症状を確認し、残すは送信系統です。6146Bのゲッター変色が激しく、球は交換したほうが良いかもしれません。既に十分エージングしているので、真空度は増していると思います。問題はミキサー手前なので、今週はじっくり本機に向き合いたいとおもいます。

 

 

症状確認中

HL-1000 ご入場
HL-1000 ご入場

 東京ハイパワーのリニアです。こちら、症状は確認しました。周波数センサー、スタンバイ回路は正常に動作しています。原因特定には至っておりません。少々お待ちください。

 今後の修理予定

 少々重い案件が続いております。

  1. TS-830 RXに続きTXでも異常を確認
  2. HL-1000 送信不良
  3. FT-847 拡張改造
  4. IC-706Mk 発振??
  5. HL-120V 受信不良
  6. 上記以外の無線機

 今週も宜しくお願いします。

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