週明けです。(機内より )【2016/01/12】
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只今巡航高度38,000ft、北太平洋上空であります。NH115便は順調に飛行中であります。「なぜANAって?」、やっぱり羽田発着は便利ですョ。787-800も快適であります。ANAのWiFiサービスは初めてでありますが、今のところとても快適です。仕事に集中できてFB(無線用語)です。

2泊4日という、正にクルー並のスケジュールでYVR入りしました。朝一の会議は1時間強でしたが、11時にはダウンタウンを出発し12時には空港入り。前回はオリンピック前でターミナルが工事中でしたがリニューアル後は初めて。特に見所もないのでラウンジで暇つぶし、そのままゲートへ進みました。

さてさて、出発前の作業についてご報告申し上げたいと思います。
ic-r7000の修理状況

出発直前まで本機を診ておりました。IFに関してはVR-5000の10.7MHzのIF出力をIC-R7000のIFへ直接入れてみたところ、全ての周波数・モードを正常に復調し受信感度に於いてもIC-R7000の定格を十分満たしておりましたので、IFユニット以降に関しては問題はないでしょう。IFユニットのケミコン類の交換などを検討しておりましたが、それ以前にRFユニットの不具合が深刻です。10.7MHzのIF出力がオシロの限界測定値以下で波形を確認できません。外部の受信機に接続し10.7MHzを受信したところ、90dBm以下の信号が全く再現できす、125MHz付近に関しては81dBm以下を復調することができません。言い換えれば、S9で受信できる信号がS1〜S3程度の感度になっている状況に等しく、RFユニット内の何処かに障害が発生しているとみて、基板を取り外して精査しました。まず、BPFは受信プリアンプを兼ねておりAGCで抑制が掛かります。ここは規定値に調整しておりFETも動いています。RFアンプの2SC3355はhfe値が80に降下していたため、新品に交換済みです。

また、1st IF以降のバッファアンプも同じトランジスタですが、やはりhfeの低下が観られたため新品に交換しました。何れもhfe=120以上の選別品です。2nd IFはIFTのセンタータップから入力後、両端から2方向(EXT IF / 内部IFユニット)へ分岐されますが、既にこのポイントで出力が異常に低下しています。最終的に、1st IFミキサー部のDBM(IC6)が不調であると断定しました。こちらはクラニシのRFコンポーネントで、メーカーも在庫を保有していません。(クラニシは倒産)先週末、アイコムの海外ディーラー数社にメールを送り在庫を打診しております。
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TS-940SのPLLアンロック他

こちら、弊社ラボ内で状況確認中です。ご指摘の事象を確認しており、CPUのパラメータRAMの動作不具合(ケミコン異常)とPLLアンロックによる暴走の複合的な症状と診断しました。既にオーナー様と協議の上、PLL離調の調整のみを行っております。ロジック回路のCPUエラーについては、起動時にA=Bボタンを押しながら起動すれば初期化が可能ですので、今回は作業を見送ることになりました。帰着次第、症状を確認し適宜出庫準備に移行します。
今後の修理予定について
以後、以下の順番で修理作業に入る予定です。
- TS-850 LCD交換
- LS-102 送信不可
- IC-821 PLLアンロック
- FT-101 送信不具合
- RJX-601 メンテナンスパック
それでは今週も宜しくお願い致します。
お疲れ様です
海外出張ですか?
遠くまでご苦労様です!
ハーイ、あと2時間で着きます==。パソコンの電池が先に底を突きそう・・・w。