無線にまつわるお話しを一つ。無線通信の世界では略語が用いられます。その昔、通信の主役がモールスだったころの名残でしょうか。長いスペルをモールス符号で打電するのは効率が悪く、よく使う言葉を2文字ないし3文字に略語化したものですが、これらは現代の日常生活でも頻繁に使われています。 TNX= Thanks や CU =see you などはメールでも使いますよね。更に通信の世界では頻繁に使用される質問事項、伝達事項をQ(キュー)符号として全世界で使用しています。その歴史は古く1921年にロンドンで開催された万国無線電信会議(現在の国際電気通信連合=ITUの前身)が起源とされています。アマチュア無線に於いても古くから慣習化されており、略語やQ符号を組み合わせることにより効率の良いコミュニケーションが図られてきました。特に言語の異なる地域間の通信ではとても便利です。

 因みに、アマチュア無線でよく使われるQ符号に”QSO”があります。本来の意味は「貴局は当局と直接交信可能ですか?」或いは「当局は貴局と直接交信可能です」となりますが、アマチュア無線に於いては単純に「交信」を表す略語として用います。「”交信”なんて漢字2文字じゃないか!」と思われるでしょう・・。笑
実際に交信という言葉をモールス符号に置き換えると、英文では”Communication” 若しくは “Correspondence”となるので、” _ ._.   _ _ _   _ _   _ _   .._   _.   ..   _ . _ .   . _   _  ..  _ _ _  _.   ”  若しくは ” _._.  _ _ _  ._. ._. . … ._ _ .  _  _ _  _. _..  .  _.  _._.  .”  となります。(書くのも大変)
仮に和文で打電した場合には、コウシン=” _ _ _ _  .._  _ _ . _ .   . _ . _ . ” になります。(英文よりはマシ?)

 ところが、これをQ符号の”QSO” に置き換えると、” _ _ ._  … _ _ _” と短縮されます。Q符号の多くが “QS・”と続くので、最初の二文字(QとS)は極めて頻繁に打電しますから、ツーツートツー、トトト・・・はリズムとして身体に焼き付くため、ミスタイプも減少します。

 交信終了時に、「本日はとても良い交信ができ、感謝します」みたいなメッセージを打電する場合にも、”TNX   FB  QSO” ( FB= fine bravoの略)で済んでしまうわけです。便利でしょう!?この様な慣例が音声通信になった現在でも使われているんですね。

 因みに、”QSO” 同様によく使われるQ符号に”QSL”があります。本来は通信内容を全て理解できたか、否かを示す意味を持つ符号ですが、交信を行ったことを証明する際にも使われます。特にアマチュア無線では、無線局どうしの交信について、証明書を交換する慣わしがあります。これを一般的にQSLカードと呼んでいます。普段交信できない国や地域と偶然に交信ができた際など、このカードを交換できれば、無線家にしてみれば勲章を頂くようなものです。これらは、各国に置かれているビューロを経由して配達されるほか、最近ではネットのQSL転送サービスなども行われるようになりました。ビューロ経由の場合、配達まで速くても3〜4ヶ月掛かりますが、eQSLなどのネットサービスですと即日QSLカードが届くこともあります。年賀状という文化に慣れ親しんだ我々には、リアルに届くQSLカードに暖かみを感じますが・・・・。

de JG1BVX…………

One Response to TNX FB QSO

  1. 轟鉄朗 より:

    ITU国際通信連合 の日本に於けるレップ「日本ITU協会 アマチュア無線友の会」の会長さんのハム啓蒙活動を応援したいですね〜。
    http://www.ituaj.jp/video/video_report.html

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