IC-746 修理完了 【2016/03/18】
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お疲れさまです。いつの間にか週末ですね〜。そして今日は完全に春の陽気です。3日に渡ったic-746との戦いにも決着が着きました。自分なりには、まぁまぁの出来だったと思いますが、如何でしょうねェ。
整理すると、まず50MHz送信不可能とのことでお預かりした固体です。こちらでチェックすると、一応電波は出ていましたが、CWキーダウンで10W弱ですから、SSBでは殆ど針が振れない状況であったかもしれません。HFは7MHz、14MHzは50W弱、その他は20W〜30W程度でしたので、てっきり50W改造されているのかと疑った程です。

最初に疑ったところはHF/144MHz系の切替リレーでした。144MHzも50W定格に対して、10Wと控えめ過ぎる出力であったことから、この辺りに的を絞って故障箇所の特定に入りました。しかも、云十ワット出ているため、ファイナルは生きています。結果的に、プリドライバ・ドライバ・ファイナルにバイアスを供給する根っこのラインが、集中的に壊れていたことがパワー不足の原因でした。交換部品は以下の通りです。
- 2SC1972入力トランス後ろのアッテネータ抵抗×4個(R66〜R69)
- 同バイアス回路の実装アルミ電解(C54)、パスコン(C52)
- 144MHz 側ファイナル用バイアス・ドライバTr 2SD1406
- HF〜50MHz 側ファイナル用バイアス・ドライバTr 2SD1406
- 段間結合トランス コイルまき直し 0.2mm系ホルマル線 代替
これらを交換したところ、出力は1.9MHz〜29MHzで120W〜170W、50MHzで80W、145MHzで30W程度まで回復したことを確認しています。VHFに関してはファイナルそのものの劣化とみられる、若干のパワー不足を感じますが、実用上問題無いレベルでしょう。各バンドとも大幅に出力が回復しています。
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まさかのコイル溶断には正直絶句でした。0.2mmのホルマル線が意外なところで役に立つとは・・。取りあえず、パワーが出過ぎているのでHFはデチューンします。
お疲れさまでした。
詐欺にあったと思わないでください。
BVXの能力とパワーの賜物と感謝です。
先ずはお礼まで!
とんでもございません。チャレンジさせて頂き感謝しております。達成感がこの仕事の醍醐味です。