今朝はハンズオンで見ている放送技術系ベンチャーのミーティングに参加しています。現場ではもはやデジタル系しか扱わなくなり、アナログ変調系の設計は中波放送、FM放送関連の仕事に限られ、アマチュア無線家の頭で参加してもチンプンカンプンな部分ばかり。。汗

 今日は設備投資(云百万円の測定器導入)に関するプレゼンを受けましたが、その中でIMDという言葉が出てきました。アマチュア無線家にも馴染みのあるワード、Intermodulation Distortionすなわち相互変調歪のことであります。
簡単に説明すると、2つ以上の異なる周波数を入力した際に増幅回路などの非直線性により出力波形が乱れます。例えば、増幅回路が3次曲線の非線形を持つ場合、仮に2kHzと2.5kHzの正弦波を加えると、それぞれの3次高調波以外にも1.5kHzと3kHzが出てきます。

 高周波でも同様の現象が発生し、プロ機(携帯電話基地局、放送局などなど)の場合はIMDのしきい値が低く、アマチュア無線機のそれとはレベルが違うのですが、高級機の値を見る限りでは稀にプロ機に迫る性能を持つ無線機も存在します。特にSSBでは非線形要素であるALCをある程度振らせないと平均出力が上がらず、IMDを無視する傾向があるのも事実です。しかしHi-Fi SSBを目指す場合はここが最大のネックになります。例えば、100w出力のベアフットでマイクからの音声信号をALC飽和レベルの8割り程度まで入力ゲインを上げた場合、50W以上の平均出力を得る為にはコンプレッサの使用が必要不可欠となります。当然この状態でのIMDは悪化します。
逆にIMD改善を意識した場合、ALCを振らないレベルまでゲインを下げて非直線要因を排除する必要があります。この場合平均出力は15〜30wとなります。

 3.5MHzで頻繁に音楽を放送(笑)を流しているスーパーOMたちが、1kwのリニアアンプでALCを振らないように設定して平均出力200〜400w・・・という内容の会話を聞いいたことがあります。最近はスペアナ付きの高級無線機が増え、上下に帯を引いたような波形でQRMを撒き散らすKWerを目視することが容易になったので、IMDを意識する局も昔に比べれば多少増えたような気がします。

 実際「無線通信」であることを考えると、定格出力の範囲で少しでも平均出力を上げたほうが交信距離が伸びるはずです。小生のように集合住宅から電波を出すアパマンハムにとってフルサイズ・アンテナなど夢のまた夢であり、短縮アンテナの輻射効率を考慮するなら少しでも平均出力を高めないと飛んでくれません。IMDを意識しつつ平均電力を上げるなら、400w程度のリニアを付けて平均100w程度を稼ぎ出す必要がありますが、そもそも免許が下りるはずもなく、せいぜい技適で収まる200wが関の山。定格200wの増幅回路でIMDを意識しALC作動域以下の入力に絞った場合、平均出力30〜60w弱といったところでしょうか。シングルトーンのCWであれば(オーバーシュートさえ抑えられれば)ピークパワーでもSSBのようにIMDが急激に悪化することは無いように思うのですが、HiFiで喋りたい小生には興味が湧きません。ギターのエフェクタでも掛けたかのようなギンギンに歪んだトーンでCW叩いている局も多いですけど。

 あっ、何が言いたかったかというと、何れにしても「アパマンは辛いよ」ということでした。仕事に集中せねば・・・・

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