CX-11A 出場ラインへ 【2016/03/24】
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並行作業中のcx-11aが間もなく出場です。こちら、平行作業中のエンジニアが対応しております。故障箇所が13箇所、作業工数が6人日に及んだ重作業でありました。只今負荷試験中です。
ダミーを接続して送信してみるが出力は出ない
【エンジニアのレポートから・・・】
TUNEで送信できないトラブル

まずマイクのPTT信号を確認。マイクジャックで信号線が切れています。この件は最初から報告のあった部分ですが、よく見ると並列に入っているパスコンのリード線もニッバで切断されていました。(7か所目のトラブルクリア)半田付けで修復。

PTT信号で送受信の切り替え信号は出るようになりました。TUNEでキャリアを出し、DRIVEレベルを上げていくと、進行波電力が上昇するものの、出力に終端型パワー計を接続して出力を測定してみると0W。オシロでさえ出力が確認できません。反射波電力の指示も同時に振れるので、送信電力がどこかで途切れています。信号を追うと、送受信のバキュームリレーが動作していない模様。
リレーをON/OFFする信号はPTTやTUNEを押すと変化するので来ている。電源も24Vが来ていますが、トランジスタを交換してもダメ。バイアスを点検しても正常・・・。

ここで約一日費やすも、らちが明かない・・・。そこで信号を2現象で見てトレースすると、+24Vの電源は送信時に0Vになっています。これではリレーは動作きません。さらに調べると、24Vの元では送信時に0Vになる現象は起きていなません。 「なにかがおかしいが理屈に合わない・・・」
まさかと思いながらリレー基板のJ3の2本の線を追うと、回路図と接続が違っています。コネクタの方向は、外す前にマーキングしたので、間違えは起きないように作業しているのですが・・・。それなのに接続が逆なのは、コネクタの挿入を間違えたのか? コネクタの向きを逆に挿入すると、リレーが動作を始めた。
(8か所目のトラブルクリア、これは送信にとって致命的なトラブル)
出力計を見ながら出力を上げていくと,100W以上の出力を確認。
(5)マイクのPTTを押しても変調がかからない
マイクジャックの接点の位置が悪く接触不良、バネの調整で修正。(9か所目のトラブルクリア)
S7しか受信できなかったトラブルはリレー基板の修理中にコネクタを脱着した際にどこかに接触不良があったようで、その後の試験で50uVがS9になる事を確認しました。 (10か所目のトラブルクリア)
ヘッドホンジャックの接触が不調

ヘッドホンのジャックの接点の位置を調整して、良好に接触し、スピーカーとヘッドホンが良好に切り替わるようにした。(11か所目のトラブルクリア)
ボリュームやスイッチ回りの接触不良を解消するために、フロントパネルを取り外し、接点復活材(米国製)で処理を行いました。(12か所目のトラブルクリア)
但し、密閉型のボリュームはAFボリュームのみ分解して接点復活材処理、その他はそのままです。
ケースの取り付けでネジが合わずネジ穴も数か所壊れている
手持ちのインチネジでできるだけ修復しました。ボトムカバーの一部はネジが止まっていないが実用上は問題ございません。(13か所目のトラブルクリア)
更に、各バンド送信テスト 前バンド出力100W以上! CW送信テストもOKです。
後日、ビデオ映像を掲載します。