BVX LABO.に690mk2が初入場です。小生も以前所有していた無線機です。コンパクトで非常に使いやすい無線機という印象です。後のFT-817ではHF〜V/UHFを更に小さい筐体に搭載しているので、今となっては古さは否めません。

入場したFT-690Mk2

入場中のFT-690Mk2

 このモデルの原型はmk2の付かないFT-690になります。しかし、両者はデザインも異なるばかりか、mk2ではAMが書略されています。アンテナも前者が内蔵ロッド・アンテナであったのに対して、後者は前後にアンテナ端子を装備し、フロントパネルに装備されたBNC端子に付属のロッドアンテナを装着するタイプに変えられました。このスタイルはFT-817にも継承されています。リニアアンプなどのオプション類も互換性がありません。これは2mの290、430の790も同様。小生は1995年、2度目の再開局時にFT-690Mk2を購入、以後殆ど使うことなくオークションで手放しておりますが、こうやって実機を拝見していると、メンテナンス題材として興味深いモデルであることに気づき「機会があれば再び所有するのも面白いかも」と思ったところです。

PLL側の基板レイアウト

PLL側の基板レイアウト

 さて、前置きが長くなりましたが、この個体は「周波数ズレがある」とのことでお預かりしました。まずはメーカーの”Technical Supplement” に従ってPLLのチェックを行います。PLLボードは筐体の底側です。まず、オシレーターの基準周波数、13.530MHzが±10Hzの誤差範囲にあるか確認。L06とC98のラインにプローブを充て、T02、T03、T04、T06を調整し最大値に設定します。(以下省略)一通りPLL周りを確認しましたが、ほぼ無調整でOKでした。若干、送受信の周波数がズレていましたが、誤差範囲です。メインボードに移り、IFトラッキングとSメータの補正を行いました。

 

やはりキャリアポイントがズレている?

3個並んだトリマーの中央と右側がキャリアポイント調整用

3個並んだトリマーの中央と右側がキャリアポイント調整用

 メインボードの調整も一通り終了、殆ど問題ありません。CWキーダウンで2.8wの出力を確認、リニアを付けると20w出ています。少々出過ぎなので、後ほどALCを調整するとします。何れにしても、RF/AFとも回路は正常(それ以上)です。となると、周波数ズレというのはココの事でしょうか・・・。少し古いSSB機は必ずと言って良いほどキャリア・ポイントがズレています。今はDSPで処理する為「ズレる」ということはあまり考えられませんが、一昔前まではディスクリートでやってましたから、Cの劣化による静電容量の変化で時間経過と共にズレていくのは致し方有りません。昔の無線機は取説にキャリアポイントの調整方法が記載されているのが普通でした。拙宅のリファレンス無線機 FTDX3000で鳴き合わせを行ったところ、USB/LSBともにかなりズレていることを確認しました。写真のトリマー(中央がUSB、右側がLSB)を回してキャリアポイントを合わせます。調整の結果、USB/LSBとも正常な値に校正できました。

 次回はフロントパネルを外し、電球をLEDに交換したいと思います。

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