CX-11A キーヤー修理ほか 【2016/03/29】

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 暖かい朝です。もう冬着は不要とのこと。(ウェザーマップ曰く)日中は18度まで上がるとの予報ですが、本日は日中外出を予定しています。赤坂界隈内をウロウロするだけですのでコート不要?? さて、平行作業を行っているの状況についてお伝えしましょう。

CX-11A キーヤー修理中

手書きの箇所は常数と異なる
手書きの箇所は常数と異なる

 お伝えしている通り、CX-11Aはキーヤー不具合が見つかり延長作業中です。症状は特異で、CWモードにてVFOやWEIGHTの調整VRを回すとキーヤーが勝手に発振しはじめるというもの。CX-11Aは、DOT/DASHを論理回路で受け、4chコンパレーターのLM339のオペアンプ2個を使ってキーヤー制御(発振・間隔調整)を行っています。周波数制御とキーヤーが同じボード上に混在していて、論理回路ICやオペアンプを共有しています。最初、周波数制御側の信号がDOT/DASHのトリガーに飛び込んでいると疑って調査しましたが短絡などは見当たりません。論理回路から入力されるバッファアンプのNFBが回路記述の定数と異なっていました。回路図中270KΩが設定されている場所に330KΩが取り付けられています。50KΩの差は少々大きい気がしたので、手持ちの300KΩに変更したところ、WEIGHTのVRを反時計回りいっぱい状態での発振は、周波数表示に関係なく完全に止まりました。LM339の2番を出力とした場合、5番が正入力、4番が負入力となり、2番から4番に戻る抵抗はNFBとなります。NFBは抵抗値が大きくなるほど帰還電流が下がるため増幅率が上昇します。ここの増幅率を下げて発振が止まったということは、LM339自体が「自己発振」を起こしている可能性が高いと言うこと・・・。バッファの出力は抵抗介して7番(正入力)に接続されます。ここでは発振回路を構成するため、NFBではなくPFBで構成され、1番出力が7番にPFB抵抗を介して戻されます。同時に2番の出力はスイッチング・ダイオードを介して7番と対になる6番(負入力)に接続され、6番の電流を制御することで発振打ち消しを制御、即ちDOT/DASHの間隔調整を行う仕組みです。WEIGHTのVRはスイッチング・ダイオードと6番の間に繋がっていて、GNDに落とす仕組みです。VRをCCW(反時計回り)に回しきれば、6番への流れを抑制します。ということは、この発振回路のバランスが崩れている可能性が高くなりました。周辺の抵抗は規定値から外れているモノがあり、まずは規定値に戻す作業から始めたいと思います。因みにこの4chコンパレーターは周波数制御側でも使われているので、IC自体の故障も十分考えられますので、着荷を待って作業を進めます。

IC-821 故障箇所確認

OSCを調整
OSCを調整

 こちらはスケルチ回路の基板半田不良が原因でした。基板の一部を強く押さえ込んだところ、RXランプが点灯してホワイトノイズが聞こえるのを確認しています。まずは、メイン基板上の半田面を洗浄して、スルーホールを全て再半田処理を行います。その後、PLL、BFO周辺の調整へ進む予定です。

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