TR-9300 調整作業 【2016/02/12】
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半日ドッグコース(笑)でご入場のtr-9300がチェックアウトです。こちら、送受信の周波数ズレ修正のご依頼でした。故障箇所もなく、まさに半日ドッグでございます。

この週末はアイコムさんのフェアにお邪魔する予定もあり、仕事を積み残さないように昨日も休日返上で作業しております。というか、毎度休日返上・・・。大手メーカーのサービス部門よりも厳しいノルマを課しております。今日は3台チェックアウトできそうです。(新記録かも?w) IC-551に続いて懐かしいリグの登場です。旧トリオ時代からケンウッドに変わった頃まで販売されていたTR-9300であります。小生もクルマにKenwoodロゴの付いた後期型を載せておりますョ。SSBの送受ズレが著しいとのことでした。古い個体ですが、基板の腐食も見受けられず、コンディションは上々ですね。
まずはPLLからチェックします。本機は61MHzのVCOを持つPLLで構成され、10MHzのキャリア信号を減じて50MHzを作り出しております。PLLユニットのTP2に周波数カウンターをあて、USB 51.9999MHzで 61.6964MHzになるようTC2を調整します。次に52.0000MHzで61.6965MHzとなるよう、VR1を調整します。この作業を繰り返して誤差を取り除いて行きます。

今度はCAL(BFO)調整です。この個体はLSB水晶は刺さっておらずUSBとCWの調整のみでした。こちらはCALユニット内のTPに周波数カウンターをあて、USB受信時に10.6965MHz、CW/AM送信時に10.6957MHzとなるようにTC3、TC2を調整します。前述の理由によりTC1の調整は行いません。FMのキャリア調整はRXユニット内で行いますが、こちらは周波数がズレていないので割愛します。
AMもいけるな〜〜
リファレンス機のFTDX3000と泣き合わせを行いました。送受ともにバッチリです。変調音も素晴らしく現役バリバリでイケそうな感じですョ。先程までIC-551を診ていたので、AMの変調音・受信音の良さに惚れ惚れしますね〜〜。