メーカー編集のサービスマニュアル(英文)

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 最近FT-101系の修理依頼が多く、結構深い部分に触れるケースが発生しております。基本は回路図とテクニカル・サプリメントと呼ばれるメーカー配布のアライメント・プロシジュアーで作業可能ですが、広範に渡る故障や全分解をともなう場合などは少々情報不足です。

結構厚みのあるマニュアル
結構厚みのあるマニュアル

 欧米にこの手の情報を収集しているグループがあり、以前はネットのNewsサービスなどで情報交換していました。PDFなどで頒布しているのですが、スキャンニングが粗いため回路図やパーツリストは文字が読み取れないことも多々あります。思い切って、ブックを購入しちゃいました。結構なお値段ですが、モニターと睨めっこより効率が良いです。国内メーカーの対応もまちまちで、サービスマニュアルを提供してくれる会社と「門外不出」を徹底している所と、分かれます。因みに小生の場合は殆ど海外からの「逆輸入」に頼っているので、ドキュメントは全て英語です。まぁ、英語は得意な方なので特に不便は感じませんが、国内外で仕様が異なる無線機も多いため、読み替えが必要な場合もあるので、本来なら日本語マニュアルを入手できれば、そちらの方が良いに決まっています。

2016-02-02 12.03.09

11mバンドの調整・・・笑

11m(CB帯)に関する記述
11m(CB帯)に関する記述

 笑うところじゃありませんね。総通さんに怒られます。FT-101の場合、11mバンド即ちCB無線帯にQRV可能な事が北米でのウリの一つでした。40年前、11m用にFT-101を購入した悪い友人がいましたが、国内CBerにも周知の事実だったようです。米国版はオプションで11m用の水晶をメーカー自身が提供していたようで、マニュアルにもその事が記載されています。実際、修理でお預かりする個体にも11m用の水晶が装着されているケースが多いのが現状です。(勿論、こちらでは調整しませんョ)

全てを信じてはイケない!!

貫通コンデンサはダイオードの先にあるはず・・。
貫通コンデンサはダイオードの先にあるはず・・。

 面白いというか、気をつけるべきところは、内容が少々粗いことです。本回路図などはオリジナルのコピーなので間違いありません。ヤバイのは項目毎の説明にある、抜き出し回路図です。ALC関連の記述を漁っていて偶然見つけましたが、この回路図間違っています。wwwww 

 本回路図も実機の実装状態も、この回路図とは異なります。図面中央の貫通コンデンサーの取り付け位置は1S1555よりも左側です。こんな事もあるので、本回路図を優先して解釈しなければ躓きます。(爆)

FT-101修理に欠かせないアイテム

FT-101のユニット用オイラン(下駄)エクステンション
FT-101のユニット用オイラン(下駄)エクステンション

 皆様ご承知の通り、FT-101やFT-901はユニット化された基板がスロットに刺さっています。これらは、スロットから取り出してメンテナンスすることを前提に設計されており、昔はユニットだけ抜いて修理に出すなんてことも多かったと記憶しています。しかしながら、今となっては便利なようで少々不便な面でもあります。「下駄」とか「オイラン」なんて呼ばれた基板を浮かせて作業効率を向上させるための“エクステンション”を使えば良いのですが、国内では入手困難。自分でピン数の合致するソケットとプリント基板をカットすれば作れないことはありませんが、面倒です・・・。BVXラボはTS-520、TS-830など、トリオ・ケンウッド系のメンテナンス依頼が多く、FT-101は富山の老舗チューナーさんにご依頼になる方が殆どなので、下駄なんてなくてもその都度「多少苦労しながらでも直せれば良い」くらいに考えていましたが、前述の通り、最近はFT-101系のオーダーが増えたため作業効率を無視できなくなってきました。

丁度、石原慎太郎さんの「天才」を読み終えたところなので、昼休みに「読書」してみます。ww

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