おはようございます。今朝は肌寒うございます。お昼頃から高気圧が南下し神奈川県も秋晴れのお天気になるとのこと。最高気温は20度前後だそうです。10月最後の週の始まりであります。

 この週末は朝霞の式典に伺う予定でしたが、積み残しの仕事を優先しました。週明けではありますが早速本題に入ります。

TS-780 極めて重篤

う・・・・

う・・・・

 美しい外観を維持する個体が入ってきました。「送受不可」とのことで、経年的に疑ったのはPLLでした。電源投入後に周波数を表示せず、勝手に送信状態(正常周波数ではない)になったり、明らかにロジック回路が暴走しています。一体何が起きているのか・・・。中を空けてみると外観に反して、かなり草臥れている様子が覗えました。目視にて数カ所のケミコン破裂を確認、全て電源ライン上にあり、PLLやロジック回路に供給される低圧DCが2V〜4Vを行ったり来たり・・・。ロジック回路の動作不良は納得できます。PLLも正常動作しませんのでロックしません。同一容量のケミコンを3個ほどサンプリングしたところ、何れも容量異常を確認。経験から、同一メーカー・同ロットで製産されたケミコンは寿命も一緒と考えます。故障原因は明確なのですが、全ユニットのケミコンを交換すべきとと考えます。ユニットを分離して低圧ラインのGND抵抗を測定したところ、コンデンサ故障と思われるリークが広範に渡っていることが判りました。また、一部に基板剥離、錆、電解溶液による劣化などを確認しています。この状態ですと、まずケミコン全交換が前提となり、基板も修復しないことには先が見えません。即ち修理するにも幾つかの段階を経る必要があります。内容的にはフル・レストアとなるため、工数は1週間を超える可能性が否めません。その旨をオーナー様にご連絡しご判断を仰いだところ、作業中止にご指示を頂きました。キレイな外観なだけに残念であります。

基板劣化・・・

基板劣化・・・

2016-10-21-12-39-21

ドライバ横のケミコン液漏れ

2016-10-21-12-35-48

錆が酷い・・・

フラットケーブル断裂

フラットケーブル断裂

FT-102S 総合調整+真空管交換

FT-102S ご入場

FT-102S ご入場

 久し振りに102を拝んでおります。小生が手元に置きたい無線機10台に入る名機であります〜〜。こちら10W機にななりますが、経年劣化も少ない良好な個体です。総合調整と持ち込み「球替え」をご希望です。テクニカル・サプリメントに従ってアライメントを実施しました。

 

 

 

 まずはリファレンス周波数の調整から。少々離れていますね〜。6.000MHzに合わせます。続いてSSBのキャリア周波数調整です。ここもキッチリ適正値に合わせておきましょう。AMキャリアも同様です。

 送信キャリアポイントの調整です。ここは2段階の調整が必要で、TP4007、TP4006の周波数がUSBで10.5466MHz/19.2166MHz、LSBで10.5434MHz/19.2134MHzに、それぞれ追い込みます。続いて、1KHzと300Hzを突っ込んでキャリアバランスを調整します。1KHz — 6WとなうようAF入力をセットし、その状態で300Hz–1.5W程度となるよう、USB/LSBをそれぞれ調整します。最後に下の表の各ポイントの出力を調整します。

2016-10-21-16-40-29

LSB ズレ

2016-10-21-16-41-10

修正

2016-10-21-16-41-42

USB ズレ

2016-10-21-16-41-45

修正

 PLLのロック電圧を調整します。ココがズレるとアンロックになります。本個体はギリギリの状態でした。3rd.ローカル、2nd.ローカルを調整してPLLを仕上げます。21MHz以上は誤差範囲内でした。

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2.0MHz ズレ

2.0MHz ズレ

修正

修正

7.5MHz ズレ

7.5MHz ズレ

修正

修正

14.5MHz ズレ

14.5MHz ズレ

修正

修正

18MHz ズレ

18MHz ズレ

修正

修正

 CLAR回路を調整した後は、トラップフィルタ(1.875MHz)を調整しますが。ココは問題ありませんでした。

 RFユニット内の調整に移行です。最初はBPFです。本機にはRF出力が取り出せる”RF OUT”端子が備わっているので、そこへオシロを繋いで出力を見ます。J1001にSSGを接続してスイープさせます。ここも特に問題はありませんでした。続いてプリセレクタの設定ですが。こちらも問題ありません。

 1st.ミキサー調整です。14.250MHzを受信し、T0129、T1030を最大で最大感度に調整しました。IFトラップは問題ナシ。

 IFユニットの調整です。他の無線機同様、調整箇所が多いため小さなズレが、大きなズレになるため経年で最も変化するのが受信感度です。「古くなったから感度が落ちた!」は、これが原因なんです。本機も10箇所のコイル・トランスを調整します。多分10dB程度は感度改善していると思います。NB、ノッチ、Sメーターを調整しました。送信IF出力は1KHz/10mVをマイク入力に突っ込み、出力最大になる様に調整します。同時にPROC回路も調整します。ALCは調整の必要はありません。(送信系は真空管交換後に再チェックします)FM/AMは聴感チェックに留め、送受ともに問題ないと判断しました。スケルチも問題ありません。

真空管交換

 オーナー様より持ち込み交換のご依頼を頂戴しておりますので、最後に実施しました。交換前、全域で11W〜13W程度でていました。交換後は2W程度改善していることを確認しています。恐らく球ボケというレベルではなく、まだまだ十分使える状態だと思いますので、古い球(6146B、12BY7A)は養生の上ご返却致します。交換後に中和調整も実施しています。

交換する真空管(ゲッターの変色はみられない)

交換する真空管(ゲッターの変色はみられない)

新品の緑球 6146B

新品の緑球 6146B

 それにしても「Philips製の新品緑球」は美しいですなぁ!

IC-756pro 受信回路修理完了!

受信機能復活!!

受信機能復活!!

 ダイオードが日曜日に届きました。第一ラインにFT-1012Sが乗っているので、隣のラインで作業です。チップ・ダイオードを実装してSWオン・・・。写真の通り、ANT1に繋いだSSGの信号を元気よく受信中であります。この後、細部をチェックします。

 

 

 

今後の修理予定について

 只今、9月20日〜30日に着荷分を処理中であります。IC-756Proは今日・明日にはC/O出来ると思います。明日以降はラボ外の業務が続くため修理作業が少々停滞します。m(_ _)m 

  1. IC-756 受信異常
  2. RJX-601 送受故障
  3. FT-757SX 電源入らず? その他
  4. FT-1000MP Mk V 電源故障?? 
  5. その他の無線機

 今週も宜しくお願い致します。

 

 

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