エンド・ローディング・ロングワイヤーでQRV
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思いつきでエンド・ローディングタイプの短縮ロングワイヤーアンテナを作ってみました。狭いベランダで釣り竿を出すにも4〜5mのロッドが限界です。それでも実効長1m半程度のモービルホイップよりはマシだろうということで、ATUを活用したアンテナを組んでみることにしました。

エンド・ローディングにしたのは少しでも効率を稼ぐためです。しかし、グラスロッドの先端は細くなっており、ここにコイルを巻き付けることは無理です。そこで、ロッド先端からベントさせたワイヤーの先にコイルを巻き付け、ロッド端から1/3程度のところから釣り下げることにしました。キャパシティ・ハットの様な働きを期待しての構造です。ローディング・コイル部分はキッチンペーパーの段ボール芯に巻き付けた粗末なもの。コイルのコアになる段ボール芯の4箇所に自在ブッシュを両面テープで貼り付けます。これに間隔巻で1.25sqのアルミ線を巻き付け、6mのリードを引き出しました。コイルはビニールテープを巻き付け、マスト用のゴムキャップを両端に被せました。この状態でアンテナ・アナライザーで測定すると7100KHz付近で同調しました。

4.5mのグラスロッドにATU(cg-3000)を直付けし、ロッド先端部からコイルまでをベントさせ、先端をロッド中間のフックから垂らしたステーワイヤに釣り下げました。10MHzを除く80mから10mまでのWARCバンドを含むHF各バンドで同調することを確認。ベント・ポイントから先はキャパシティ・ハットの様な働きをしているようです。ATUの設置場所の関係でアースポイントがあるテラス端のマストにデベマウントで取り付けました。ATUからアースポイントまでは1m以内が良いようです。ATUに接続する同軸と電源ケーブルにはコモン電流対策として、パッチンコアを大量に装着。トロイダルコアがあればそちらをオススメします。 先週末は全市全群コンテンスとの真っ最中。80mCWとSSBでこのアンテナを使って参戦してみました。リグはFTDX3000D出力は100wです。少なくとも受信に関しては今まで使用していたベースローディング・ホイップのHF80FXよりメーター2目盛り分感度が向上しました。アンテナを切り替えての比較はできませんでしたが、6エリア、5エリア、4エリア、3エリア、7エリアで59〜59+のレポートを頂きました。因みに10wで8エリアとも59で交信成立。取りあえず、このバンドでは十分実用性があることを確認。20mでも何局かQSOさせて頂きましたが、まずまずの性能です。残念なことに、インターフェア対策が不十分なようで電話線ラインに飛び込んでしまうことを確認。更なる改良の為にコンテスト終了後に一旦撤去しましたが、手応えは十分感じられました。


