中国製ハンディ機 BAOFENG UV-5Rを検証してみました。弟分のUV-3Rと並んで大ヒット中の中華ハンディですが、何と言っても新品5,000円前後で手に入るというのがポイントでしょう。この金額なら「まぁ、ダマされてみるか?」みたいな気にもなります。小生は中古を3,000円で購入。 因みに、充電用スタンド、ACアダプターまで付いてこの値段です。144/430MHzのデュアルバンド機で出力4w/1w切り替え可能。周波数ステップも最新版は日本国内仕様に設定可能とのことです。そのままだとオフバンド送信が出来てしまうのですが、クローニング・ソフトにより「J仕様」に変更可能です。

デザイン

2014-01-05 00.27.22-2

BAOFENG UV-5R

 まずダイヤル操作で周波数を変更できないのがイマイチですが、UP/DOWNキー、テンキー入力でも十分。上部のツマミを回すと電源ON/OFF、ボリューム調整というオーソドックスな構造です。ツマミ横の突起はLEDランプで懐中電灯代わりになります。VFO切り替えも分かりやすく国産ハンディよりもシンプルなデザイン。アンテナ端子はSMPコネクターですが国産ハンディ機とはオス・メスが逆な為、変換プラグを介さないと市販のアンテナを接続できません。これはUV-3Rも同様。

 電源を投入すると英語のガイダンスが流れます。(北京語にもなる?) 電源投入と同時にイルミネーションも点灯。デフォルトではピンク色に光りました。その後、自動消灯して何か操作すると再び点灯。受信状態(スケルチ・アウト)ではブルー、送信状態ではオレンジに点灯。これらも設定により変更が可能です。キー部分もLEDが点灯し夜間に於ける視認性も良好。
この辺りのデザインに関して言えば小生的にはかなり好感触です。周波数、バッテリー残量の視認性も問題ありません。Sメーターは携帯やスマホのようなスタイルなので、無線通信には不向きかもしれませんが、このリグの利用用途を考えれば十分かと思います。バッテリーは7.4V/1800mAHのリチウムイオン電池が付属します。容量的にも申し分ありません。

操作性

2014-01-05 00.29.45

VX-3,UV-5R,VX-8Dのサイズ比較

 サイズはVX-8とVX-3の中間?。VX-8やVX-7が大きすぎると感じる人には丁度良い大きさかもしれません。テンキー操作はVX-8よりも良好です。片手だけで操作が完結します。ファンクションキーを押しながらボタン操作する必要はありません。デュアルVFOで、何れのVFOにもV/Uそれぞれの周波数を設定できます。TDRをONにしておくと、裏側で電波を受信すると自動的にVFOが切り替わります。TDRをOFFにするとシングルVFO(A/B切替)として動作します。PTTは若干クセがあり、送受信いずれも若干のディレイがあり、送信終了時はPTTを離して2秒ほど経ってから受信に切り替わります。送信時もPTTオンから送話状態に移行するのに1秒ほど掛かります。慣れれば全く問題ありません。レピータ運用となると少々難ありです。CTCSSやDCSも付いているので設定さえすればトーンスケルチも作動するので国内のレピーターは問題なく開きます。デフォルトでは周波数シフトが設定されていなので、国内に合わせて受信周波数マイナス5MHz送信の設定が必要なのと、国産機のようにレピーター周波数帯域を認識しないので、事前にレピーター周波数をメモリ登録して(当然、トーン88.5KHzやマイナス5MHzシフトも)おく必要があります。普段使うレピーターだけ登録しておけば済む話ですが、他エリアに持ち出す際などは少々面倒。

2014-01-05 00.26.53

視認性に優れるイルミネーション

 小生が入手した個体はファーム・ウェアバージョンが古いもので、周波数ステップが2.5KHz、5KHz、6.25KHz、10KHz、12.5KHz、25KHzで、20KHzがありません。最新版では20KHzに対応しているようですが未確認です。10KHzに設定しておけば特に不便を感じることありませんでした。受信音量ですが、UV-3Rの際に感じた音量不足や、他の中華ハンディに見られるような音割れ現象もなく、国産ハンディ機と比較して見劣りするような部分はありません。VX-8Dと比べると送信変調度が若干浅いように思いますが、実用上問題ありません。パワーメーターで出力の計測を行いたいのですが、前述のコネクタ(オス・メス逆)の問題があり出来ていません。変換プラグが入手できたら実験してみます。

 

 

保証認定取得の可否

 ネットで検索すると当機種でTSSへ申請を行ったという記事がヒットします。記事を読む限りでは既に多数前例があり、TSS側にも資料があるので簡単に保証認定が降りるとのことでした。また、TSSへ申請する場合は「J仕様」に変更する必要があるので、「J仕様」に予めセットされている個体を入手するか、クローンケーブルを購入して自分で設定を変更する必要があるので注意が必要です。

 隣接妨害を簡単な方法でチェックしてみました。430MHz帯アマチュア・バンドで極短時間試験電波を発射し、FT-897のバンドスコープで送信波の広がりを見てみると写真の様な結果になりました。実験時、うっかりWide FMモードになっていたのですが、Narrow FMモードのVX-8Dと比較してもそれほど大差ありません。むしろ、VX-8DのNarrowモードってこんなに広がっているの?と思ったほどです。以前、他の中華ハンディ機で実験した際はかなり酷い結果で「これではTSSの認証は???」と思ったので、今回の結果には正直驚いています。「中華ハンディ機恐るべし!」であります。

 因みに、このBAOFENGというメーカーは既に欧米ではブランドバリューが(そこそこ)上昇しており、HAM雑誌にも広告を掲載、UV-5R自体もヒット商品になっているとのことです。技術力は問題なさそうですが・・・。

※技術適合機種と混同してしまう表現なので訂正

2014-01-05 00.23.40

VX-8Dの不要輻射 Narrow FMで測定

2014-01-05 00.21.20

UV-5Rの不要輻射測定 Wideモードなのでこんなもんか?


総評

 フルDSP処理の無線機です。送受信、復調、変調も全てDSPで行っているので、素子劣化が少ないのも特徴の一つ。
小生的には十分及第点を与えるに値する価値がありと評価します。(イマイチ変調が浅いかも)デザインも悪くなく、価格以上の質感でありことは間違いありません。TSS認証を受ける価値も十分にあると思います。最新のUV-5RAもAmazonなどから入手可能ですが、何れも5,000円を切っています。UV-3Rは正直「所詮、こんなもんだろう」程度の評価だったので格段の進歩を遂げています。国内代理店を名乗る業者がTSS申請仕様と歌って「J仕様」を出していますから、少々高くてもそちらを入手したほうが宜しいかもしれません。因みに小生は通常運用に使用する予定はないので、非常用リュックサックに忍ばせておこうと思っています。

※ 送信実験は全てダミーロード終端で行っています。
UV-5Rの出力端子に方向性結合器を介してダミーロード接続、ピックアップ側をFT-897に接続して測定(スペアナ修理中につき)

Tagged with →  

4 Responses to 中華ハンディ機の検証

  1. kouji より:

    はじめまして。
    baofenguvー5raの使い方がわからなくこまってます 使い方 設定方法 教えてもらえませんか?お願いします

    • jg1bvx より:

      ごめんなさい。もう手放しちゃいました。ネットで検索すれば詳しい使用方法の記述が見つかります。バオフェンにも英語のマニュアルがあったかと、、、。

  2. JE4NEP より:

    初めまして
    現在、TSS へ日本仕様に修正し申請中です
    資料も色々調べて対応しましたが、どうなるか・・・

    • jg1bvx より:

      JE4NEPさん、はじめまして。UV-5自体は既に多くの局が免許を降ろしているようですので、TSSにも参考資料があると思います。既に手元にないのでスプリアス特性を測定することはできませんが、多分大丈夫だと思いますョ。免許が降りたら是非教えて下さいネ!(^o^)

コメントを残す