今週は本業の中継機材の整備に時間を取られております。今日も山の上の中継設備の定期検査に行って参りました。「だいぶ涼しくなった・・」と油断していたのも束の間、午後には「あの暑さ」に逆戻りです。昼過ぎに戻ってきましたが、昼食時に蕎麦屋に立ち寄った折、炎天下にクルマを20分置きましたが。戻ったらエライことになっておりました。汗汗

 昨日からFT-897の故障箇所特定作業を行っております。D無しのファイナルがトランジスタのタイプです。出力ダウンとのことでお預かりしました。メーカーさんは「本機のファイナルはディスコン、修理不可・・・」と診断されたようです。こちらに来るのはそのようなリグですので、気にすることはございません。汗 確かに本機のファイナルは入手が難しいようです。海外流通在庫は確認できましたが、国内のサプライヤーのストックには見つかりません。

ファイナル故障とは限らない

2015-08-11 16.53.30 仮にファイナルが逝っているとするならば、数ワットでも出ている状況を鑑みると片肺状態ということでしょう。それならばオシロを充てればすぐに判ります。ローバンド側では10w以上出ているため片肺にしてはおかしい状況です。裏蓋を外しバッテリーを撤去、シールドカバーを外してPAユニットへアクセス。やはりファイナルは生きてます。しかも両翼とも無事です。入やはり入力不足ですね。2Vp-p弱しか出ていません。これではファイナルはドライブできないでしょう。上流に向かってチェックを進めて行くことにします。

アイドリング電流が100mAしか流れていない?!

どうやらドライバらしい・・

どうやらドライバらしい・・

 2Vp-pとは言え、ドライバ段から出てる事を確認できたのは大きな収穫です。実はこの先が厄介でして、ドライバ段以前の各段はメイン基板上にあり、表面実装部品で構成されています。仮にコイル溶断や極小部品の不具合の場合、故障特定できても修理不可能な可能性もあります。不安が過ぎる中トラッキング実施を試みることにしました。サービスマニュアルに沿ってドライバ段のアライメントをとります。ドライバ段の出力側はトリファイラ巻のトランスでインピーダンス整合しています。まず、ここの溶断を疑いましたが切れていないようです。ヤエスの無線機はメンテナンス性を考慮し、テストモードを実施するためのSWが基板にとりつけられています。ここをOFFにしてドライバ段近くのジャンパを外し電流計でショートさせます。2SK2975はプッシュプルで構成されており、バイアスのアイドリングを表面実装の極小半固定VRで調整します。片肺毎にアイドリング電流を調整できる構造で、双方にそれぞれ繋がる2個のVRを一旦反時計回りにセットします。即ち、電流最小値にセットするわけです。

 1.8MHzのCWに設定し送信状態にします。まず、片側のVRを回して100mAに調整、続いて網片方を回して200mAに合わせます。ところがVRを時計回りに回しきっても大して数値は変わりません。どうやら2SK2975の片側が機能していないようです。先程、トリファイラ巻のトランスをチェックした際に、2SK2975からの出力を混合するコイルの出口にプローブを充てた際、波形に気を取られ電圧まで見ていませんでした。再度ここを確認したところ、片側は2Vp-p、もう一方は200mVp-pと、10分の1しか出ていません。やっと根っこに辿り着いたようです。

2015-08-11 18.14.09

こちらは2Vp-p出ている(正常動作の2SK2975)

2015-08-11 18.13.46

こちらは200mV 波形はキレイ(不良の2SK2975)

2SK2975の見積を依頼しました

回路図で見るとシンプルだが・・・

回路図で見るとシンプルだが・・・

 サプライヤーには在庫がないようですが、メーカー在庫があるようです。2社に見積依頼を出しています。小ロッドなので、少々高く付きそうです。B2C向けの電材屋さんにも在庫があるようなので確認中です。できればメーカーから引っ張りたいところです。

 問題は「視力&手先」との戦い・・・。バリバリ表面実装部品です。汗

 ブログを書いている最中に香港のサプライヤーからメール・・・。在庫確保です!!

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