記事アップが遅れ、申し訳ありません。週末返上で修理作業中です。17日からお休みを頂くので頑張っております。週末は往年の50MHzポータブル2台の作業を実施。1台は自家薬籠中、もう1台はお目に掛かるのも始めての無線機です。楽しみながら作業中!!

RJX-601 メンテナンスパック

ケミコン類も新しい

お馴染みの光景

 久しぶりの601です。今回お預かりしたのは後期モデルで、比較的にコンディションの良い固体でした。ケミコン類のコンディションも良く、基板もキレイ。出力も無調整で3w近く出ています。SWやVRに若干ガリが発止していますので、後で洗浄することにします。規定メニューのAM変調の最適化、FMナロー化、CAL周波数の変更を実施する前に、幾つか気になる所を調整します。VFOダイヤルの周波数現示はかなりズレているのと、受信感度が少々落ちている気がしますので、その辺りを念頭に調整して行きましょう。

VFOダイヤル表示の修正

  VXOの調整に共通していることは、バンドの上下エッジのダイヤル現示を合わせる際、低い周波数はコイルを、高い周波数はトリマーコンデンサを回して調整することです。ラジオ造りを経験した世代の「常識」かもしれません。他の無線機でも同様ですので覚えておくと良いですね。RJX-601の場合、オリジナルだと50.000MHzのCALが使って50.000MHzを合わせられます。54MHz側はSSGなどがあれば簡単に調整出来ますが、周波数カウンターがあれば実際に送信しながら、54.000MHz現示位置の誤差を詰めて行けばOK。±8KHz以内に収めれば合格です。因みに、SSGは高価ですがエレクラフトのXG3なら安価に入手可能です。144MHzまでの調整ならコレが1台あればとても便利なので、自作や修理にチャレンジされたい方にはお勧めです。また、周波数カウンターはヤフオクで売られている中国製の安い製品で十分です。(携帯タイプはオモチャですのでお気を付けあれ!) 有名メーカー製であっても中古の周波数カウンターは校正が必要な場合が多く、チープな新品中華カウンターの方が精度が高い場合が多いです。すみません脱線しました。まずは本機のVFOをキッチリ調整することにします。

【受信部調整】 IF離調による受信性能低下

 コイル・トリマーコンデンサは経年でズレが発生します。古くなればなるほどCの容量変化は大きくなりますので、定期的な調整は不可欠です。RF段、IF段全て調整した結果、受信性能は大幅に改善しました。当ラボでは51.000MHz基準で調整しております。以前にも触れましたが、現在のバンド環境を鑑みると50.000MHz〜52.000MHzが実際の使用範囲でしょう。サービスマニュアルでは50.000MHz〜54.000MHzをカバーする方向で調整することを推奨していますが、現状52MHz以上でAMやFMで使用することは考えにくいので、Q重視で帯域を狭める方向で調整します。その結果、送受信ともに性能が向上します。受信性能が回復したところで、SSGから20dBμを入力、Sメーターを校正しました。 

【送信部調整】 Mix段不整合により盛大に高調波発生中

左端が基本波 高調波が盛大に発生中!!

左端が基本波 高調波が盛大に発生中!!

 前述の通り3wは出ていました。RJX-601に限らず多くの方が陥るミスがあります。それは、外付けパワーメータの現示だけを頼りに、送信系のLやTcを最大出力に設定してしまうことです。特にRJX-601は調整によって特性が大幅に変わります。小生はサービスマニュアルの方法ではなく、実際にスペアナを見ながらスプリアスを抑制する方向で調整するようにしていますが、追いこんで行くと高調波を-50dB以下に調整することも可能。RJX-601はシンプルな構造ですが、まだまだ現役で使える無線機なのです。

調整でこんなにキレイに・・

調整でこれだけキレイに・・

 スプリアスは近傍だけでなく、ワイドレンジでも確認。21MHzの局発MIX結合トランス L10の調整が一番大事な部分です。ここは出力最大に設定してはダメ。上の写真は調整の前の様子です。左端の長く伸びた線が基本波。500MHzのレンジで見ていますので1マス50MHzということになります。550MHzまでの範囲でコレだけの高調波が出ていることになります。調整の結果、右の写真の様な状態まで改善しました。以下は近傍の不要輻射の様子です。今時の無線機として十分に通用する性能です。

 

十分使える範囲!!

スプリアス抑制 -50dB以下

 ここまで追いこんで出力はAM無変調時に3W、ピーク変調時に6w出ていますのでファイナルは問題無いでしょう。後でロッドアンテナ手前のLにCを並列追加する際に、再調整するのでこれくらいに・・・。

 手を入れなくても変調は十分キレイです。FMは流石に凄いコトになっています。w FTDX3000のスコープで見ると±80KHzに渡り帯域が広がっていました。「後期モデルは某所をカットするだけでナロー化できる・・・」とされていますが、40年前に考えられた対策で、今時の要件を満たすものでは無いようです。まぁ、変調を浅くすればFMの場合自然と帯域は狭くなるのですが、それでは精神衛生上宜しくないわけです(笑)。毎度やっておりますが、FM変調器手前のダイオード・リミッターのバイアスを抑制すればOKです。R80の値を増やすことで解決。

送信AF系をチューン

交換した部品

取り替えた部品 これ以外にXtal1個を交換

 毎度やっているマイクアンプ周りのチューニングです。本個体はケミコン劣化が少ないので敢えて交換の必要もなさそうですが、高域特性を改善すべくTR12、TR13を2SC1815GR、2SC1815Yへ交換。合わせてNFBの値を増やして増幅率を上げます。カップリング・コンデンサはMUSEのFine Goldへ交換。FMはデビエーションが下がった分、高域特性改善で聴きやすさを補間。AMも高域が伸びました。但しAM側はリミッターがありませんので、大声は禁物です。National純正のお握りマイク使用を前提としたチューニングでございます。それでは映像をご覧下さい。

 

メンテナンスパック終了のお知らせ

 CAL水晶の在庫が底を突きそうです。あと3台でメンテナンスパックは終了させて頂きます。今後もCAL周波数変更改造はお受けしますが、都度水晶を発注することになりますので少々コスト高になると思います。50個発注したのですが、2年で無くなりました。流石に今後の需要は見込めませんので、取りあえずこの辺りが潮時かと存じます。m(_ _)m

次はIC-505

 週末作業のもう一台はアイコムIC-505であります。実はお目に掛かるのも始めて。

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2 Responses to 久しぶりのRJX-601

  1. JM1NCT より:

    先程、到着しました。
    本当にありがとうございます。
    末永く使わせて頂きます。

    • jg1bvx より:

      小生もRJX-601で開局したクチです。このリグが全ての原点ですかね〜〜w。 1エリアAMロールコールには毎回601でチェックインしております。

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