FT-736M 発振原因特定か 【2016/04/27】

by

 GW直前であります。ラボは29日から8日までお休みを頂戴します。のご相談・お預かりも休止しますので、お申し込み頂いた方はご注意ください。しかし、無線機修理もお休みすると、書くことも無いのですが。汗2016-04-27 03.27.28 一昨日から入場中のFT-736M、こちら故障原因は“ほぼ”特定できました。オーナー様からご通知頂いている通り、6〜7Wを超えるとファイナルが発振します。RFプローブを充てると針が振り切れるので確実・・。5W以下の出力信号をスペアナで確認したところ、基本波以外に大きな波が立ち上がっているのが判ります。しかも基本波に近い所で立ち上がっているため、ドライバでそのまま増幅されている様です。この不要輻射の周波数を測定したところ、380MHz台で立ち上がっており、第二混合でミックスされるローカル周波数であることは間違いなさそうです。第二混合からドライバに至る経路上にBPFが2段入っており、本来ならココでカットされるハズですが・・・。これが原巣と診て間違いないでしょう。

盛大に発振中!!
盛大に発振中!!
基本波以外に大きな波が立っている
基本波以外に大きな波が立っている

 3ポールBPFがRF AMPの前後に挿入されており、本来なら十分減衰されるはずです。RFユニットのアース不良も疑うべきかもしれません。RFプローブを充てて大量に漏れ出ているところにクランプコアを入れてみました。基板のネジが緩んでいます。アースがいい加減な状態でトラッキングしてしまうと正常な特性が得られません。UHFは基板のアースポイントやジャンパワイヤーの取り回しにも配慮が必要です。

RFプローブで漏れを確認、クランプコアの取付
RFプローブで漏れを確認、クランプコアの取付
BPFが機能していない??
BPFが機能していない??

 まず、アースポイントの接点洗浄を行いました。その後、基板を戻してネジをキッチリ締め上げた状態で、トラッキングジェネレーターをフィルターのin/outに繋いで調整したところ、写真の様な特性が得られました。

スプリアス抑制中!!

 発振しやすい状況なのでオーバードライブは禁物、435MHzで最大出力が25Wになるようキッチリ調整、この状態で430.000〜439.999MHzの間でランダムに送信していますが発振は起こりません。外部電源の電流計で8.5Aです。一応正常に動作するようになりました。このままロードしてみます。

Related posts

コメントを残す

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。