LW+ATUを強引に設置して使っていますが、SWRは各バンドで良好に下がるものの飛び、受けがイマイチ。ノイズレベルも尋常じゃありません。分かっているのはアースがよろしくないと云うこと。見掛けのSWRは下がってもアンテナのRFグランドとして機能していないのでしょう。以前、同じサイズのエレメントをアパマン時代に使用していましたが、飛び、受け共に雲泥の差です。
エレメントを垂直にするとエレメントの大部分が建物の影に隠れてしまうため、トップ部分を屋根上に出した逆Lレイアウトのロングワイヤとしており、インターフェアを考慮して給電部(即ちATU)をテラスから約4m持ち上げています。カウンターポイズの原則からしても、真下に4mも垂直に降ろすということは、その分ロスが生じるばかりか水平方向に不要輻射が放たれます。これでは意味がありません。
デルタループしかない!
ループ系の利点として「磁界動作」「ローノイズ」「打ち上げ角」「指向性」が上げられますが、ATUでドライブする場合は電流腹、電圧腹に注意が必要です。特にエレメント長の短いループの場合、ローバンドで電流腹(即ち低インピーダンス:数Ω)になった時に大電流が発生しATUのリレーを焼損する恐れがあります。チューニング時に過大入力に気をつけるなど、細心の注意が必要になりますが精神衛生上、実に宜しくありません。また、電圧腹(高インピーダンス:数百Ω)となった場合、チューニングがシビアになりATUの動作が不安定になり、これもリレー焼損の原因になります。小生は以前、cg-3000を連続で故障させた経験があり、現在も予備のリレーをロット単位で保有している有様。(苦笑)
これらを避ける方法として2つ考えられます。
1.エレメントを出来るか限り長くする
2.ATUのコールド側にインピーダンス補償用の抵抗を挿入する
前者に関して、屋根にアンテナを設置できない「制限付き戸建て」である拙宅の場合、5.4mの釣竿を利用した1ターン15m程度のループがいいところ。
後者に関してはコイルでも良いのですが、どの周波数でも一定以上のインピーダンスになることを考えると数十W耐力の抵抗(20Ω〜50Ω)を挿入することが望ましいと考えられます。しかし電圧腹に近くなる周波数で同調させる場合にはATUの上限インピーダンスがその分下がることになり、これまた一長一短ありそうです。
実際にネットで検索すると皆さん「お構いなし」にATUを使われているようですが・・・・。
逆三角形デルタループは、給電部に対抗する辺(即ちトップ)からの輻射が多くなるため、この部分だけでも屋根上に出せれば良好な結果が得られる気がします。
であるならば、現在テラスの両端に建てている5mのマスト上部からそれぞれ竿を水平に伸ばしループの上辺を吊すやり方で、上辺7m、左右辺5mが確保できます。
ATUによるマルチバンド・デルタループは13m、17m、26.5mが上手く動作する長さですので丁度17mとなり好都合です。
こうすればカウンターポイズは不要となりノイズも多少は減るような気がします。
念の為、インピーダンス補償用の抵抗も用意しておくことに。CG-3000は数Ωから同調がとれたと記憶しており、抵抗は20Ωくらいで大丈夫でしょう。120Ω/20wのセメント抵抗6個を並列に繋いで、20Ω/120wもあれば十分です。因みに、3.5MHzのゲインは-7dBなので100w入力時の実効出力は20w程度ということになります。磁界動作がどんなものかは分かりませんが、少なくともバーチカルよりはマシとのことです。
屋外作業はお天気と相談、、?? ここ数日列島が寒波に覆われており、全く「やる気」が起きないのが残念・・汗。