おはようございます。また台風が近づいてます。13号が明日にも関東に接近の恐れありとのこと。明日は外回りを予定していましたがリスケかなぁ。

 今月はシルバー・ウィークもひかえています。プロ機メンテナンスが落ち着いたので、エンジニア3名体制でアマチュア無線機に対応中ですが、何が起こるかわかりません。少々オーバーワーク気味ですが、何とかやり抜きます。こういう時はケアレスミスしがちですね〜。特に真空管式の無線機やアンプの修理中の感電には注意しなければ! 深夜に作業がズレ込むことが多いため、感電の瞬間に発する叫び声は隣近所のご迷惑に、そして指先に増える火傷の痕・・・(汗)

FT-1021Xの送信不良修理

King of The Radio " FT-1021X"

King of The Radio ” FT-1021X”

 名機FT-1021(FT-1000)がご入場中であります。“バブル期”の贅沢なリグです。しかもXは最上位機種の200W機になります。「アナログの極み」と言える贅沢なオーディオ回路を搭載しています。本個体は「CWは正常に送信するもののSSBは変調すら出ない」とのことでお預かりしました。第三ラインでチェックした際にSSBは正常に送信、キレイな変調が載りました。「未着手」を決する為に小生が担当する第一ラインに移してコンプリートの予定でしたが、机の相性が悪いのか?、SSBが出ません。しかも変なノイズが載っています。AM、FMも同様です。????? お送り頂いた頂いたマイクを使用してチェックしました。マイク端子・変調回路周辺の部品接触不良を疑い徹底的に調べましたが、どこも問題ありません。変調回路手前のマイクアンプのラインに振れると、ゴソゴソとノイズが載ります。

ピンアサインがメチャクチャ・・

ピンアサインがメチャクチャ・・

 「もしやマイクか?」 本機のマイク端子はヤエス標準の8ピンですので、最新のヤエス標準マイクに付け替えたところ、キレイな変調が載り出力は200Wを軽く超えてきました。第三ラインを担当したエンジニアに確認したところ「同梱マイクの存在に気付かなかった」とのこと、ラボ所有のマイクでテストしたことが判明しました。(こんな事もあるため、必ずマイクをお送り頂いている訳なんです。)同梱頂いたマイクを調べてみると驚愕の事実が判明しました。ピンアサインが変更されているではありませんか!! ヤエスの場合、マイクGNDとサーキットGNDがアイソレーションされているため、マイク系とPTT系は別のGNDがアサインされています。このマイクはGNDがサーキット側に繋がり、サービス電源(2番ピン)がサーキットグランド(周波数ボタン基板)に繋がっています。PTTだけが正常接続されていました。これでは変調は載りませんョ。しかも8Vがロジック回路にダイレクトに掛かっていて、他の問題を引き起こしていました。

FAST / UP /DOWNが動作しない ひぇ〜〜

 8Vの接続ミスが気になったので、再び新品の標準マイクに付け替えてFAST / UP /DOWNを操作したところ動きません。案の定おかしな事になっています。制御に関わる部分なので放置できません。プロセッサ・リセットで何とかなる様な気がします。取りあえずバックアップバッテリーを取り外し、電荷を消してみることからトライ。CR2032は基板直付けなので、プロセッサ・ユニットを取り外し半田を除去、ボタン電池を外しました。数十分放置後に組み戻して、同様のチェックを行ったところエラーは解消! 取りあえず、ホッとしました。

ピンアサインを復旧

 「これってアイコム配線?? 」オーナー様に確認したところ、本機は“セコハン”であることが判明しました。暫くCWでしか使っていなかったので気付かなかったとのことです。このマイクも一緒に手に入れられたようですが、譲った人は「確信犯」それとも代理出品というヤツでしょうか。こんなマイクを繋いでいたら、送信はおろか最悪無線機が壊れます。

ボタン類の反応が悪い

 もう一つ気になるのは、錆腐食の進行です。我々“修理屋”は、基板上の「シールド・ケース」の外観で内部の腐食具合を診ています。ここは真鍮メッキされているため、表面のメッキが剥がれると地金が露出しますが、錆が進行した固体はこの部分が赤くザラザラになることが多いのです。本機は基板やシャーシ、ケースに至るまで錆が進行していました。「塩害」か「高温多湿状態」に置かれていたものと推察します。これらはフル・レストアしか術がありません。下部のタクトSW類は基板腐食の進行により、SWそのものではなく基板上で接触不良を起こしている可能性があります。

2016-09-02 08.49.482016-09-02 08.51.53 
2016-09-02 08.42.362016-09-02 08.48.23 

 

 IF、RF、PAともに元気ですので早い内に処置することをお勧めしますが、超重量級に分類される個体ゆえ維持費が心配ですね〜〜。取りあえず元気に動くようになりましたので「ご出場」とさせて頂きます。

2信号で軽く250W出力中

2信号で軽く200W超え! 変調もクリアで問題ナシ!!

 

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