FT-101E(その2) カオス 【2016/04/15】
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おはようございます。無線機修理中に聴いていたらNHKラジオから「緊急地震速報」が流れ、”九州地方に大きな地震が来ます”が流れました。被害に遭われた方には、心よりお見舞い申し上げます。丁度、ft-101e(その2)の受信機能が復活したところでした。
VFO〜ファイナル 故障箇所多数


USBが復調しないだけかと思われたFT-101Eでありますが、広範囲にわたりダメージが広がっています。殆どがケミコン劣化によるものです。まず、受信のふらつきは、ナントVFOがやられていました。定電圧回路のケミコンを総交換により6V系統の電圧が安定、周波数トビは解消されましたが、「震え」の様な変動が治りません。VFO出力の9MHzの波形を測定したところ、小刻みな震えがオシロに現れています。そこで、VFO出力を外してSSGで9MHzを供給したところ、第二混合の出力が安定しキレイな復調音がスピーカーから出てくる様になりました。

VFO故障は決定的です。写真の様に裏側のシールド板を外してVFO内部にアクセス、コイルやVCC、パスコンなどを一つずつバラして基板を取り出しました。過去の経験からYAESUロゴの付いた特注コンデンサーがリークしている可能性が高いため、根こそぎ交換してVFOボックス内に埋めもどしました。すると震えが少しだけ解消しましたが、微かな揺れが残っています。VFOユニットに指を近づけただけでドリフトするため、基板を固定している二箇所のネジを増し締めしました。これで少しだけ症状が緩和されました。クラリファイアのボタンに触れるとキュルキュル鳴きます。SWに接点復活剤を吹き付け、クラリファイアVRにも同様に処置しました。周波数はやっと安定した様です。この様子だとケミコンは電源部に限らず、限界状態にあるとと思われます。
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改めて送信チェック
先日のテストで、キャリアVRを絞りきった状態でモードに関係なく出力計が振り切れるとお伝えしました。この症状は相変わらず治まりません。しかも送受信に関係なく、ヒーターON状態でLOEDを回すとRFメーターが振り切れました。明らかにコンデンサーがリークしています。以前修理したFT-101Eも、ファイナルの高圧コンデンサが逝かれていたことを思い出しました。また、抵抗の焼損も疑うべきでしょう。何れにしても予想を上回る故障であることは間違いなさそうです。終段周辺の故障状況を確認します。