おはようございます。曇り空の横浜であります。今日は太陽フレア増大のニュースが飛び込んできました。GPSが狂ったり無線通信にトラブルが起こるのは困りますけど、アマチュア無線家にとって異常伝搬はラッキーな面も多々ありますネ。ww NICTの情報を注視しましょう。

 本日も少々ヘビーな案件に対峙中であります。早速本題に入ります。

アルインコの“HFモービル機”ご入場!!

修理後の固体

 電源が入らないDX-70をお預かりしました。オーナー様によりますと「メーカOHから戻ったあと、電源が入らなくなった・・・」とのことです。その後、別の業者さん(個人?)が修理作業を行ったのか(?)・・・詳細は不明です。確かに、電源は入りません。それ以前に、タクトSWの反応が悪く、電源SW以外のボタンも沈んでいる箇所がありました。取りあえず、着脱式のコントロール部を外しパネルを分解してみると、中からプラスチック片が転がり落ちました。「コレはいったい・・・?」どうやらパネルと基板を固定するビスの受け穴の一部が欠けた様です・・・。よく見ると接着剤が附着しています。因みにビス穴は4箇所あり、全ての穴に修復跡がありました。取りあえず先に進みます・・・。基板を外しタクトSWを確認すると、全て正常に動作しました。スイッチ自体の接触不良等はありません。交換された電源SWとロックスイッチの取付がイマイチでしたので、こちらは着脱して再半田しました。同時にロジックICのVDDに繫がる電源ラインのケミコン一個の容量が少々抜けていたので予防交換。この状態でパネルに本体から来るケーブルを仮付けし電源ON/OFFしたところ、電源が入るようになりました。作業完了に備えて負荷テストに入った次第です。

デイスプレイユニット取り出し

電源SW

少し取付が不安定?

着脱して再び取付

症状再発・・・!!

ここかな?

 半日電源を投入し、再び電源をON/OFFしたところ“症状再発”!。再び分解して、電源SWに掛かる電圧を測定したところ異常に低くなってます・・・。ココは電源制御のトランジスタ(PNP)のベースに繫がっており、SWでベースをGNDに落とすことでエミッタから電流が流れ始め、コレクタが開く仕組みです。電源OFF時エミッタには電源電圧が“ほぼ”そのまま掛かっているはずですが、何故か7V〜9Vの間をフラフラ安定しません。回路図を追って行くと、PAユニットにリレーがあり、電源からきたラインがコイルを通過した後、22Ω(R623)の抵抗を介して上のPNPトランジスタのエミッタに繫がっています。ココを疑いました。本機のPAユニットはLPFユニットの下層にあり、アクセスする為にはLPFユニットを撤去しなければなりません。HF・50MHzそれぞれ2個のM型コネクタを基板取り外してLPFを撤去、その下のシールドm外すとPAユニットが現れます。ターゲットの抵抗を確認すると、57Ωほどありました。どうやらこの抵抗が焼けた模様です。表面実装チップですが、リレーとケースの谷間に在るため基板を外さないと交換できません。PAユニットにはプッシュプルのファイナルの他に、レギュレーターやバイアス・トランジスタなど、ケースに直付されているパーツが多いため手間が掛かりました。周囲の半田劣化も顕著ですが、一箇所気になる施工跡を見付けました。本来チップ抵抗が装着されている箇所に1/4wソリッド抵抗が不安定に取り付けられています。ちょっとプロの施工とは思えません・・・。片側のランドには通常部品用に穴開けが施されてしまっているため、今更チップに戻すことも出来ません。チップである必要はないのですが、施工に問題があります。こちらも半田不安定なので、半田を一旦除去してから再半田処理しました。さ〜て、組み戻し開始です。

PON端子の電圧が不安定

LPFユニット着脱

LPF撤去→シールド撤去・・PAが現れる

PAユニットの裏側・・半田クラックあり

ビス穴修復中

他の穴も接着剤による修復跡が

モルトブロックを挟んでみる

今度は大丈夫!!

 取りあえず電源ON/OFFは安定しました。今度はフロントパネルの修理です。冒頭で書いた通り、固定用の爪やビス穴が壊れているため、どこまでやれるかは???でしたが、何とかなりました。まず、クラックの入った爪はアロンアルファで修復できました。ビス穴は既に瞬間接着剤で処理されているためアロンアルファが乗りません。樹脂も溶けてしまう可能性が高く、仮止め程度になってしまいます。何とか穴を形成してビス留めしましたが、締め付けはできません。この状態だと、周波数ロックボタン付近が浮いてしまいボタンがSWに届きません。そこで、リアパネルと基板の間に写真の様にモルト・ブロックを挟み込みました。応急処置ですが、何とか機能回復を確認。全てのスイッチの動作を確認しています。

【ご依頼内容について】

1) 電源投入不可
2) その他

について、修理を承りました。

【症状・処置について】

上記1)について、事象を確認しました。電源タクトSWを再実装(着脱・再半田)しました。パネルユニットの電界コンデンサ1個を交換し電源ON/OFFが可能になりましたが、負荷試験中に症状が再発しました。電源リレーの減流抵抗R623が焼損しており、こちらを交換したところ安定動作するようになりました。

上記2)として、周波数ロックボタンが裏のモルト(クッション)が劣化し、ボタンが沈んだ状態になっております。SWに異常はございませんが、ビス穴欠け、パネル取付爪クラック発生により、基板が正常に固定できません。一部を接着剤で修復、モルトブロックを挿入し機能回復させました。

【工数】

故障箇所診断・部品交換・負荷テスト に3人日を要しました。

【交換部品】

  • アルミ電界コンデンサ ×1
  • チップ抵抗 ×1

 “電源投入不可”くらい・・・ナメテは行けまへん。怒濤の作業となりました。C/Oです。

週末ですョ〜

 さ〜て、来週はいよいよツールド東北です。16日に早朝に石巻を出発。リアス海岸の山岳コース100kmを走る予定です。430MHzのハンディーを背負って走りますので、応援宜しくお願いします。詳細は週明けに書きます。この後、無線機修理の方は大型機が続きます。汗汗 

 良い週末をお過ごし下さい。さ〜て今日は歯医者だ・・・。

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