GSV-3000 修理着手
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10月18日以来、原因不明のヒューズ溶断により使用不可となっていた主電源 gsv-3000の修理にようやく取り掛かることにしました。GSV-3000はダイヤモンド・アンテナのトランス式安定化電源で、最大出力34Aの大型電源装置です。トランス式ですので昨今のインバーター式(スイッチング)電源と比較すると明らかにリプル特性が良くHiFi向きです。

小生はだいぶ前にヤフオクで中古を入手、FTDX-3000DやFT-847の主電源として使用してきました。10月18日の朝、電源投入直後に異臭を感じ、即電源をOFFにしました。再投入してもインジケーションLEDが点灯せず、ヒューズの溶断を確認しました。すぐに蓋を開けて中を覗きましたが、目視では異常は発見できず、追加投入したインバーター電源GZV-4000と入れ替えることにしました。その後、シャック内の修理棚に並べていましたが、他局から依頼されていたリグの修理が完了したので、晴れて修理に挑むことにしたわけあります。
電源投入直後にヒューズ溶断??
電源のヒューズ溶断が起きうる状況を幾つか想像してみると、以下の状況が思い浮かびます。
- 出力短絡による過電流
- 設計容量を超える出力負荷
- 経年劣化による素子劣化、半田ブリッジ
- 埃などによる回路ショート (疑わしきはネコの毛)
回路を追ってみると至ってシンプル。何の変哲も無い安定化電源回路です。ケース内は意外にも基板・大型トランス等でギッシリ詰まっていました。まずは原因特定のため、トランスの2次側2系統のリードラインを開放させました。内1系統は大容量ブリッジとセンメント抵抗、パワートランジスタによって構成される34A回路。もう一方は6A2系統の回路に出力されています。
あっけなく原因特定

大容量側のブリッジを開放状態にして交流入力端子にテスターを取り付けて確認したところ、内部のダイオードが完全に壊れていて+・−いずれの極性を試しても針が振り切ってしまいます。(即ち内部のダイオードが完全に逝っていることを意味する)GBPC3502という型番で、冷却ファンネルの外側にセメント抵抗、パワートランジスタなどともに取り付けられています。「しかし、なぜブリッジが・・・・」 端子間の抵抗値が0オームですので、これではACラインのヒューズがお釈迦になるのも当たり前です。但しヒューズ溶断の原因は分かったものの、ブリッジ破損の原因が今ひとつ理解できません。40年近く安定化電源を取り扱ってきましたが、こんな壊れ方は初めてです。取りあえず、内部の写真を撮り一旦蓋をしめることにしました。部品通販のサイトで型番を検索したところ、こちらの業者にストックがあることが判明。一個519円。 取りあえず、パーツの到着を待つことにします。