デルタループの特性をシミュレーションしてみる

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 ちゃんと機能しているのかな拙宅のデルタ・ループについて、モーメント法を用いたシミュレーションを行ってみました。お馴染みのMMANAを使用します。今回はATUの使用が前提だったため、三角形の頂点角については敢えて拘りませんでした。 固定式の同調回路でインピーダンス整合を行う場合は200Ω(4:1バラン)になるよう90度に設定するケースが多いようです。マルチバンド(ATU)を使用する場合は無視して良いでしょう。特に逆三角形ループの場合は天辺が短いほどローバンドではゲインが低下します。即ち角度が広いほどローバンドでは有利です。今回作ったデルタ・ループは天辺7m、斜辺5mの1ターン17mのループです。これは前回ご説明したとおり、ATUで各バンドに整合させる際に都合が良い長さでして、何れかのバンドに於ける効率を重視したわけではありません。3.5MHz〜50MHzの角バンドに於ける輻射パターン・仰角・ゲインをシミュレーションしましたので、参考になれば幸いです。

↑↑ 3.5MHz帯(80m)
7MHz
↑↑ 7MHz帯(40m)
10MHz
↑↑ 10MHz帯(30m)
14MHz
↑↑ 14MHz帯(20m)
18MHz
↑↑ 18MHz帯(17m)
21MHz
↑↑ 21MHz帯(15m)
24MHz
↑↑ 24MHz帯(12m)
28MHz
↑↑ 28MHz帯(10m)
50MHz
↑↑ 50MHz帯(6m)

 

  ご覧の様な結果です。以下に表に纏めました。

バンド f0= ゲイン 仰角 動作 インピーダンス(Ω)
80m 3.550MHz -6.97dBi 90度(45度) 磁界 3.911 + j716.610
40m 7.050MHz 1.24dBi 54度 磁界 101.391 + j3461.98
30m 10.110MHz 3.41dBi 41.3度 電・磁界 293.878 – j3145.73
20m 14.200MHz 4.94dBi 32.4度 電界 126.991 – j642.484
17m 18.120MHz 6.43dBi 26.7度 電界 197.958 + j47.680
15m 21.200MHz 7.32dBi 23.2度 電界 516.282 + j695.040
12m 24.940MHz 7.32dBi 19.7度 電界 2483.12 – j869.506
10m 28.500MHz  6.46dBi  16.9度 電界  468.212 – j853.737
6m 50.200MHz 4.89dBi 31.5度 電界 140.222 – j113.089

10MHz以下は磁界型動作

 18MHz帯(17m)は約1λですから高効率です。7MHz帯(40m)で+ゲインになったのは意外でした。確かに受信も良好です。前回、このアンテナでマルコーニ記念局と14MHz/SSBで59-59のQSOができた事を書きましたが、水平偏波で効率の良い8の字型のパターンが出ていることが確認できます。仰角も32.4度で、DX型のアンテナとして機能しているようです。このデータからは、7MHz〜50MHzまで十分高性能なアンテナとして動作することが伺えます。

 面白いのはローバンドでは動作が磁界型になります。特に3.5MHzの動作には注目すべきところがあり、シミュレーション上では水平方向にパターンが出ていますが、実際はかなり垂直左右方向への輻射が強まります。ゲインこそありませんが、コンディション次第では面白い飛び方になるのではないでしょうか。少なくともノイズ対策的にはメリットがありました。磁界型動作なので、住宅密集地の低地上高でもそれなりに使えます。少なくともサンハン国内QSOなら、このアンテナでOKです。また、50MHzの輻射パターンもユニークです。以前、7MHzのウインダム・アンテナに50MHzを載せた時の輻射パターンに似ています。水平方向にnullが6カ所現れますので、少し神経質なアンテナということになりますが、実際に受信してみると、スモールMLAのMK-3よりもS2つ分ゲインがある様です。残念なことにCG-3000は50MHzに対応していないのでATUスルーにしますが、それでもSWR=2.0付近なのでリグ内蔵チューナーを動作させれば、ファイナル保護的には問題ないでしょう。

 余談ですが、24MHz(12m)のインピーダンスが突出して上がっているのは、1/2λの整数倍に接近(電圧腹)しているためです。当局のCG-3000は全リレーを換装しており、この程度のインピーダンス範囲であれば問題なさそうですが、暫くは様子を観ることにします。AH-4などでは20〜50Ω程度のインピーダンス補償抵抗の挿入をお勧めします。

 1.8MHzでも動作するか試したところ、CG-3000は難なくSWR=1.1に整合してくれました。あくまでもチューニング電力15w程度での実験ですので、100wとか入れる気はしません・・・。(>_<) CWでQRPで出るならアリかもしれませんね。

 

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