週明けです。【2016/01/24】
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おはようございます。長らく続いている体調不良のため、金曜日に予定していた抜歯が急遽取り止めになりました。お陰で週末も仕事ができてホッとしています。FT-101ESの修理もやっと故障原因に辿り着いたところです。
ドライバ段周辺、更にALC周辺に故障箇所を特定

既に二週間目に突入のFT-101ESであります。前回お知らせしたとおり、本個体はドライバ段の12BY7A周辺でブリーダー抵抗周りを中心に焼損が激しく、およそ何が起こったかは特定できました。スクリーン・グリッド側、プレート側ともに抵抗が焼け落ち、更に段間に挿入されている高耐圧1.4KVのケミコンまでもが半壊状態で、ここからリークした300Vがファイナルのバイアス回路を逆流して電源回路にも損害を与えていることが判明。まるで落雷で焼けた無線機の様な状況に陥っています。本来 – 50v のバイアスが架かるはずのファイナルに+300Vが架かったことで、終段管の一つは完全にお釈迦、ゲッターの変色とともにプレートキャップが熱で剥離しており、使い物になりません。ALCラインの整流用ダイオードも破損、0V~−1.5Vしか架からないラインに300Vが乗っかった為、方々にダメージが拡がっていると予想されます。現時点までに以下の部品を交換しました。
- ファイナル 6JS6C × 2本
- ドライバ 12BY7A × 1本
- ドライバ段 出力マッチング回路 高圧パスコン 200pF (1.4KV) → 200pF 30KV (破裂による)
- ドライバ段 ブリーダー抵抗 18KΩ / 5w (焼損による)
- ドライバ段 SG抵抗 5.1KΩ / 3w (焼損による)
- ドライバ・ファイナル結合 80pF / 1.4Kv → 82pF/30KV(破裂による)
- 電源部整流ダイオード 1S1942 × 2 (溶断による)
- RFプロセッサ回路 1S1555 × 1 (溶断による)
- 電源部ケミコン 3個

これは、まだ序の口で在ります。ここまで交換してやっとパワーが出るようになったところです。一応、7MHzでは150w以上(キーダウン)の出力を確認しました。しかし、ALCが上がりっぱなしでSSBはダメです。以降はこの辺を中心に詰めて行きます。写真の通り、金属皮膜抵抗2つは完全に焼損、四角いコンデンサ(ヤエス製)は2個とも破裂しています。

今後の予定について
以下の順序で作業を進めます。
- FT-101ES 入場中
- RJX-601 メンテナンスパック
- HL-50B 50MHz送信トラブル
- HL-550FX プロテクト回路異常
- HL-400B 送信回路異常
- RJX-601 電源部異常
- 上記以外の機種
- IC-R7000 入場中(部品調達中)
今週も宜しくお願い致します。
- Aperture: ƒ/2.2
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