リモート・リグコントローラーに実装する無線機個々のCATコマンドを書き出していて面白いコトに気づきました。当然のことながら、各メーカー機種毎に異なるものなのですが、なんとケンウッドだけは過去20年以上、基本コマンドを変えていないという事実。 例えば、最新のTS-990とTS140やTS-850の送信コマンドを比較すると、何れもOn=TXです。その他の基本コマンド、例えばモード指定や周波数制御なども調査した15機種全てでほぼ同一でした。恐らく、パラメーターの有無など細かい違いはあっても、基本操作は共通ということでしょう。

 これはサードパーティーのエンジニアにとっては実にありがたいコトです。つまり、アフターマーケットが追随しやすい環境をメーカー自身が作り出しているということですね。制御系のチップは古くはNECなど国産もあれば、モトローラやテキサスのプロセッサも使われているので、機種毎に違いがあるはずです。デバイスメーカーに対して、ケンウッドが自社規格を採用させるだけの企業体力があったということです。

 他社のコマンド体系に目をやると、ここ20年で黎明期、過渡期、成熟期で大きく異なることが判りました。アイコムの場合、IC-756pro前後でコマンド体系が大きく変化します。外見は似ていても、756と756proでは殆ど互換性がありません。proシリーズの3世代は拡張コマンドを除けばほぼ同一。その後の7000番台はCI-Vも絡んだ関係で基本は共通。成熟期に入ったことが伺えます。酷いのはヤエスです。FT-450以降の固定機は基本コマンドはほぼ同一ですが、8*7シリーズは別として、それ以前のモデルは機種毎にバラバラ。互換性は全くありません。ヤエス無線という企業の苦難の歴史がCATコマンドに垣間見れます。確かに、ログソフトなどの設定画面でケンウッドだけが一括りになっているケースがあります。モデム制御にATコマンドというのがありますが、ケンウッドのCATコマンドはそれに似ています。あと、ビット数にも歴史を感じますね〜。80年代後半に実装され始めたCATシステムですが、黎明期は至ってシンプル。過渡期には、アナログ制御をさせるためにパラメーターがどんどん追加され、ビット数が増えてゆきます。DSP時代に突入した頃からデジタル to デジタルになり、DSPが直に介入するようなパラメータに変わって行きます。

 CATコマンドの整理はできましたが、それぞれに適合するGUIを作るのは大変そうです、、、、。Ham Radio DeluxeのGUIほどではありませんけど、基本操作系+αをやろうと思うと結構な力仕事になりそう。
DTMのVSTのようにインターフェースをオープンにして、スキンを事由に入れ替えられるようにできたら面白いかもしれませんね。

 因みに、書き出しが済んだ機種は、

ヤエス
FT-100、FT-450、FT-817、FT-857、FT-897、FT-920、FT-950、FT-1000、FT-1000MP Mk-V、FT-2000、FTDX1200、FTDX3000、FTDX5000、FTDX9000、

アイコム
IC-706シリーズ、IC-780、IC-756、IC-756proシリーズ、IC-7000〜7800各シリーズ、

ケンウッド
TS-50S、TS-60S、TS-140、TS-440、TS-450、TS-480、TS-570、TS-590、TS-680、TS-690、TS-790、TS-850、TS-870、TS-940、TS-950シリーズ、TS-990、TS-2000、

エレクラフト
K2、K3、KX3、

まで。

 

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