おはようございます。今日は少々肌寒い朝を迎えました。GW前半までこんな感じでしょうか。29日には近隣の厚木基地において、日米友好親善のイベントが開催されます。基地司令よりお招き頂きましたので家族で参加予定です。4日には恒例の道志村キャンプを予定しており、7K1UGA局と共に7MHz、50MHz辺りにQRV予定であります。

 さて、今日も忙しい一日になりそうなので、要点だけ記しておきます。まずはHL-130Usxの作業進捗についてです。こちら、パターン焼損による基板修復、フラットケーブル・ドライバ・ファイナルの交換などを行ってきましたが、ここに来て作業停滞中です。入力信号のVSWR値が異常に高いため、ネットワークアナライザで探ったところ、ストリップラインの設計容量が大きく変化していることが判りました。ガラスエポキシ製の基板であれば炭化の心配はありませんが、民生品の場合、耐久性とコストのバランスに於いて、後者が優先されることは致し方ないことです。頻繁に部品交換を行った基板は半田ゴテの高熱に晒され、劣化が進行します。特にストリップラインやマイクロ・ストリップラインを多用するUHF以上の機器では、半田コブ一つで容量が大きく変化します。その為、予め補正コンデンサー早着用のランドが設けられていたり、スルーホールが開通していたりするわけです。本個体もドライバ入出力回路のインピーダンスが変化していました。早着されているTcの可変範囲を逸脱しているため、補正コンデンサを適当に選んで容量増しを行ったところ、何とか同調点が見つかっています。本機は、5W、10W、35Wの入力に対応すべく、ドライバーON(ATT/OFF)、ドライバーON(ATT/ON)、ドライバースルーの回路をリレーで切り替えます。リレー間もストリップラインで引き回されているため、それぞれのパターンで同調点に合わせる必要があり、ストリップラインの中間にTcが早着されています。これら全てに補正コンデンサーを追加しました。

ドライバ交換

ファイナル交換(純正MP品)

同調はとれたが、パワーが乗らない・・・

 エキサイター出力をドライバスルーで繋ぐパターでは、35Wで押しして100W出てくるハズです。本機はMRF685のプッシュプルで、出力回路はストリップライン、マイクロ・ストリップラインで構成されています。出力合成はトランス式ではないので位相バランスの調整が不可欠です。マイクロ・ストリップラインの入り口に調整用のフィラメントが付いていて、出力時に最も暗くなる点が位相同調点です。位相がズレると電位差でフィラメントが点灯する仕組みと思われます。何故か10W入力に対して15Wしか出てきません。エキサイタ側からみたVSWRは十分低くなりましたが、どうもパワーロスが発生しているようです。ファイナルの入力側ストリップラインの入り口付近に補正コンデンサを取り付けましたが、場所の調整が必要です。バイアスは多めに掛けているため、パワーが出ないのでトランジスタの発熱が激しい状態です。これではトランジスタがもちません。アイドリング電流再調整してトライします。 こんな作業を各ステージ・各ストリップライン上で行っており出口が見えません。少々お時間をください。

補正コン①(ドライバ入力側ストリップライン)

補正コン②(ドライバ出力側ストリップライン)

ドライバのバイアス抵抗が異常発熱

 本機のドライバは入力5Wから出力35Wと取り出すゲインを必要とします。アイドリング電流は100mA程度と思われますが、バイアス回路は5Wのセメント抵抗と1/2Wの炭素抵抗によって、0.6V程度を得ています。回路図上、両者はそれぞれ62Ω、4.7Ωであり、設計上の通過電流は端子電圧が13.8V時に約200mAであることが分かります。この62Ωセメント抵抗は触れないほど発熱し、時間経過とともに電流値も変化します。そのため、この状況ではバイアスが安定しません。計算上、62Ωの両端電圧は12.8Vですから約2.6W発生していることになり、5Wのセメント抵抗が異常発熱するレベルではないですです。温度補償用の1N4002×2がパラで4.7Ωと並んでいますが、4.7Ωに比べて十分抵抗値が高いのでさほど影響しているとは思えません。4.7Ωを外して実測してみたところ、なんと3Ω以下です。いやはやコレではバイアス電圧も下がってしまうばかりか、62Ωの通過電流もとんでもないことになっているはず。バイアス電圧を0.5V程度でしたが、0.65V程度は欲しいところです。

 そんなわけで、出口が中々見えないHL-130Usxでございます。

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